王のカードと歌乞いのカード
その日、エーダリアのお誕生日会こと、第一回、リーエンベルクカードバトルの裏側で、ひっそりと過酷な勝負が繰り広げられていた。
脆弱な人間に勝負を挑み、何かを捥ぎ取ろうとする悪い魔物達と、健気な人間による真剣勝負である。
本戦はその度に新しいカードの箱を開けたが、四セットしか用意がなかったので、決勝戦で使われたカードを魔術洗浄をかけてそのまま使うようだ。
魔物達の指先できらきらと洗浄が成される様は、まるで魔法をみているようで目にも美しい。
しゅわりと尾を引いた洗浄魔術に、ネアはそんなものまで美しいこの世界の奥深さを見る。
「みなさんお強そうですが、負けません!」
「大丈夫だよ、僕が負かしておくから」
そう保証してくれたのは、初代王者となったノアだ。
王者が言うので頼もしいが、ネアにはそもそもの勝算があった。
勇ましく飲み干した果実水は、優しいヒルドがすぐに注ぎ足してくれる。
「ふむ。ノアは頼もしいのですが、アルテアさんは表情に出るので大丈夫そうですね」
「………え、出てるかなぁ?」
「言うだけ自分を不利にしてるぞ?すぐに、その思い込みをへし折ってやる」
「あらあら」
ネアの周囲には、カードを切ってくれるヒルドと、素敵な鶏の詰め物焼きを美味しそうに食べながら観戦しているエーダリア、そして美味しいおつまみに夢中なゼノーシュと、エーダリアの隣で心配そうにしているグラストがいる。
ご主人様を一人で戦わせはしないとディノも隣に座っているが、あまりこの魔物には手酷いことをしたくはないのでネアは少しだけ気が重くなった。
またみんなで遊びたいと思えるように、楽しい印象を持って欲しい。
「では、カードを配りますよ」
そう配られたカードは、薄く削いだ宝石のカードだ。
背面は宝石のままになっており、差異無く全てのカードが同じものに見える。
そしてそんな宝石のカードをひっくり返せば、それは見事な絵の入ったこの世界らしい美しいカードの表面が出てくるのだ。
「はい。ヒルドさん、お願いします」
「アルテアが何かしたら、すぐに放り出すからね」
「ディノは心配性ですねぇ……」
「でも、君は初めてやることだろう?」
「ディノも初めてでも勝ち抜けてしまいましたよ?アルテアさんにも、華麗に勝ちましたからね」
「お前にまで勝たせてやるほど、俺は慈善向きじゃないがな」
「あらあら」
「…………その笑いをやめろ」
そこから暫くは、無言でカードを切る音と、手持ちのカードを引いたり置いたりする紙の触れ合う音だけが響いた。
ネアは、手に持ったカード越しに正面のアルテアの表情を窺い、隣のノアやディノの目の光を興味深げにじっと覗き込む。
テーブルの中央に置かれたカードを引くときには、細心の注意を払ってカードの表面が他のメンバーに見えないように取り上げた。
このカードゲームの基本は、戦争と調停だ。
最終的には強い手札を残してそれを示すのだが、その前に戦争の組み合わせのカードや調停のカードも持ち回りで引く為、相性の悪いカードを引くと戦争で負けてしまう。
嵐のカードや疫病のカードなどもあり、そのカードはこちらの力を削ぐので引いてしまった時には手持ちの札を一枚手放さなければいけないが、相手に引かせることが出来ればその力を削ぐことが出来る。
また、一度は自分の力を削いだ嵐のカードでも、次回以降は嵐の要素を己のカードに付加出来たりとメリットもあるのだ。
戦争と調停を上手く回避しつつ、尚且つ手元に最後の切り札を残し、不利なカードを回避したり、逆転利用するのが勝ち抜ける手法である。
(妖精の魔術師が来た………)
ネアは綺麗なカードにほくほくしつつ、その手札をそっと一枚のカードの下に隠し気味にする。
案の定アルテアに引かれてしまったが、アルテアが引いている精霊のカードとは相性が悪い筈だ。
嵐や疫病で一回お休みになる場合もあり、順番通りに進まないので、隣り合わせでない相手ともカードのやり取りがあるのが面白いところだ。
また、一概に一回休みが不利と言う訳でもなく、ここで上手く戦乱を回避する場合もあるのが心憎い。
(メイアの妖精王が来ないかな………)
ネアは少しだけ欲も出しながら、自分の手札を脳内で並び替えた。
ラフィアの光と、メイアの闇の属性に分かれるのであれば、妖精は闇が、そして精霊は光が強い。
魔物の場合は王は闇が、王妃は光が強いなど立場によってまちまちだ。
夜の王と、昼の女王という時間を司るカードは、それぞれに光と闇の属性を最大補填する王冠のカードで、逆に力を削ぐカードの中での変わり種には、過食や居眠りのカードまである。
ネアの知っているカードゲームよりも遥かにカードの枚数が多く、時々何なのか良くわからない絵柄も出る。
「…………壺のカードが出ました」
「ありゃ。それいいカードだよ。壺は嫌なものを吐き出しておけるってね。いらないカードと一緒に捨てられるんだ。代わりに新しいカードを一枚引けるからやりやすいよ」
「ほわ。それなら邪魔者を駆逐しますね」
そこでネアがこっそり捨てたのは、無属性の精霊の王のカードだ。
真っ白なカードに精霊とだけ書かれており、恐らく気体化した精霊を示すカードなのだろう。
戦力にはならないが生き残りを強化するカードなので、頭のいい魔物達に渡すのは宜しくない。
そんなことで便利なカードが一つ葬られたとは知らず、嵐のカードで一回お休み中のディノの代わりにネアのカードを引いたアルテアは、魔物の公爵のカードに少しだけ瞳に笑いを滲ませている。
鮮やかな赤紫色の瞳は嗜虐的な限りだったが、本当に残虐な者は当り障りのない飄々とした顔で相手を打ち負かすものだ。
(そういう意味では、ノアが一番読み難いのかしら?)
アルテアも相当な腕前なのだろうが、例外的に相性の悪いメンバーが揃っているのかもしれなかった。
ネアは俄然勝つ気で余裕をもっているアルテアに、若干申し訳なくなる。
「そして、上がりでしょうか。メイアです」
壺のカードの他に絨毯という謎めいたカードも飛び出し、それなりに混戦したその戦いの中で、一番最初に上がったのはネアだった。
「………は?」
ぎょっとしたアルテアが腰を浮かせ、ネアが広げて提示したカードに瞠目する。
ノアも驚いたようだが、ディノは目を輝かせてご主人様の強さにときめいているようだ。
「…………おい待て、お前の持ち札にメイアの王が全部あったのか………?」
「ええ。これはもう日頃の行いが良いからとしか言えないのですが、私はカードの引きだけは抜群にいいんですよ。そしてそんな王様方を万全に支援する、夜の王のカードもです」
ネアが広げたのは、メイアの魔物の王、妖精王、精霊王に夜の王のカードの四つ揃いだ。
メイアの属性を最大限に生かせる夜の王のカードは、開始早々に手にしたのでメイアで揃えようと思っていた。
唯一精霊王は光の精霊王の方が強いカードだが、さすがにこれだけ王を揃えてしまえば他に勝てる並びはない。
「わーお。メイアの王に相性の悪いカードを引いたりはしなかったんだね」
「あの、謎めいた絨毯のカードですね?」
「絨毯の他に、ジャガイモも駄目だったんだ」
「王様達とジャガイモの間に何があったのでしょう?ディノは、ジャガイモが好きですよね?」
「揚げてあるのは好きかな」
山車人形祭りで食べた、マッシュしたジャガイモに挽き肉を詰めて揚げたものが美味しかったようで、ディノはこくりと頷いた。
特にジャガイモや絨毯との間に確執もないそうなので、妖精か精霊の王の誰かが、ジャガイモと絨毯との間に深刻な確執を持っているようだ。
「ノア、林檎のカードは何だったのでしょう?アルテアさんが普通に素通りしてゆきました」
「ああ、あれは美味しいだけなんだよ」
「………美味しい?」
「可もなく不可もないカードだ。戦乱の滋養にする程の栄養がある訳ではないが、足を止める程の毒にもならない」
アルテアが補足した言葉を聞いて、ネアは誰がこのカードを作ってしまったのだろうと首を傾げた。
市販され流通しているということは、それなりに浸透しているものなので、それなりに昔からあるに違いない。
「僕、ネアが人間のカードを引くと思ってたよ」
「ふふ。ノアがそう考えているのが分かりましたよ。確かに人間のカードも心惹かれたのですが、これが揃ってしまったので勝ち抜けです!」
「ネアは凄いんだね………」
ディノはご主人様が勝ち抜けたので誇らしげだ。
負かされて落ち込んでしまったらどうしようかと心配だったが、こういう反応であれば一安心だ。
ネアのカード技術は運によるところも大きいので、勝つことは出来ても順位の操作などは出来ないのだ。
「因みに、このまま行くとディノが次に抜けて、次がノア、アルテアさんが負けますね」
「……………おい」
「あら、もう少し挽回しないと、ノアにも負けてしまいますよ?」
「やめろ」
しかし、アルテアの奮闘も虚しくネアの予言は成就した。
相変わらずディノは人間のカードを切り札にし、他を妖精で無難に押さえたようだ。
毎回どうやって引き当てるのかわからないが、ネアの手元に全ての王様が揃ってしまうのと同じ現象なのかもしれない。
なお、無属性の精霊王のカードが引けなかったということで、ノアは急遽妖精の女王のカードと災厄のカードでシーの呪いを再現したようだ。
その前に嵐や疫病で下地作りをしておいたので、僅差でアルテアに勝利した形になる。
「僕のお気に入りの、無属性精霊王はどこにいったんだろう………」
「ごめんなさい、ノア。私が壺と一緒に捨てました」
「ありゃ。ネアが持ってたのかぁ」
「あの流れで行くと、アルテアさんに渡りそうだったので、強いカードは渡さない主義なのです」
「それなのに、メイアの王を温存するとか、ネアはさすがだなぁ……」
「ふふ。これでも、カードの心理戦のお勉強はしていますからね」
「妖精の魔術師を引かせたのは、わざとか………」
「引っかかりましたね!」
ネアがご機嫌で凱旋すれば、エーダリアからの眼差しに、若干尊敬の念が混ざるようになってきていた。
ゼノーシュにも褒めて貰い、ご機嫌で使い魔作の美味しい一口パテを噛み締める。
もぐもぐやっていると、すこし草臥れてしまったアルテアがもそもそ歩いてきたので、ネアはお隣にどうぞと隣の椅子をぽんぽん叩く。
慰めているように見えるが、すかさず交渉する小狡い人間なのである。
「アルテアさん、お支払いは白もふさんでいいです」
「悪いが、気安く譲れるものじゃないからな」
「むむぅ。そうなると、春告げの舞踏会に終生連れて行って貰える予定ですので、秋告げの舞踏会が気に入ればそれか、或いは白もふさんの一日なでなで権利を下さい」
「たかがカードゲームで、随分と強欲じゃないのか」
そう言うくせに、ネアがパテばかり食べるので、お野菜ものを差し出してくる世話焼きな使い魔である。
しかしそこで、あまりにも懐いてしまったとネアが驚けば、アルテアもはっとしてまた悪さをするに違いない。
よってネアは、当然のようにお野菜の小鉢をいただき、アルテアが自分の行動を反芻しないようにした。
「カードゲームとは、時には人間が魔物の偉い方を打ち負かしてしまう手段であり、人生すら掛け金になるような過酷なものですね!」
「お前にはもうシルハーンがいるだろうが」
「ふむ。そういう意味ではディノがいますし、アルテアさんも使い魔さんなのでそちらはもはや売約済のようなもの。既に私のものなので、そこに上乗せして貰うとなると…………は!お家………」
「やめろ。あの獣を一日貸してやる。それで我慢しろ」
「白もふ!」
その様子を見ていたディノは、若干ぺそりと項垂れていたが、ネアが、ミカエルさんも白もふを撫でますかねと言えば、妙に積極的に頷いていた。
その後でボール投げでもして貰うつもりか、ノアも積極的だ。
ノア曰く、常に新しいボール投げの形を革新的に追及してゆくのだとか。
そう言う意味で新参者のミカエルは大事にしたいようだ。
「それにしても、名残りの竜なんぞどこで狩ってきたんだ」
「あ、それ僕も知りたい。あの後でまた狩りに行ったの?でもシルも落ち込んでなかったしなぁ」
「…………むぐぅ」
しかし、ネアはここで、あまり聞かれたくないことを尋ねられ渋面になった。
やはり世の中とは上手く出来ているようで、白もふを報酬に得たと思えば、こうして落とし穴もある。
どうにか言わずに済まないものかと一拍間を置いたが、アルテアとノアからの質問なので、聞こえなかったふりは難しそうだ。
「……………ディノに、お誕生日の歌を歌ったら、木の上から落ちて来たのです」
「わーお」
デザートのケーキにとりかかっていたエーダリアは、その言葉に竜をしまった金庫のケースをじっと見ている。
エーダリアの保有しているものは、カードケースタイプの金庫で、ダリルがお守り代わりに持たせている迷路も沢山入っているらしい。
その中の竜を思うものか、どこか遠い目をしていた。
「…………ネア、…………その、ディノは大丈夫だったのか?」
「むぅ、エーダリア様、私だってお誕生日のディノを殺してしまったりはしませんよ!ディノはその歌を気に入ってくれて、何度もせがんだくらいなのですから」
「成程な。万象がそこまで頑強だとは思わなかったが、やはりほぼ不死に近いのか……」
「ディノ!アルテアさんが、真面目なふりをして虐めます!」
「うん。後で叱っておこう」
ネアはここで、ディノが先程のゲームのカードを手に持ったままであることに気付いた。
置いてくるタイミングを失ったのかとも思ったが、どうやら自分の意志で手に持っているようだ。
「ディノ、そのカードを気に入ってしまったのですか?」
ネアにそう指摘されれば、ディノは唇の端を持ち上げて嬉しそうにカードを見せた。
「ネアに似ているからね」
「おや、確かにそのカードの歌乞いは、灰色の髪の女性ですね」
「本当だ。ネアにそっくりだね」
自分で持ち込んだお菓子と、自家製のレモネードを始めてしまったゼノーシュも、興味津々でそのカードを覗き込む。
ネアに比べれば圧倒的に美しく魅力的な容貌の女性だが、片手に鏡を持ち、反対側の手には鎖と天秤を持った女性は確かに灰色の長い髪に描かれている。
何の夢もないネアは、きっと他のカードが華やかな色付けでコストがかかるので、ジョーカー相当の人間のカードは差別化も兼ねてモノトーンなのだろうなと思うくらいだが、ディノはすっかり気に入ってしまったのか、もう手放すつもりはなさそうだ。
「わぁ、僕これほこりにあげよう。きっと喜ぶよ」
「まぁ、ほこりに?」
「ほこりは、こういうの好きなんだよ。塩の魔物の本も揃えてるし、ディノやエーダリアに由縁する物も集めてるんだ。……時々食べちゃって落ち込むけど」
「………これはあげないよ」
「そのカードはもう、ディノのものになってしまったのですね?」
「………うん」
ゼノーシュはきちんと頷き、他のカードセットを狙いに行ってくれたので、ネアが可愛い奴めと歌乞いのカードを抱き締めたディノを見ている間に、背後ではゼノーシュの言葉を発端に一悶着あったようだ。
ばたばたしている気配に、何をしているのだろうとネアが振り返ったところ、勝者になったらしいゼノーシュがもう一セットのカードから人間のカードを引き抜き、一番最初に使ったカードセットはヒルドが丁寧に箱に仕舞っており、三回戦で使用したカードの箱はアルテアに回収されたようだ。
がくりと膝をついたノアに、ネアは困った生き物達だなと不思議になる。
(他人が欲しいと思うものを欲しくなってしまうなんて、意外にミーハーなのだろうか)
「ほら、ほこりはアルテアの絵を飾ってるくらいだから」
戻ってきたゼノーシュは、思い出したのか、そう補足する。
「………おい、あれは俺じゃないからな」
「妖精の王様ですよね。しかし、アルテアさんにそっくりです」
「やめろ」
(………でも、小さなものだから)
ネアは、ほこりの特性を思い出し、少し心配になる。
あげるのは簡単だが、後でほこりが悲しい思いをしたら可哀想だ。
「ほこりが喜んでくれたら嬉しいですが、食べてしまうかもしれませんね………」
「前に劇場のチラシは不味いって言ってたから、これだったら保管出来ると思う。ネアは美味しそうであまり会えないってよく話してるから、クッキーの祝祭とトンメルの時はすごく喜んでたんだよ」
「それなら、このカードを喜んでくれると私も嬉しいです!また、お腹をいっぱいに出来る催しがあれば、是非に遊びに来て下さいと伝えてあげて下さいね」
「うん。本当は手紙がもっと書けるといいんだけど、一行書くとすぐに眠たくなっちゃうんだって」
「その割には、俺に届けられる手紙がもの凄い量だぞ………」
後見人への手紙は、ゼノーシュ曰く、毎日少しずつ書き溜めているのだそうだ。
そうしないと眠ってしまって書けないからだが、結果として毎日書き溜められたものがまとまって届くので、アルテアの元に届く頃にはそこそこの量になってしまうらしい。
その合間に書いて貰うネアへの手紙は、やはり途中で眠ってしまうからか、途切れがちな短い文章のものが多かった。
そんなことをお喋りしていると、ふいに魔物が物申したげにこちらに向き直った。
ディノが離さなくなってしまったカードならば、ノアの持ち込みのもので市販のカードなので、既にいただく交渉は済んでいる。
しかし、表情を見るとそのことではないようだ。
「む?ディノ、どうしましたか?」
「指を齧るかい?」
「……………さては、新しいご褒美に取り入れようとしていますね?」
「ご主人様………」
ネアは、今回のカードバトルではもう一つ困ったおまけがあることを思い知らされ、がくりと肩を落とす。
(すっかり覚えてしまった………)
こうなるともう記憶を消すくらいしか手はなく、時々やってやるしかなくなる。
アルテアがネアのお口を塞ごうとしたことから起こった事故なのにと、ネアは恨めしい眼差しでアルテアを睨んだ。
「おのれ、この恨み………」
「おい、またろくでもないことで俺を煩わせるなよ?」
「アルテアさんのせいで、うちの魔物がまた困ったことを覚えてしまいました!」
「俺には関係ないだろうが。そもそも、お前に齧られた側だからな」
ご褒美の恐ろしさを何も知らないアルテアは、他人事どころか被害者ぶる始末ではないか。
ネアはたいへんに心が荒んだので、これはもう、白もふが来たら全力で撫でまわすしかないところだ。
覚悟めされよという気持ちで微笑めば、アルテアは少しだけ青ざめた。
撫で回し会の開催が今から楽しみだ。