挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

ブックマークする場合はログインしてください。

電車のドア

作者:秋華
電車のドアについて、少し話してみようと思う。
と言っても、出入りするあのドアではない。
私が話そうと思っているのは、連結部分にあるドアについてだ。
私はいつも会社に向かう時、ある電車に乗るのだが、始発駅である事もあり、必ず座って通勤する事ができる。
ホームの並び位置の先頭に立てば、どの席に座るのも自由自在だ。
だから私は、いつも出入り口に一番近い席に座るのだが、この日は寒かった事もあり、一番奥の席に座った。
即ち、連結部分に一番近い席にだ。
此処ならば、乗客の出入りがあっても、冷たい風にさらされる事はない。
はずだった。
ところが車両を行きかう人達がいて、意外と風が足元を冷やす。
電車が走り出すと、風が吹き抜けるからだ。
だから向かいに座るおじさんは、連結部分にあるドアが開いていると、ちょっとムッとした顔をしてドアを閉める。
寒いから当然だ。
しかし、車両を行きかう人は意外に多い。
駅につくたびに、数人が連結部分を通ってゆく。
で、ちゃんとドアを閉めてくれればいいのだが、閉めないものだから、また向かいのおじさんは、ムッとした顔でドアを放り投げるように閉める。
ガチャン!という音が辺りに響く。
車内の空気も、何やらただならぬ雰囲気に感じられる。
だから私も、「ドアちゃんと閉めていけよ!」なんて思いだす。
実際、ドアが空いてたら少し寒いし、少しだけ空いていると風が一層強く吹きぬけて、足元は冷え冷えなのだから。
空気が悪いわ、足元は冷えるわで、正直この一番奥の席に座った事を後悔していた。
だけど、此処で私は疑問に思った。
ドアを開けて、何故みんな閉めていかないのだろうか?
開けたドアを閉めないなんて、マナーがなっていないのではないだろうか。
私なんて子供の頃、「自分のケツも自分で拭けないのか!」と、しっかり教育されたものなのに。
そもそも、車両移動する必要性って何?
乗り換えに間に合わないとか?
そんなギリギリの生活、辛くないのだろうか?
なんて思うわけだが、まあそんな事をとやかく言っていても仕方がない。
私はこの辛い状況を少しでも紛らわせる為、行きかう人を観察する事にした。
するとわかってきた事がいくつかあった。
まずは統計だが、ドアをきっちり閉めた人が1人、ドアを閉めようとしたけれど、閉まっていなかった人が3人、わけあって開けっぱなしにした人が2人、そもそも開いていたから閉めなかった人が1人、そして閉めなかった人が5人だった。
ドアをきっちり閉めた人が1人って、少なすぎやしないだろうか?
しかしこの人には拍手を送ろう。
次にドアを閉めようとしたけれど、ちゃんと閉めなかった人が3人。
これは最悪だ。
いや、閉めようとした気持ちは買うが、一番私に被害が大きい。
少しだけドアが開いていると、風の勢いが強くて、足元が凄く寒いのだ。
だから、閉めるなら、しっかり閉めろと私は言いたい。
次に、わけあって開けっぱなしにした人だが、コレは、自分以外にも連結部分を通る人がいた為に、開けっぱなしにしていった人だ。
これに関しては、問題はないだろう。
閉めると逆に嫌がらせになるからね。
で、そうして開けっぱなしにしていると、開いているものだと思って、閉めようとしなかった人がいた。
これはコンビニのドアでもよく見かけるが、誰かが通るから開けておいたら、後から通った人もそのままにしていく。
だからドアは、やはり自動に閉まる方が良いのかもしれない。
で、ドアを開けて通ったはずなのに、閉めなかった人が5人もいた。
この人達はいったい何を考えているのだろうか。
こういう人がいるから、空気が悪くなって、足元が冷えるのだよ。
私がそう思っていると、間もなく向かいに座っていたおじさんが、電車を降りていった。
その後、当然ドアは全開のままで、通り過ぎる冷たい風に、私はさらされるのだった。

評価や感想は作者の原動力となります。
読了後の評価にご協力をお願いします。 ⇒評価システムについて

文法・文章評価


物語(ストーリー)評価
※評価するにはログインしてください。
― 感想を書く ―

1項目の入力から送信できます。
感想を書く場合の注意事項をご確認ください。

名前:

▼良い点
▼気になる点
▼一言
お薦めレビューを書く場合はログインしてください。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ