いまさらだが 自分が某《運命》の影響を受けているか、理解しました
後悔はない
永遠神剣 第3位
「う〜ん、そのあだ名もいいけど、望くんすら愛称で呼んでないんだから、もう少し待っててね」
この光の剣を向けている沙月会長という人物が、その望くんとやらに好意を持っていることは明確なのだ……
いや気づいていないのは、惚れられた人物だけだが、
「『もう少しで愛称で呼ぶ仲になってみせる』とでも言いたいんですか…………そんなに自信あるのでしょうか?」
「あだ名と愛称の区別に落差があるしな………てか無理だと思いますよ!」
前半と後半で呟きになってはいるが、閃夜は否定の言葉を口にした。
しかも妙に腹に力の篭ったいい声で
図星なのが、否定に対する焦りなのか定かではないが、会長はあわてて
「ち、ちょと何でよ、私は希美ちゃんに負ける気なんかないわよ!」
むしろリードしているつもりと生徒会長は続けているが……
「いやむしろ、幼馴染の頭を撫でることを平然と人前ですることができるあいつを落とすのが、難しいです」
「むしろマスターのほうが、立場は近いです」
否定のカウンターを食らわされた…
綺麗に言葉のワン・ツーパンチが決まったようだ。
沙月は閃夜に向けていた神剣を地面に突き刺し、両手を地面について顔もうつむいている。
なにやら呪詛のように、言葉を紡いでいる様だ。
なにやら「そんなの分かっているわ」や「でも、あの二人はほのぼの…」と言う言葉が、閃夜とナナシの耳も届いてくる。
その姿は、沙月が美しい少女でも哀れと思わずにはいられなかった。
「予想外のダメージを与えられたみたいですね……」
「いいんじゃないか?絶は俺達に駆除と足止め頼んだんだろ」
閃夜はナナシの主人である絶には、様々なことを教わってきた。
俺の異常は永遠神剣が原因であること、
時間樹の存在、
別の世界、
猛犬との戦闘、
力の使用方法、
正直、絶とナナシと出会わなければ自分はあの姿のままだっただろう。
今の自分から見れば、惨めなあの姿に
絶は閃夜に自分が学園に入ってきた理由を教えなかった。
間違った知識をや誇張した情報を教えれば、閃夜は簡単に絶の言いなりになっていた可能性が高い。
なのにそれをしなかった…ならば信用に値すると閃夜は感じた、それほど閃夜は恩を感じているのだ。
だからこそミにオンの駆除や、理由が分からないまま沙月の相手をしているのだ。
「だからさ……」
「くっ」
走り出そうとしていた沙月の足を狙い、槍の箒を投げつけた。
光剣で塞がれたが、出足を止めることが出来た。
沙月会長には悪いが相手をしてもらおう。
「望君のところに行かないと」
「行かせないぞ」
絶の目的を確信、機能の帰りの会話や普段の生活の中で彼は迷いや躊躇いを見せていた。
何時も世刻望がいた時に……
そして理解した…彼も自分と同じくこの学園生活が始めての平穏だったと。
神剣を持つ絶が世刻望に対する目的……
世刻望も普通ではないことの証明だろう。
だからこそ、会長はこんなにも焦っている。
しかも明らかに俺より格上の時間稼ぎを頼まれるとは…
「まあ……初めての親友の頼みだからな、相手をしてくれよ沙月会長」
光と盾と影で強化された木刀がぶつかり合う。
どちらにも動くことなく、力を篭めつづける。
さっきまでの文房具類ではないことから閃夜の真剣さが、分かるが…
「くっ」
まだ数分も経っていないが、閃夜の顔をに汗が浮かび始めていた。
生徒はすでに体育館に避難しているものが多いが、絶は望が非難する前に接触するはずだ。
ナナシがいうには時間が掛かることらしい。
もう戦い始めたのだから目的を教えてくれてもいいと思うが、ナナシは口を割らない。
接近戦では匹敵している。神剣の本体が展開できなくも黒く染まったものは自分の武器として、使われてくれる。
しかし疲れと反比例してミニオン以外との戦闘、強い相手との戦いに閃夜の鼓動は強くなっていった。
疲れからではない他のものによって――――
それは閃夜が初めて感じる闘争心だったのだろう。
しかしやはり苦戦は免れない
紅と青
光と影
女と男
白と黒
対照的な二人がぶつかり合う。
鍔迫り合いから力を入れ、高くなった身体のスペックの差で閃夜は攻撃に出て行く。
鋭く力を篭めた連撃を休みなく続ける。
汗を掻いているのがウソのようだ。
鋭い連撃、体全体に襲ってくる斬撃と威圧感
だんだんと沙月が防御できなくなっていく。
鋭い攻撃が彼女の体に届き始める。
服を切り裂き、沙月の体を傷つけていく
そこには、日常を共にした学友だからなどと言う言い訳は存在しない。
沙月は不利と判断し、すぐに距離を取った。
閃夜はすぐ距離を詰めてきたが―――
対抗するように複数の光槍が飛来してくる、
迎撃のため取り出したチョークを投げ付けるが、
「足りんか!」
威力負けをしてしまい、残った一本の槍が右足に直撃した。
おそらくマナの配分を多くした槍を混ぜておいたのだろう。
右足からは直撃した後に槍をマナとさせ消滅させたからか、血が出てきていた。
紅い血液が服を伝う。
やはり経験の差が大きく出ている。
接近戦で挑むことでしか、適う術のない閃夜と戦わなくてもワンダウンでも奪うことが出来ればいい沙月、どちらが有利かは言うまでもない。
また神剣の本体を具現化できないのは大きがった。
出力の違い、技のタイムラグなど差が出でしまうのだ。
神剣を持つ者の戦いは普通よりも速度が段違いだ、領域が違うとも言っていい。
そんな速度の戦いでタイムラグは、やはりマイナスだ。
そして十分なダメージを閃夜は喰らってしまった。
足の損傷による機動力低下、これでは沙月に望の所へ行かせてしまう。
だが閃夜は焦ってなどなかった。
足が使えないのならば足となるものに来て貰えばいい。
自分はその手段がある。
「出陣するぞ、ライクレア」
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