第四話:赤い蛙と青い蛙、現る!
〜日向家〜
ここは日向家。
あの戦いが起こった昨日、話し合った全員は一箇所に集まった方が戦えるという結論に達した。
そして、操られていたマサオとネネは、自分の決意でここに残る事を決め、戦う事を選んだ。
その為、基地がある上に兵器などもある事から、日向家に全員は住む事となった。
日向家の大黒柱でもある“日向秋”は、快く了承してくれた。
…ひろしがナンパしようとして、みさえに殴られたのは言うまでも無い事である。
そして今日はひろしは会社で、秋は出版社へ行っていた。
ドラえもんズも、ドラメッドを残して周辺の様子を調べに行っていた。
今、家に残っているのは適当な理由をつけて休みをとった学校組や幼稚園組。
そして残りのメンバーに、知らせを聞き駆けつけた桃華と小雪だった。
ちなみに、タママと桃華は泣きながらの再会は、周りをホロリとさせた。
〜日向家・リビング〜
「………」
「冬樹、どうしたの?」
深刻な顔で何かを考えている冬樹に、夏美は尋ねた。
「…軍曹を、何とか元の優しい軍曹に戻せないかなって……」
「冬樹…」
夏美はそのまま何も言えなかった。
何か返事をしなくては、そう思い、夏美が言葉を発しようとした時だった。
地下から、大きな爆発音と地震の様な衝撃が起こったのは。
「!? なに!?」
「夏美さん! 地下から爆発みたいな音が!」
「何でアールか!? 今の音は!?」
「ど、どうしたの!?」
「地下基地で爆発ですぅ!!!」
「何ですか!? 今の音!?」
「爆発音か…!」
「今の音は!?」
その音は家にいた全員がリビングに集まった。
「基地からみたいね!!」
「行ってみよう!!!」
冬樹を先頭に、全員は基地に入っていった…。
〜地下基地〜
「クルル!!」
慌ててクルルのいるクルルラボに全員が向かった。
ラボの中には、目が割れ、身体中が怪我だらけで倒れているクルルがいた。
「クルル!? どうしたの!?」
「…クッ〜、クックッ、クッ…お、せぇぜ、オメェラ……」
「敵ね!? でも誰に!?」
「夏美さん! 危ない!」
夏美と冬樹が駆け寄った瞬間、小雪が叫んだ!
「えっ!? 何が「もらった!!!」
上からの声に反応して、上を見上げる。
そこにはドラメッド達に色や服装が違うだけ姿のネコ型ロボットが、刀を振り下ろそうとしていた。
「きゃっ!!?」
「させません!!!」
夏美を庇って小雪が刀を刀で受け止める。
「はっ!!!!」
そして一瞬で、ネコ型ロボットを吹き飛ばした!
「なにっ!!?」
「隙ありですぅ! タママインパクトォ!!!!」
タママの口から出たエネルギー波は見事に相手に着弾し、爆発をしていった。
「い、今のは何!?」
「わ、我輩達と同様のお手伝いロボットでアール!! 何故ここに!?」
「…恐らく、未来から連れてきて操っているのでは?」
ガルルの冷静な言葉に、全員が硬直した。
ならば敵は、かなりの兵力を所持している可能性が出てきたからだ。
「もしくはこの世界で生産され、最初からそう設定されているのかもしれない」
「そ、そんな…!」
ネコ型ロボットが戦いの為に利用されている事に、ドラメッドは衝撃は受けた。
絶句しながら、膝を地面につけていた。
「それ…と、ギロ…ロ、せんぱ、いも…」
それだけ言うと、気絶したのかガックリとうな垂れた。
「クルル!!?」
「大丈夫。気を失ってるだけだ」
「よ、良かった…」
全員がホッとしている中、夏美は表情を曇らせていた。
「ギロロが…」
「でも、敵はどこにいるんでしょうねぇ?」
「…んっ? この映像を見てくれ」
ガルルの言葉に、全員はその映像を見た。
その映像は、ケロロの作ったガンプラが置いてあるガンプラルームだった。
そこに、赤い蛙と二体のネコ型ロボットがガンプラを一箇所に集めている場面だった。
「こ、これは…ギロロ!!?」
「…何をしてるのかしら? おもちゃなんかを…」
全部を集め終わったのか、ギロロ達は動きを止める。
そしてペットボトルを出すと、中身を集めたガンプラにぶちまける。
「…? 何でアールか? あの水は?」
「あの水は…! まさか!?」
驚きの声で、全員はその声を発したタママに注目した。
「ど、どうしたの!? タマちゃん!?」
「あれは兵器化ナノラ! かかった物を兵器にする液体ですぅ!!!」
タママの言った通りになった。
ガンプラは徐々に大きくなり、遂には大人の人間並の大きさになった。
「う、嘘ぉ…!」
「な、何てことでアール…!」
みさえやドラメッドが驚く中、桃華がある事に気づく。
「あ、あれ? 夏美さんは?」
「そういえば、小雪さんもギロロのお兄さんもいない…」
周りを全員は見るが、誰もいない。
次の瞬間、ドラメッドが映像を見て驚きの声をあげた。
「み、皆! これを見るでアール!」
全員が再び画面を見ると、そこに映っていたのは…。
「ね、姉ちゃん!!?」
「ガルル中尉!!?」
「小雪さん!!?」
〜ガンプラルーム〜
「…来たか、夏美、ガルル。そして、あの女も…!」
目の前にいる三人を睨むギロロに、二体のネコ型ロボットは駆け出す!
「死ねぇ!!!!」
「くたばれぇ!!!!」
そして二体がジャンボガンを三人に構えた瞬間、二体は放電を起こす!
「…邪魔だ」
ガルルは静かに呟いたと同時に、銃口から煙が出ている銃を下ろした。
その瞬間に、額に風穴が開いた二体は爆発した!
「…さすがだな、ガルル」
「操られていても、兄を呼び捨てにする所は変わらないか…」
互いに銃を構え、二人は牽制しあう。
「ギロロ! 元に戻んなさいよぉ!!!」
夏美は駆け出し、ギロロに殴りかかる!
「…遅い」
ギロロは迫り来る拳を左にかわし、ビームライフルの引き金を引く。
発射されたビームは、夏美を正確に狙っていた。
「夏美さん!!!」
小雪は駆け出し、夏美を助けようとした。
しかし、そう簡単にいかなかった。
「させないでござる」
突如、飛来したクナイを小雪は全て叩き落す。
そして飛んできた方向を見ると、小雪は驚愕の表情を浮かべた。
「ド、“ドロロ”…?!」
「小雪殿…」
小雪の望んでいた再会は、最悪の形で起こった…。
その間に夏美に向かっていたビームを、ガルルがシールドで防ぐ!
お返しにガルルはライフルを連射する!
「…ふん」
それらを全てかわすと、ギロロは銃を下ろす。
「何のマネだ、ギロロ?」
「焦るなガルル。今回は、兵力増大と顔見せ程度だ。そろそれ帰還させてもらう」
戦っている間に、兵器と化したガンプラ達は続々と、どこでもドアで消えていっていた。
「次に会うときは…夏美、容赦はしないぞ」
そしてどこでもドアに入ると、同時にドアは消えた。
「拙者も同じくでござる。小雪殿、次に会う時は本気の死闘でござる」
凄まじい速さでドロロはその場を去っていった。
「ドロロ……」
小雪の目から、一筋の涙がこぼれる。
自分でも気づかぬ内に、泣いていたのだった…。
その直後、クルルラボにいた全員が到着した。
「皆! 大丈夫!?」
みさえが駆け寄ると、夏美は呆然と座り込み、小雪は両膝をついて泣いていた。
ガルルはそれを見ていた…いや、見ているしかなかった。
「二人とも…」
「今は、そっとしておいてあげて下さい」
ガルルの言葉に、全員は頷いた。
その時、アクション仮面が何かに気づいた。
「皆! 何かいるぞ!」
アクション仮面の指差す先に、本当に何かがいた。
それは赤みがかったピンク色で、赤いモノアイが光っていた。
その周りに、緑色をした全く同じ形のロボットが四機いた。
「な、何ですか、あれは?」
「あ、あれは! 僕が軍曹と一緒に作ったシャア専用ザク!!!」
冬樹の声が響くと、ザクは全員に迫り始めた。
「来るぞ!」
「やってやるですぅ!!!」
こうして、戦いは再び始まったのだった…。
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