嵐を呼ぶ園児&ネコ型ロボット&ケロン人 〜世界を揺るがす大決戦!〜(1/20)縦書き表示RDF


嵐を呼ぶ園児&ネコ型ロボット&ケロン人 〜世界を揺るがす大決戦!〜
作:エルド



第一話:行方不明と共に来る者達


ここは春日部。
ここには嵐の園児こと、“野原しんのすけ”とその一家が暮らす、いつもの町であった。
しかし、この町にいつもと違う事があった。

「しんのすけー!」
「何処にいるのー!」

しんのすけの行方が、分からなくなってしまっている事だ。
だが、しんのすけだけではない。
春日部防衛隊の風間にマサオ、ネネとボーちゃんまでも帰っていないのだ。

今は夜の9時。
とっくに帰っている筈の時間帯に、彼らは家にいない。
心配になった彼らの家族は、全員で探しているのだ。

「警察に頼んでも、まだ分かんないなんて…」
「しんのすけー!」

彼らは一日中、探し続けた…。










「ドラえもーん!」

時を同じくして、“野比のび太”も親友であるネコ型ロボットである“ドラえもん”が行方不明なのだ。
のび太は友達のしずかやジャイアン、スネ夫と共に探すが、未だに見つからない。

「ドラえもん……ドラえもぉぉぉぉーーーーーんっ!!!」

のび太の呼び声は、夜の町に響いた…。










「軍曹! 何処にいるの!」

さらに時を同じくして、日向家でも異変は起こっていた。

侵略者でもあり、居候でもあるケロロ小隊の面々が、忽然と消えてしまっていたのだ。
心配になった“日向冬樹”と“アンゴル・モア”は探しに出たのだ。

「あ、あのボケガエル、また何か企んでるんじゃないでしょうね〜!」

口ではそう言うものの、かなり心配した様子で冬樹の姉“日向夏美”も探しに出ている。

「西澤さんも探してるみたいだけど、軍曹達は見つからないみたいだし…」
「おじさま…」
「小雪ちゃんの方にも、ドロロは帰ってないみたい…」

とうとう今日、この三組が探す者達を見つけることは、遂に出来なかった…。










―――朝

〜野原家〜

「しんのすけ…」

家に帰ってから一睡もしていないみさえは、眠気を追い払うと外を見る。

「もう、朝ね…」
「そうだな…」

ひろしも眠い目をこすり、みさえと同様に外を見た。

するとふと、何かが窓の外にいた。
それは濃い青い色の身体で、黄色い帽子をかぶった蛙が、二足歩行で歩いてきたのだ。

(幻覚が見えてんのか…?)

ひろしはそう思ったが、隣にいるみさえも信じられないといった様な目で外を見ていた。

「みさえも見えるのか!?」
「えっ!? じゃあ、あなたも?」

顔を見合わせている間に、蛙は窓を開けて家の中に入ってきていた。

「どうもです〜♪ 野原さんですか〜?」
「そ、そうだけど、あなたは?」
「そうですか〜♪ じゃあ…」

ひろしの言葉を無視し、静かに蛙は呟いた。

「ここで死んでもらうですー!!!」

蛙は凄まじい速さでひろしを殴り飛ばす!

「ぐへぇ!!?」
「あなた!?」
「弱っちいですぅ〜!」

ひろしの元にみさえは駆け出す!

それを見届けると蛙は口を開き、エネルギーを溜め始める。

「これで終わりですぅ! タママ…!」

ひろしはみさえを庇う様に抱きしめると、二人は目を閉じた…。










〜空き地〜

その頃、のび太達が集まっている空き地でも、何者かの襲撃を受けていた。

「ジャイアン! 大丈夫!?」
「クソ! てめぇ! 何もんだ!?」

ジャイアンの叫びに、箒に跨って空を飛んでいる魔女の服装をした少女はバカにしたかの様に笑った。

「あんた達をやっつけに来たのよ!」
「何でそんな事を…!?」
「うるさい! えいっ!」

のび太の問いを無視し、手をかざす。
すると、周りにあった小石が宙を浮き、のび太達を襲った!

「いてっ!!」
「きゃあ!!!」
「えへへ〜♪ このままやっつけちゃお〜♪」

四人は正に、手も足も出せなかった…。










〜日向家〜

さらにさらに、日向家にも襲撃があった…。

「こんのぉ!!」
「ひらり!」

突如現れた、角の生えた赤いタヌキと夏美が戦闘を開始していた。
しかしいくら攻撃しても、全て自分の方向に返ってきてしまうのだ。

「も〜! 何で当たんないのよ!!」
「バカが! このひらりマントの前に、攻撃なんか無駄だ!」

その状況に冬樹とモアは只、見ていることしか出来ずにいた。

「さぁ、終わりだ!」

赤いタヌキは角を夏美に向けると、牛の如く駆け出す!

「えっ!? えっ!?」

突然の事である為か、夏見は避ける体勢を作ることが出来なかった。

「「姉ちゃん(夏美さん)!!?」」

二人は駆け出すが、間に合いそうに無かった。








違う場所にいるが、絶体絶命の状況だけは一緒の三組。

しかし、奇跡というものは起こるものであった。








「そこまでにしてもらいたいな、“タママ”二等兵」
「あっ!?」

エネルギーを溜めるのを止め、声のした方向に向く。

そこにいたのは紫色をし、黒い帽子をかぶった蛙だった。
手にしている銃を構えながら、タママと呼んだ蛙を睨んでいた。

「ガ、“ガルル”中尉…!」
「一般家庭に攻撃とは、どういう事かな?」
「くっ…! こうなったら、まとめて始末するですぅ!!!」

タママは駆け出し、ガルルに向かって飛び蹴りをする!

「甘いな」

それをあっさりと右にかわし、体勢を立て直そうとしているタママの額に銃を突きつける。

「し、しまったですぅ…!!」

銃の引き金を引いた瞬間に放たれた麻酔針により、タママはそのまま眠りに落ちた…。

「…ふぅ、終わったか」

銃を下ろすガルルに、ひろしとみさえ、起きたひまわりとシロは何が何だか分からなかった。

「あ、あのぅ…」
「どうもすみませんでしたな。ご迷惑をおかけしまして」
「い、いえ、助けてくれてどうも……で、あなたは?」
「私ですか? 私はガルルと申します」










「そこまでだ! しんのすけ君の友達、“ネネ”くん!」
「何ですって!?」

黒い魔女の少女は上から聞こえた声に反応し、上を見上げた。

「アクショーンキーック!!!」

突然の攻撃になす術もなく、攻撃を喰らい、そのまま地面に転がり落ちた。

「悪いが、眠ってもらうよ!」

着地した男は魔女の少女の首に手刀を喰らわすと、少女はガックリとうなだれた。

「つ、つえぇ…!」
「君達、怪我は無いかい?」
「は、はい! お陰さまで…」
「ヒーローさん! あなたのお名前は…!」

スネ夫の言葉に、男はこう返した。

「私かい? 私は“アクション仮面”。正義の味方だ」










「“エル・マタドーラ”! やめてよ!」
「あうあうっ!」
「なにっ!!?」
「「「えっ!? 誰!?」」」

日向家の方でも、二人の助っ人が現れていた。

それは赤いタヌキとそっくりで、色と服装が違うだけの二人だった。

「“ドラニコフ”に“ドラリーニョ”!? 捕まえ損なった二人か!」
「やめないんだったら…シュート!!!」

ドラリーニョは持っていたサッカーボールを強烈な蹴りで放つ!

「そんなもの! ひらり!」

瞬時にサッカーボールをはね返すが、瞬時に後ろに回りこんでいたドラニコフに気づかなかった。

「んっ!? し、しまっ…!!!」
「アオォォォォオオオンッ!!!!!」

唐辛子エキスをすでに飲んでいたドラニコフの口から、炎の渦が巻き起こる!

慌ててエル・マタドーラは、はね返そうとするが、気付くのが遅すぎた。

「ぎゃあああぁぁぁぁああああっ!!!!?」

あっという間に炎の渦に巻き込まれ、見事に真っ黒コゲになったエル・マタドーラは倒れた。

「ふぅ〜。危なかったねぇ、大丈夫?」
「な、何とか…」
「すごいすごい! タヌキさんがまた来たよ!」
「ありがとうございます! っていうか感謝感激?」

お礼の言葉に二人は照れながら頭をかいた。

「ところで! あんた達は何なのよ!」
「ボクはドラリーニョ! こっちはドラニコフ! ボク達はドラえもんズのメンバーさ!」
「アウアウッ!」
「「「…ドラえもんズ?」」」










野原一家、のび太達、日向家に現れた謎の人物達。
これが、大いなる戦いの伏線である事に誰も気づかなかった…。



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