part−2/67☆もう終了…
最後の語尾が弱まった。まるで何かに動揺したように……
手の動きも止まった。一体何に躊躇いが,残っていたのだろうか?
悠衣は言葉を呟くことに深い躊躇いと迷いを抱く。
寒風が原因ではない本当の震えが生じてきた。
一旦気を休めて下の床を眺める為に俯いた。
そして,不意に片足に体重をかけて片足で床が軽く叩いていた。
その動作を暫く繰り返した後に『ふぅっ』と満足そうな笑みを浮かべると同時にもれた。
「蘭はね………あの愚かしい薬を何年も保管していたには,また別の意味があるのよ。それは,いつか自分が戦う事になるって意識があったの。
そして,戦う時にあの愚かしい薬を使うつもりなのよ。
そう、”強さ”を力に変える最強なシルバーブレットを上回る薬をね………。」
「でも、そんなものを一体どこで何の為に使うつもり何だ?ーー使う目的なんてねぇじゃねぇか……一体何のために……元組織のスパイで何年も組織に在住していたあんたから知っているんだろ?蘭は一体……何を目的にしてそんな下らない物に手を出すんだよ…。」
悠衣に,硬直が早まった。一瞬にして窓ガラスを叩く風音が消えていった。
またしてもしばしの沈黙が部屋全体の空間に漂った。
詰められた空気を改めて覚える。
悠衣は,”責任を果たさなければ、すべてを背負うコナンの為にも自分が先にうたなければならない。”
頭の中にまたその言葉が蘇る。
言葉が”蘇る”たびに”責任”の二文字を思い浮かべる。
深く”インプット”するように何度も繰り返し心で呟く。
言葉を刻み込む準備が整った後、事柄を語ろうと封印されたような口を解禁する。
「最終決戦……つまりその愚かしい薬はあなたに対して使うつもりよ…。目的は,あなたを痛めつける為。辛いけど,あなたを落とし入れるために無限大の力を使うことになる。最後に待つのは,悲しいエンディングかしらね…。皮肉なものね…。」
哀れんだ表情を向けて真実を語る。
「まあ、私にはどんなエンディングが待ち受けていても構わないわ…。それが例えハッピーエンドであろうとそれこそバッドエンドであっても関係ないわ…。
そう、組織さえ壊滅すれば私には関係ないわね…」
憎々しい口を叩く悠衣
本音ではない言葉が零している。
コナンにも彼女の”本音”ではない。
ただの直感だけど本音で言っているとは思えなくて何も反論しなかった。
いや、それよりもすべてを知ったような気分になった。
ーー組織の奥深さまでが通じたような気がした。
何だかんだ言って組織の細かな部分を色々と語ってくれた。
普段は解禁することのない表情を見せることもあった。意味深さの他に哀れんだ表情や苛立っだ表情が隠されていた。
それが解禁されて満足感を抱く。
あと残るは最終決戦
ーーそう、それは最も戦いたくない人物との最終決戦
「もう最終決戦の始まりよ…。」
悠衣は、コナンに聞こえない声で呟いた。 |