part−2/35☆透き通った窓ガラスの先に存在するもの求めて
なんでウソっていってくれなかったの?
教えてよ・・・蘭さん
灰原の気持ちは堕ちた状態
蘭に裏切られたままっていう感がまだ残っている
なんだかため息をつきそうになる
がっかりしているところを見られたくない
落ち込んだ素振りや暗い表情をしないような気をつける
忘れたくても嫌っていう程記憶に残る
いろんな人の影響で自分の中で抱え込みたい“記憶”を植え付けられて、蘭さんのことも余計印象が強くなった
今の蘭さんは組織のボスにあたる人物
“蘭さん=組織のボス”
この印象が強いせいか蘭さんについて語って欲しくない
誰にも蘭さんのこといわれたくない・・・・
その気持ちでいっぱいだった。
私の周りの少年探偵団のあの子たちはいつものように活気があっていいわね………。
今の私とは大違いだわ
そんなこと考えている自分の方がむなしいけど・・・
教室中全体がざわついているわね……。
今の気分じゃみんなの輪の中にはいれないわ
いつもどおりの会話を交わしているわね。
とってもうらやましいわ
『ガラッ』
再び教室のドアが開く音がした
先生が重たい荷物を運んで教壇に置いた。
「席に座って!!」
指示が出されてみんな自分の席に座った
あの子たちの会話は中断された
私もみんなに紛れて席に座った。
先生はみんなが席に着いたのを確認して教壇からみんなに向かってなにやら話し始めた。
無論、私はいつもの寝不足で話しはまったく聞いていない
他の席に視線を移して様子見すると偶然工藤君も視界に入った。
彼は相変わらず呆れ顔で話を聞いていた。
私も眠いし、退屈だった
ちょうど窓側の席だったためちょっと曇った景色を眺めていた。
一見誰が見ても曇った景色を見てため息をついているだけにしか見えないが灰原の瞳に映ったのは目の前にある景色とかじゃない。
−−−ここ(帝丹小学校)からじゃ見えない小さな建物
ちょっと遠く離れた場所に何気なく建てられた建物
その建物には、今思い出すことがつらい人物が人混みに紛れて私と同じように授業を受けたりしている
窓側からちょっと遠く離れた場所にいる黒い髪をなびかせる天使のように全面真っ白な心を持つ少女のことだけを考える。
彼女は一体どうしたのだろうか・・・?
ただそれだけ気になっていた。
自分の中だけで2日前からの黒い髪の彼女と今の少女との変化が知りたかった
“今、蘭さんも私と同じような思いをしているのだろうか?”
いくら組織のボス(罪人)になったとはいえ心の奥底にひそむ良心もあるはず
自分の起こしてしまった行為を痛いぐらいに後悔していると思う
良心なんてものがなければあのときだって悲しそうにしながら“真実”を伝えることはなかった
−−−真実を一つ一つ伝えるときの蘭さんの泣きそうなほどの表情絶対に忘れられない・・・・・
“その表情は会いたくても会えない工藤君を待つときと同じ”
切ないものが感じ取れた。
だから蘭さんあなたが2日時を刻んだ今、一体何を感じているのか・・・・
知りたいのよ…。
窓から眺めると遠くからしかみえないちょっとした建物
窓際は太陽の光が眩しいほど入ってくる。
少々邪魔な光を避けながらずっと黒髪の少女ただ1人だけの様子見するためだけに窓ガラスの透明感まで味わう
おもいはただ一つ
“本当の蘭さんを知りたい”
今の蘭さんの姿が偽りか真なのか真実を要求したい。
蘭さん、あなたはこの透き通った窓ガラスの向こうに広がる街で一体何をしているの?
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