雫−13:関西弁少女と眼帯の少年
レイスは部屋を出て、手前の階段を降り一階へと降りる。
「レイス♪おはよう♪」
エレンはレイスに気付き抱き着いた。
「うわっ!?エレン危ないよ!」
レイスは少しよろめくがエレンを受け止める。
「ねぇ、ご飯食べよ?」
エレンがレイスの腕を引っ張る。
「あ、あぁ・・・」
レイスはエレンに引っ張られシズクが居る席へと向かった。
“やっぱり一日寝たらエレンの機嫌は治ったな・・・”
そう思いながらレイスはシズクの正面に座った。
そして、レイスの隣にエレンが・・・
テーブルにはもうパンや、サラダが用意されていた。シズクは無言でそれを食べていた。
「そういえばさ、シズクってそういうの普通に食べてるよな?」
レイスはシズクに尋ねる。
「……そういうの?……」
シズクは頭に?マークを浮かべ首を傾げる。
「いや、吸血鬼なのにパンとか食べてるからさ・・・?」
「……私達も人とそうは変わらないから……」
シズクはそういいながらパンをほうばった。
「そうか・・・」
レイスもパンを食べる、が・・・
「エレン・・・そんなにくっつくな・・・食べにくい・・・」
レイスの隣にエレンはピッタリとくっついていた。
「いいじゃない!昨晩はシズクにレイスを盗られて淋しかったんだから!」エレンは自分の腕をレイスの腕に巻き付ける。
“こいつ、まだ引きずってるのか?案外しつこいんだな・・・それよりエレンなんでさらにくっつくんだ!?食べにくいって言っただろ?それにそんなにくっつくとお前の胸が俺の腕に・・・”
レイスはそう思いながらも無理矢理腕を動かしパンを口に運んだ。
「あんさん、朝からもモテモテですなぁ?」
突然レイスの後ろから声が聞こえた。
レイスは後ろを振り向いた。
「君は、昨日の・・・」
レイスの後ろには昨日の少女が立っていた。
「戀變や!うちの名前や!覚えとき!」
少女戀變はニカッと笑いながら名前を言った。
「うちは名前ゆうたから次はあんさん等の番やで?」
戀變はレイスに指をさしながら言う。
レイスは言われるがままに名前を言う。
「お、俺はレイス、それで隣にいるのがエレン、そしてこっちがシズク・・・」
レイスは戀變に自分達を紹介した。
「シズクにエレンにレーズンかい?」
「レーズンじゃなくてレイス!!」
レーズンと言われレイスは激怒する。
だが戀變はレイスの事をレーズンと呼ぶ。
「ほな、今回の合同任務はあんさん等なんやな?」
「え?」
レイスはその言葉に耳を疑った。
「だから、今日はうちらとあんさん等が協力するんやろ?」
「もしかして・・・」
エレンは驚いた声で言う。
「……貴女、帝國?……」
「そやで!今日はよろしゅうな!」
戀變はニカッと笑う。
そしてそれと同時にドタドタと階段を降りてくる足音が聞こえた。
「橋本先輩〜!」
上から左眼に眼帯を付けた茶髪の少年が降りて来て戀變に近付きながら叫ぶ。
「煩いネン!ちゃんと聞こえとるわ!ドアホ!」
戀變はその少年にゲンコツをくらわす。
「先輩〜酷いですよ〜」
少年は半泣きになりながら頭を押さえ抗議する。
「あぁもぅ、男やろ!?ちゃんとしぃ!」
戀變はさらに怒鳴る。
「すいません!」
少年は涙目で戀變を見つめる。
「これは、うちの相方の戒や、見ての通りまだまだ子供やけどよろしゅうな」
戀變は戒の頭を掴み無理矢理お辞儀させる。
戒の身長は150センチで戀變の言う通りまだまだ子供だった。
「いや、こっちもよろしくな」
レイスも軽く会釈した。
「ほな、自己紹介も終わったことやし任務の内容を詳しく説明するで?」
「待って!!」
戀變が説明しようとしたとき、エレンは戀變の説明を止める。
「なんや?」
「今日の帝國兵はあなたたち二人だけなの?」
「そやけどなんか文句でもあるんかい?」
戀變はジロッとエレンを睨む。
「いえ、別に文句なんてありませんけど・・・帝國は数で押し切るという闘い方が多かったので・・・」
エレンは戀變と戒を見ながら言う。
「そうやな、確かにうちら帝國は数で押し切るんが多いけどなそれは“普通”の任務の時だけなんや」
「……普通って?……」
今度はシズクが口を開いて質問する。
「普通っていうんは吸血鬼未満のランクの討伐の事をゆうんや。まぁ、吸血鬼以下ゆうても命懸けやけどな?」
戀變はケラケラ笑う。
「じゃぁ今回のは・・・」
「そや、今回のは吸血鬼相手やさかいうちらが選ばれたんよ」
「これでも先輩は帝王様の側近なんですよ。因みに僕はその補佐なんです」
戒がスラスラと説明する。
「これでもは余計や!」
戀變はまた、戒の頭にゲンコツを食らわした。
「すみません」
戒は涙目で戀變に謝る。
「まぁ、そうゆう事なんや!」
戀變はレイス達の方を向きニカッと笑う。
「まぁ、一応は納得したよ」
レイスは髪をゴシゴシ擦りながら言う。
「おおきに〜」
「……で、今回の任務の内容は?……」
シズクは戀變に尋ねる。
「そやな、ほな、説明するで!」
戀變はテーブルに資料を並べレイス達に説明した。
「確かに、今回の吸血鬼は確かに妙だな」
「そやろ!?」
「…………」
「おかしいですね」
「変ですよね?」
レイス達が何故こんなことを言っているかというと・・・
「吸血鬼がいるという情報が有るのに誰も襲われていないなんておかしいぞ?」
レイスは資料を見つめ言う。
「そやろ?なんか矛盾しとるやろ?」
「ですが調べるのにこしたことは無いですよ?」
エレンは持っていた資料をテーブルに置く。
「そうですね、仮に居なかったらそれで良いですし」
戒はテーブルにもたれながら言う。
「……そして仮に居たら討伐するだけ……」
シズクは静かに喋る。
「とゆうわけで、早速行ってみよか!」
戀變はそう言ってダウンを羽織った。
「そうだな、考えたって仕方ない、いくぞ!シズク、エレン!」
レイスもそういいダウンを羽織った。
シズクとエレンもそれに続きダウンを羽織る。
そして宿をあとにした。
「待って下さいよ〜」
置いてけぼりの眼帯少年が約一名いた・・・
人物紹介
橋本 戀變【恋変でもいい】(レンカ)
性別:女
血液型:O型
身長:167センチ
体重:秘密やで〜♪
髪の色:若干茶色い黒
瞳の色:茶色
能力:無し(唯の一般人)
帝國兵の関西弁バリバリの少女。明るく陽気な性格をしている。
この作品で唯一の能力無しの人間。
だが身体能力はかなり高くそれを生かした攻撃を繰り出す。 |