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ゲームのような異世界で、チートライフを楽しみたい! 作者:ラズベリーパイ

第3章

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デートの約束を

 それから俺達は、リドルさん達に起こった出来事を話した。
 するとあの“幽霊屋敷”を調べることになったらしい。
 俺が彼女達と遭遇した場所と、シルフ達が遭遇した場所も伝えておく。

 なにか分かったら俺達に伝えてくれるそうだ。
 後は、うちに帰って寝たほうが良いと言われてしまった。
 何だかんだで全員、疲れが出ているのかもしれない。

 俺自身も少し体が軽くなった気がする……疲れているのかもしれない。
 途中鈴は、うどんの仕込みがあるからと別れていった。
 それを見ながら俺は、

「そういえばエイネは、うどんて食べたことがあるか?」
「あるわよ。あそこのうどん美味しいわよね」
「じゃあ夕飯は、あそこでうどんを食べようか。……今日は疲れたし」

 それに全員が賛成した。
 ちなみにサーシャと杖の精霊ミィは部屋で暫くお休みらしい。
 食事がほぼいらないので、ミィの分だけ帰りに美味しいお菓子を買ってくればことがすむようだ。

 ともあれ一回家に帰って休もうという話になり家に戻る。
 幽霊に対して怖い思いをさんざんしたと思った俺は、明日こそは野菜のための防御の材料を……と思ってそこで気づいた。
 野菜の防御に必要な道具の材料は、あのスラムのゴミ山からの……というものだったけれど。

「もしかして本当は貴重な材料無しでも作れたりするのか? 俺の場合は、ゲーム内と同じように作らないと作れないだけで」

 その昔、今のように電気分解を使わずにアルミニウムを取り出していたという。
 値段は、金などよりも高かった……そんな時代があるらしい。
 もしや俺の作っている道具などが実は、“非効率的”なのだろうか?

 一応は他の材料にも変えられるし、それっぽいものもここでは作れるが……目的の害獣よけは特殊な材料が必要のようだ。
 異世界の侵略者達の妙な材料は使えるのに……。
 設定の関係上で、その材料に代わるものが表示できないのか?

 理由は分からないが、微妙に作りかけのようなシステムに付いて考えていた俺の脳裏に、非効率という文字がよぎり、
「さ、最適化しなければ……」
「タイキ?」
「い、いや、何でもない。それで明日だが……」

 ミルルに名前を呼ばれて俺は、変なことを言ってしまった気がして誤魔化そうとしたのだがそこでミルルが俺の手を握る。
 女の子らしい細い指だ。
 しかも少し温かくて体温を感じる。

 ただ手を繋がれただけなのに、あまり女性との経験がないというかほぼ記憶に無いというか手を繋がれて連れて行かれた家族以外の最後の記憶は鈴だった気がするとか……。
 考えていたら悲しくなった俺はそれ以上は考えないようにしようと思っているとそこでミルルが、

「明日デートをしたいです」
「え?」
「あ、擬似デートといいますか……その……こうも色々大変なことが多いと、早めにそのデートしたいかなって」
「確かに色々ありそうだからな。明日でも良い」

 そう答えながらも俺はスラムに行くのは後回しにした。
 やはり美人な女の子のデートは俺にとっては魅力的すぎる。
 ここで断ってナシになるのも嫌だ。

 機会は大切にしないとなと俺が思っていると、

「明日はよろしく、タイキ」
「ああ」

 頷いた俺だがそこで、ようやく家にたどり着いたのだった。








 そういえばシルフ達がやけに静かだと思ったが、なんでか無言で部屋に戻ってしまった。

「どうしたんだ?」
「……どうしたんでしょうね」

 ミルルは少し困ったような顔で俺にそう答えた。
 それから仮眠を取ろうと思って部屋に戻る。
 後は着替えてベッドに転がるだけと思っているとそこで、

「今日はお疲れ様ね、タイキ」
「お疲れ様だよ。まさかあんな形で遭遇するなんてな」
「そうね~」
「まさか怪談話が実は、みたいなことになるとは思わなかった」

 “幽霊屋敷”の幽霊はあまり関係ないとはいえ、あんなものと遭遇してしまった。
 そして俺の力はやはり強いらしい。でも、

「何だか軽くなったようなきがするんだよな」
「あら、ダイエット成功? 良いわね」
「いや、そういうわけではなくて、ごふっ」

 そこで女神様の胸が俺の顔面に押し付けられた。
 柔らかく幸せな感触だが、無理やり押し付けられるとこう……何かが違う気がする。
 俺はそうやって疑問を呈すことにより無心になろうとした。

 だが、両手で挟むようにされた所で俺はギブアップだった。

「お、お許しを……」
「許してあげましょう、ふふ」

 そこで女神様が離れていく。
 代わりに俺の中にあった何となく体が軽い感じはなくなった。
 女神様が何かをしたのだろうか?
 そこで女神様が、

「でも実はここの図書館にも、怪談の話があるのよね。精霊関係の資料の所に」
「……一番初めに行って無駄足になったところですよね」
「意味があるといったでしょ? 彼らは精霊が特別で、その資料は彼らも興味があるみたい」

 クスクスと笑う女神様。
 何だかなと俺が思っているとそこで女神様が、

「でもホログラフィ付きのスマホだったら良かったのにね。そうしたら私ももっと? それを使っておしゃれが出来たはず?」
「あれはゲーム用の値段が高いスマホじゃないですか」
「そうよね、現実空間に立体映像で、選択画面の表示」
「……そういえばこの世界って選択画面が宙に浮かんでいましたね」
「すごいでしょ、“魔法”の力よ」

 得意気に言う女神様を見ながら、高度な科学と魔法は、本当に区別がつかないと思いつつ、疲れがどっと出てくる。

「もう眠ってもいいですか?」
「ええ。一応一つだけ言っておくわねタイキ」
「何ですか?」
「……難しい選択を貴方に押し付けてごめんね」
「……本当ですよ」
「でも私は、“タイキ”に助けて欲しかったの」
「……どうして俺なんですか?」
「どうしてだと思う?」

 質問に質問で返すのは答える気がないのだろう、そう俺は結論づけた。
 だからそのまま俺は布団にくるまって瞳を閉じる。
 そこで女神様の声がした。

「ありがとう、タイキ」

 どこか泣きそうな声で……よく聞いたことのある人物のような声で、女神様は俺に告げ、けれど疲れていた俺はそのまま眠ってしまったのだった。






 鈴のうどん屋で、エビ……のようなもの(砂漠でとれるらしい)の天ぷらが乗ったうどんを皆で食べていた。
 ここの“うどん”という料理が美味しいのよねとエイネ達が話していると、

「ふう、邪魔するぞ……何だお主たちも、しかもエイネも一緒か。あー、家族には知らせないでおいてやろう」
「ありがとうございます、魔王様」

 嬉しそうにエイネが魔王にいう。
 それにこの幼女は偉そうにうむと頷いてから次に俺の方を見て、

「とりあえず昨日の赤い玉については色々分かって複製も作れそうだが、ほかに何か変わったことはあったか?」
「どうして俺にすぐに聞くのですか?」
「お主の場合何かに巻き込まれそうだからのう」

 俺はそれに答えられなかった。
 思い当たるフシがある。
 そしてこの話はしておいてもいいあろうと思い今日の幽霊屋敷について話、そして、俺がどうしたいのかと伝えると、

「……おぬし、異世界に行ってみるか?」
「え?」

 ポツリとこぼしたロリィという魔王に俺は聞き返すが、すでに彼女はうどんに夢中だった。
 そしてそれ以上は話は進展せず、結局俺も食事をして、挨拶をしてその場を後にしたのだった。








 暗い部屋で彼女は、遭遇した異世界人について告げた。

「以上です。ハダル様」
「なるほど……妙に強い存在が見え隠れしていると思っていたが、アケルナル、このまま引き続き彼らの様子を注視するように」
「はい、それだけでしょうか?」
「……我らが精霊様の行方についても、調べるように。……相手にそれほどまでの力が有るとは思わなんだ。これでは計画も幾らか変更は必要だ」
「はい、私はそう思います」

 それらの話をしている所で、納得出来ないというかのように、以前、偽怪盗をやっていたカノープスは告げる。けれど。

「状況が変わった。ただ魔法が使える程度ならば問題ないがあれだけの力のものが何名もいるとなれば、こちらの被害も大きい。そして、こちらもまた、西の者達の動きにも注視しなければならない」
「……分かっております」

 けれど納得はできないのだろう、カノープスは一礼してその場を去る。
 それにハダルは深くため息を付き、

「問題は山積みだ。すぐにとりかかれ」
「はい」

 ハダルにアケルナルも頷き……任務遂行のために歩き出したのだった。
とりあえずここで、第三部完といった形です。これからほのぼの空の怒涛の展開に出来ればなと思います。これからもよろしくお願いいたします。
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