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塔の管理をしてみよう 作者:早秋

第5章 塔のメンバーと仲良くしよう

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(10) 鸞

やっと新しい召喚獣の登場です。
 第四十六層へ向かった一行だったが、目的の召喚は後回しになった。
 ナナとワンリの実力が見てみたいという話になった。
 まずは、先に拠点を設置しておいた階層に向かう。
 いつものセットを設置してあるのだが、きちんと使われるかは分からない。
 それはともかく、ナナとワンリだ。
 結果から言うと、圧勝とまではいかないまでも普通に勝てる強さになっていた。
 勿論ナナは大型化、ワンリは狐型になっている。
 普通に勝てるというのは、複数のモンスターに囲まれても勝てるということだった。
 流石に第四十六層は中級モンスターが出てくるだけあって、単独で向かって来ることはほとんどない。
 あるとすれば、中級上位のモンスターだが、幸いにも拠点周辺には出てこないようだった。

 ちなみに、ナナとワンリの戦闘を見ていたメンバーだが、
「・・・油断してると吾もすぐに追いつかれそうだの・・・」
「・・・私は勝てないわ・・・」
「・・・私も無理ですわ・・・」
「・・・魔法強いです~・・・」
 という感じで、なんとなく哀愁を漂わせていた。
「・・・もしかして、二匹で組ませたら、上級もいけないかな・・・?」
 というのが、考助の感想である。
 その考助の感想に、ミツキとコウヒが加わった。
「余裕をもって、というのは無理でしょうが、五分五分くらいでしょうか」
「そうね。上級の下位の相手だったら何とかなると思うわ。まあ、一戦ごとにサポートは必要だと思うけど」
「なるほどね」
 そんな三人の会話に、他の四人は諦めたような顔になっていた。
 普通に考えて、狼と狐がそこまで強くなることは、無いのである。
 といっても二匹とも既に、伝説の存在に一歩踏み込んでいたりするのだが。
 それを考えると、ここまで強いのもあり得るのかもしれないと、納得するしかない一同であった。

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 ナナとワンリの強さを実感したところで、次は本来の目的である召喚だ。
 この召喚を行う目的は、二つある。
 一つは、塔の召喚陣リストにはない召喚獣を、塔の階層で召喚できるのか。
 二つ目は、新しい召喚獣を召喚した場合は、塔の召喚陣リストに登録されるのか。
 この二つである。
 ちなみに、コウヒやミツキが以前に行った召喚とは別の物だ。
 ベースはあくまでも塔の召喚陣を参考にしているからである。
 召喚する召喚獣は、参考にした本の中にあった物を流用している。
 簡単に言えば、塔の召喚陣の召喚対象の部分を、別の召喚獣に変更したのだ。
 あとは、塔の召喚時のように複数召喚する力は考助にはないので、召喚数も一匹に減らしてある。

 というわけで、召喚実行。
 いつものように、召喚陣が現れて一匹の召喚獣が召喚される。
 召喚数を複数にしていないので、一匹だけ現れて召喚陣は消えてしまった。
 その後には、一羽の鳥が現れていた。
 ラン(鸞)と呼ばれる鳥である。
 体長は羽を広げた状態で三メートルほどだった。
 全体の色が青みがかっていて、とてもきれいな鳥だった。
 厩舎の柵を止まり木にして止まっているので、考助が近寄っていくと、嬉しそうにクルクルと鳴いた。
 手を近づけても嫌がらなかったので、そのまま体を撫でてやりつつ、ステータスを確認してみた。

 固有名:ランカ
 種族名:鸞和
 固有スキル:体当たりLV4 飛行LV5 くちばし攻撃LV6 回避LV5 察知LV5 妖精言語 言語理解(眷属)LV1
 天恵スキル:念話LV3
 称号:考助の眷属

 名前はランカと名付けた。
 クラス的には中級モンスターなので、LVは高めになっている。
 召喚した階層が中級モンスターが出る場所なので、これくらいのLVは必要だろう。
 ちなみに、定番のスライム召喚陣も置いてあったが、嬉しそうに食べていた。
 もしかしなくてもスライムは、全モンスターの好みの食事なのかと考助は疑っている。
 ともかくこれで、餌不足で餓死、という事態にはならないだろう。
 と、そんなことを考えていたら、ナナとワンリが地面に降りてきたランカと挨拶を交わしていた。
 ワンリは狐の姿の時は、明らかに狐のような行動をとっているのだが、人の時と思考パターンは違っているのだろうか、とどうでもいいことを考える考助だった。

 とりあえず召喚したランカ、ナナとワンリを第四十六層に残して考助たちは管理層へと戻った。
 二つ目の目的を確認するためである。
 召喚陣一覧を確認すると、召喚陣の中に<鸞和召喚陣(10体)>が加わっていた。

 名称:鸞和召喚陣(10体)
 ランク:モンスターランクD
 設置コスト:100pt(神力)もしくは、聖力+魔力の合計5万pt
 説明:青みがかった美しい鳥。精霊の力が宿ったともいわれる美しい鳥。

 ただし、加わったのは<鸞和召喚陣(10体)>だけで、通常のバージョンは無かった。
 この辺は、もともと塔の召喚リストに無かったためなのか検証する必要があるだろう。
 いや、予測を立てることが出来るだけで、完全に検証するのは不可能かもしれない。
 そもそも塔LVがどこが最高かすらわかっていないのだから。
 一応の目的は達成したので、今回はここまでにすることにした。
 検証は不完全だが、そもそも完璧は求めていなかったので、それはいいと思うことにした考助である。
 ともかく、一覧に出てきた<鸞和召喚陣(10体)>を二つ設置して、再び第四十六層へ向かった。
 二十羽召喚して名前を付けて、今回は終わりにすることにした。

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 思った以上に成長してしまったナナとワンリだが、一度管理層へと連れてきた。
 特にワンリはこのまま管理層に残してもいいかとも思ったのだが、本人に聞いてみると(この時は人型だった)どちらでもいいとのことだった。
 管理層にいると考助と一緒にいれるのはいいのだが、他のみんなが心配になるとのことだった。
 ナナに聞いても似たり寄ったりの返事だったので、前から試してみようとしていたことを、この際だからやってみることにした。
 二人(?)を管理員にして、自由に管理層に出入りできるようにするのだ。
 結論から言うと、あっさりと出来てしまった。
 管理員の指定もそうなのだが、一番心配していた転移門の出入りもあっさり習得してしまった。
 それから塔の機能で、管理員の出入りできる転移門を指定できる機能があったのでそれも利用することにした。
 ナナとワンリは獣型になって、ヒューマンや亜人たちのいる層に出ると、間違って討伐されかねないので、ありがたく利用させてもらう。
 ついでにナナとワンリの強さを見たので、中級階層にもそれぞれの拠点を作ることにした。
 まずは、狼の群れがいる第七層と第九層に<灰色狼召喚陣(10体)>を二つずつ設置する。
 その後それぞれの層から十体ずつ計二十体を、第四十七層にナナと共に連れて行った。
 第四十七層には、いつもの拠点セットが設置済みである。ナナにはこちらをメインに活動してもらうので、<月の宝石>も移動してある。
 第八層の妖狐の方は、まず<妖狐召喚陣(10体)>を三つ設置して、三十頭の妖狐を増やした。
 それから二十頭とワンリを連れて第四十八層で活動してもらうことにした。
 拠点の設置物の内容は、第八層と同じものである。
 ただし、拠点は一つしか今のところは用意していない。
 どちらもいずれは、同じように増やしていく予定だ。
 中級階層で安定して討伐が出来るようになれば、今まで以上に神力が回収できるようになることを期待しての大幅な引っ越しとなったのである。

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 «召喚獣生息域まとめ»
 第七層(初級) 灰色狼群れ、[小さな泉(神水)、厩舎]×3、御神岩、黒狼数頭(狼全体で約60体)
 第八層(初級) 妖狐群れ、[小さな泉(神水)、厩舎、神社(極小)]×3、御神岩、太陽の欠片、月の欠片、星の欠片、多尾狐、天狐数頭、地狐数頭(狐全体で約60体)
 第九層(初級) 灰色狼群れ、[小さな泉(神水)、厩舎]×3、御神岩、黒狼数頭(狼全体で約60体)
 第四十六層(中級) 鸞和群れ(21体)、小さな泉(神水)、厩舎、御神岩
 第四十七層(中級) 灰色狼群れ、小さな泉(神水)、厩舎、御神岩、月の宝石、白狼(狼全体で21体)
 第四十八層(中級) 妖狐群れ、小さな泉(神水)、厩舎、神社(極小)、御神岩、太陽の欠片、月の欠片、星の欠片、多尾狐(狐全体で21体)
新しい召喚獣はらんでした。
ご意見くださった方、ありがとうございました。そのまま丸パ・・・参考にさせていただきました。
鸞和達がどう成長していくかは、今後のお楽しみで。まあ、wiki先生を見れば大体想像はつくかもしれませんがw
最後の«召喚獣生息域まとめ»は、どこがどうなったか分かりづらくなったと思い記載しています。毎回は記載しません。ヒューマンと亜人たちの分も除いてますしね。
章の終わりの段階でのまとめは、別の作品としてまとめてますので、其方をご覧ください。

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この話で五章本編は終了です。
次に一話だけ閑話を挟んで、第六章になります。

2014/5/24 誤字修正
2014/6/11 脱字修正
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