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塔の管理をしてみよう 作者:早秋

第5章 塔のメンバーと仲良くしよう

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(9) 変化のスキル

いよいよ、新しい召喚獣が・・・?
 ワンリの変化を確認してから三日程がたった。
 その間、通信具の開発の他に、別の研究も進めていた。
 それは、召喚陣の開発である。
 以前から塔の設置物の召喚陣とコウヒたちが使っている召喚が、どう違っているのかが、気になっていたのだ。
 コウヒたちが使っている召喚は、一つの召喚陣につき一体の召喚。塔の設置物の召喚陣は基本的に複数の召喚。
 それぞれの召喚陣を比較することで、何か新しいことが出来ないかと思いついたのだ。
 その研究は、通信具の開発より前から進めていたのだが、ようやく形になりそうなので、試しに使ってみようと思った。
 召喚を予定している場所は、第四十六層である。
 召喚が上手くいけば、新しい召喚獣になるので、第四十六層に行く前に、ナナとワンリの居る階層にも寄って行くことにした。
 考助が召喚するところを一緒に見ていれば、初対面の時に、敵認定することもないだろうと思ったためだ。
 そう言うわけで、ナナたちの所へ向かうことをみんなに告げると、今回は珍しく全員が揃って行くことになった。

 ♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦

 まずはナナのいる第九層に向かった。
 ところが、である。
 考助が第九層の転移門をくぐった途端、大きな塊が考助に向かってきた。
 流石にそれを見逃すコウヒとミツキではない。
 ・・・と思っていたのだが、なぜかその時は考助にその大きな塊が突進してくるのを見逃した。
 理由は簡単である。
「・・・え!? お前、ナナか?」
 その塊がナナだったからだ。
 半信半疑ながらも考助は、ぺろぺろと自分を舐めてくるナナを観察した。
 元は中型犬くらいの大きさだったのが、大型犬を一回り以上超える大きさになっていた。
「いや、さすがに変わりすぎだろう・・・」
 さすがに唖然として、考助はナナに顔を舐められている。
 コウヒとミツキを除いたメンバーも、考助と同様に呆気にとられていた。
 ちなみに、コウヒとミツキが驚いていないのは、考助が研究をしている間に、ここに来ていたからだ。
 そこまで大きくなって顔を舐められていると、じゃれているというよりも、襲われているという言葉の方がしっくりと来る。
 考助は、ナナを落ち着かせてから、ステータスの確認をしてみた。

 固有名:ナナ
 種族名:白狼
 固有スキル:遠吠えLV6 体当たりLV7 噛みつきLV7 威嚇LV7 集団行動LV6 言語理解(眷属)LV6 神力操作LV6 妖精言語 風魔法LV5 月光LV5
 天恵スキル:統率LV5 大神の欠片(半月) 体長変化
 称号:考助の眷属 大神の使い

 魔法が使えるようになっていました。
 他の固有スキルも、軒並みレベルが上がっている。
 その他にも天恵スキルの<大神の欠片>が、(新月)から(半月)に変わっていた。
 明らかにこのスキルのおかげで、ここまでの変化が起こったのが分かる。
 これが満月に変わったら、どんなことになるんだろうと思ったのは、ある意味仕方ないだろう。
 まあ、そもそも(満月)になるかもわかっていないのだが。
 それはともかくとして、もう一つの<体長変化>も気になるスキルだった。
 もしかしてと思い、いつものようにコレットを通して聞いてみた。
 身体の大きさを、前の大きさに戻せるか、という内容である。
 すると、あっさりと、みんなの目の前で、ナナは大きさを変えてみせた。
「「「「「おー!!」」」」」
 一同合唱である。
 話を聞いてみると、モンスターと戦うときは、大きい方がいいので、ずっと大きい体でいたとのことだった。
 先程の皆の反応を見て(聞いて?)、皆の前に来るときは、元の小さい大きさで来るとナナの方から言ってきた。
 考助としては、別にどちらでも構わないのだが、流石にあの大きさで甘えられると、こちらが疲れてしまうので、甘えるときは、小さい方がいいと言っておいた。
 それを聞いたナナが、少しがっかりしたような様子を見せたのは、気のせいだと思うことにした考助である。

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 小さい体に戻ったナナを加えて、今度はワンリのいる第八層へ向かった。
 第八層の中心の拠点にはいなかったので、ナナにワンリのいる場所を匂いで探ってもらう。
 なぜかその時、ナナが迷うようなそぶりを見せていたのだが、その理由はワンリの姿を見て氷解した。
「・・・なんというか、流石だのう・・・」
「・・・もう驚かないわ。どうせコウスケのやることだし・・・」
「・・・非常識ですわ・・・」
「・・・びっくりです~」
 それを見た時の一同の反応である。
 なぜか考助のせいになっているが、考助が直接的に何かしたわけではない、と抗議しようかと思った。
 ・・・のだが、考助もそんなことを気にしている余裕はなかった。
 そんな一同を唖然とさせた原因(ワンリ?)は、ナナと一緒に戯れていた。
「やー。ナナちゃん、くすぐったいよ~」
 ・・・・・・少女の姿で。

 当然ながらというか、少女の姿のワンリは服など持っていないので、裸だった。
 ミツキが、アイテムボックスに念の為入れていた服を渡して着させる。
 大きさはぶかぶかだったが、考助に裸の姿を見せるわけにはいかない、という一同の意見を優先したのである。
 ちなみに、服を着せるまで、考助は強制的に目をつぶらされていた。
 正確には、シルヴィアが後ろから考助の目を覆っていた。
 そんなこんなで、ワンリから話を聞くと、あれから考助に言われたとおりに、それぞれの拠点に行ったのだが、一晩過ごすと尻尾の数が増えて、出来ることが増えたとのことだった
 今いる拠点には<星の欠片>があるのだが、この拠点で一晩過ごすと目が覚めた時には、人型になっていたそうだ。
 慣れない姿で狩りは出来ないと焦ったそうだが、すぐに狐の姿に戻ることが出来たんだとか。
 ちなみに、考助たちが来たのが匂いと気配でわかったので、驚かせる為に人型になっていたとのことだった。
 ナナが、ワンリのにおいを辿った時に、迷いを見せたのは、人型になっていたからだ。
 ワンリの人型の姿は、年齢にして十歳くらいで、世界樹の妖精のエセナよりも少し年上といった感じである。
 そんなワンリが、コウスケへと近寄ってきて(服を着るまでは周囲から禁じられていた)、嬉しそうに頭を撫でられている。
 この辺は、狐型でも人型でも変わらないらしい。

 固有名:ワンリ
 種族名:多尾狐(人型)
 固有スキル:狐火LV6 (噛みつきLV6) 回避LV7 察知LV7 (言語理解(眷属)LV7) 神力操作LV7 妖精言語 陽炎LV5 月光LV4 星闇LV2
 天恵スキル:変化LV6 念話LV5
 称号:考助の眷属 太陽神の祝福 月神の祝福 星神の祝福

 これが人型の時のステータスである。
 スキルに()があるのは、人型の為だろう。
 念の為、狐型に戻った時のステータスも確認してみた。

 固有名:ワンリ
 種族名:多尾狐(五尾)
 固有スキル:狐火LV6 噛みつきLV6 回避LV7 察知LV7 言語理解(眷属)LV7 神力操作LV7 妖精言語 陽炎LV5 月光LV4 星闇LV2
 天恵スキル:変化LV6(人型可) 念話LV5
 称号:考助の眷属 太陽神の祝福 月神の祝福 星神の祝福

 なんというか、スキルもそうだが、称号がすごいことになっている。
 そんな簡単に祝福をあげてもいいのか神様、と思わなくもなかったが、そもそも実際に神が直接与えているかも分からないので、それ以上この場で突っ込むのは止めた。
 ちなみに、後でシルヴィアを通してエリスに確認を取ったところ、条件を満たせば普通に渡しているとのことだった。
 当然ながら、ワンリだけが持っている物でもなく、探せば他にもいるとのことだった。

 そんなこんなで、予定外のハプニングもありつつ、当初の予定通りナナとワンリを加えて、一行は第四十六層へと向かったのであった。
と思ったんですが、予想以上に一人(?)と一匹に話を掛けてしまいましたので、新しい仲間は次話に持ち越しです。
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