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塔の管理をしてみよう 作者:早秋

第2部 塔のあれこれ(その6)

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(4)久しぶりのレベルアップ

※昨日と本日上げた新しいタイガー種の名前が間違っておりました。
ウイングタイガーではなく、ウインドタイガーが正しい名前です。
既に本文の修正は終わっております。
 念の為、ウインドタイガー以外に新しい進化が起きていないかどうか、一通り眷属がいる階層を見回った。
 一番小さいタイプの北西の塔であっても眷属はかなりの数になるので絶対に見逃しが無いとは言えないが、ウインドタイガー以外の新しい進化は見つからなかった。
 今のところ塔LVが上がるきっかけになったのは、ウインドタイガーの進化くらいしか見当たらなかった。
 そのことを確認した後、考助達はアマミヤの塔の管理層へと戻った。

「あ、どうでしたか~?」
 管理層に戻った考助達をピーチが出迎えてくれた。
 ピーチは北東の塔を管理しているので、進化の条件が気になるのだ。
「うん。一応色々と見回って来たけど、ウインドタイガー以外の変化はなかったように思えるな」
 考助の言葉に、隣にいたハクがコクコクと頷いている。
「そうですか~。となるとやっぱり、進化がきっかけになっているんでしょうね」
「と、思うんだけど、今までの事を考えても、進化だけが条件とも思えないんだよなあ」
「ですよね~」
 そう言ったピーチは、ウーンと首を捻る。
 アマミヤの塔のLVアップから考えても進化がきっかけになっているだろうと予想はしているのだが、その細かい条件は分からないのだ。
 この十年で進化自体は色々しているのだが、なぜ北西の塔がウインドタイガーの進化でLVアップしたのかが不明なのである。

 ♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦

「う~ん・・・・・・。ここで考えてもよくわからないですね。取りあえず部屋に戻りましょうか」
 考助達が今いるのは、北西の塔から戻って来たばかりで、転移門が設置してある部屋だ。
 くつろぎスペースに戻ってゆっくり考えようと、ピーチが提案してきた。
「そうだね。そうしようか」
 それに考助が同意して頷いた瞬間、転移門が起動した。
 誰かが転移門を使って管理層に来たようである。
「誰か来る」
「だね。誰だろう?」
 ハクの言葉に頷いた考助は、首を傾げた。
 今日は、前もって予約を取っていた者はいなかったはずである。
 だからこそ北西の塔へと調査へ向かったのだ。

 そんなことを話していると、転移門から小さな女の子が出て来た。
 すぐに考助に気付いて、抱き付いてきた。
「あ。父上だ。ここにいるってことは、どこかに行くの?」
 管理層へと来たのは、フローリアとの子であるミアだった。
 ミアのすぐ後には、狐の姿のワンリが転移門から出て来た。
 どうやらワンリがミアを連れて来たようだ。
「ミア。どうしたんだ? 今日は勉強は良いのか?」
 抱き付いてきたミアをそのまま抱き上げた考助に、ミアはムーッと表情を変えた。
「今日はお休みなんだもん! だからワンリにここに連れてきてもらったんだもん!」
 考助が足元にいるワンリに視線を向けると、ワンリは必死に首を上下させていた。
 普通に人化して答えた方が早いと思うのだが、何か思う所があるらしい。人化するつもりはないようだ。
「どうして、ワンリを見るの?!」
 考助の視線に気付いたミアが、プンプンと可愛らしく怒っている。
 どうやら自分の言葉で信じてもらえなかったことが不満らしい。
「はは。ごめんごめん」
「むーっ!」

 考助が誤魔化すように、ミアを抱いたまま頭を撫でていると、ミアはやがて機嫌を直したようだった。
「父上は、どうしてここにいるの? どこかへ行くの?」
 ミアは、もう一度同じようなことを聞いてきた。
 一緒に行けるかと期待しているのだ。
 最近のミアは、色々な環境の階層を見るのを楽しみの一つにしているのだ。
「いや。僕たちも今戻って来たばっかりなんだよ」
「なんだあ。残念・・・・・・」
 あからさまに残念がるミアに、考助は苦笑した。
「どこかに行きたいんだったら連れて行ってもいいよ?」
「ホント!?」
 途端にミアは目を輝かせた。
「うん。けど、ミアはどこに行きたいんだ?」
 考助がそう問いかけると、ミアはウーンウーンと首を左右に傾げ始めた。

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 塔の階層には、それこそ様々な環境がある。
 ミアが適当に、どこどこみたいなところ、と主張しても大体当てはまる環境はあるのだ。
「砂漠は見たし・・・・・・雪も見たし・・・・・・ウーンと、ウーンと」
 必死に考えるミアに、周りの大人たちはほのぼのとした視線を向けている。
 その間に、考助はミアを抱いたままくつろぎスペースへと移ってきた。
 しばらく考えていたミアだったが、ふと首を傾げて考助に問いかけて来た。
「そう言えば、父上はどこに行っていたの?」
「ん? ああ。塔の一つがレベルアップしたからね。様子を見て来たんだよ」
「レベルアップ! どこどこ?!」
 塔に関しては知識欲が旺盛なミアは、既に塔にLVがあることも理解している。
 考助もそうなのだが、ゲームをしているような感じで見ているのだ。
「北西の塔だよ。ハクが管理している塔だね」
「風の塔だ! ハクすごーい!」
 はしゃぐミアに、ハクは少しだけ戸惑った表情になってわずかに首を左右に振った。
「狙って上げたわけじゃないから」
「そうなの? じゃあ、どうして上がったの?」
「それがよくわかってないんだよね」
「そうなの?」
「そうなんだよ。今、理由を考えている所なんだよ」
「ふーん」
 考助の言葉に、ミアは不思議そうに首を傾げた。

「ああ、そうだ。眷属が新しい進化をしたけど、見に行く?」
 元々の話は、ミアが塔の階層を見に来たいという話だったので、考助がそう提案をした。
 ここで話をしていてもいつまでたっても決まらないと考えたのだ。
 ミアには、既にすべてではないが何種類かの眷属たちを見せている。
 考助的に、ミアの口から管理メンバー以外に広まってもいいと考えている眷属を選んでいる。
「うん! 行く!」
 すっかり当初の目的を忘れていたミアが、考助の提案に元気に返事をした。

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 そして再び北西の塔へ。
 ミアは進化をしたウインドタイガーを見て、はしゃいでいる。
「あれが、ウインドタイガー?」
「うん。そうだよ」
「すごーい。かっこいい! 流石、風の塔のモンスターだね。名前が」
「ハハハ。そうだね。・・・・・・ん?」
 ミアが何気なくいった感想だったが、考助にはふと引っかかるものがあった。
 ウインドタイガー。
 種族名だが、そのまま風を示す名前が入っている。

「そういうことか、な?」
 考助が首を傾げるのと、ミアが首を傾げるのは同時だった。
「父上、どうしたの?」
「もしかしたら、ミアのおかげで、塔のLVが上がった理由が分かったかもしれないよ」
「ほんと!?」
「まだ、それが正解かは分からないけどね。ちゃんと検証しないと」
 そう言いつつ、恐らく間違っていないと考助は確信していた。
 四属性の塔の内、残り三つを確認しないと断言はできないが他に思い当たることが無いのも事実だ。

 その後、ミアはウインドタイガーと十分に戯れた後で、城へと戻って行った。
 レベルアップした条件を聞きたがっていたが、それはきちんと分かってから話すと考助が宥めすかすことになった。
 そうして、名残惜しそうにしながらもワンリに引きずられるようにして帰ったのである。
 ミアが城に戻った後は、考助はすぐに残りの四属性の塔に付いて調べた。
 即ち、それぞれの塔に属性を示す進化した眷属たちがいないかどうか、である。
 ウインドタイガーが風の属性を持っていることはスキルからしても間違いがない。
 結果として他の三つの塔には、それぞれの属性を示す眷属はいなかった。
 既に眷属の種類も数が多くなっているので、見逃しが無いとは言えないがそれぞれを管理しているメンバーに聞いても同じ返答が返って来たので間違いない。
 ただし、LVアップの条件に見当がついたとして、それぞれの塔の属性に合った進化をどのようにさせるかが問題だ。
 狙った進化など今までほとんどしたことが無いのだ。
 取りあえず、少なくとも三つの塔に関しては、ぞれぞれの属性に合わせた進化を目指すという今後の方針が決まるのであった。
非常に長い時間がかかりましたが、ようやく北西の塔のLVがアップしましたw
今回のように偶然進化をして、その進化が属性に合ってないといけないという条件的には非常に厳しい物なので、時間がかかりました。
それぞれの属性に合った進化をさせるという気付けば単純な内容ではあるのですが、はまり込んで思いつかなかったという所です。
さらに時間かが掛かった理由はもう一つあるのですが、その理由は後日です。
今後は、本当にその条件で合っているのかというのを、三つの塔で確認していくという事になります。
(いっそのことミアに任せてしまってもいいかも?w)
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