挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
塔の管理をしてみよう 作者:早秋

第19章 塔で進化について考えよう

238/1148

(6)<地の宝玉>

 各階層の眷属たちの様子を見に行ったり、気まぐれで道具の開発をしたりして数日を過ごしていたある日。
 <進化の萌芽>に関しての答えに近づきそうなヒントを見つけることになった。
 きっかけは、ピーチが塔LVアップの報告をしに来たところから始まる。

「塔LVが上がった?」
「はい~。でもなんで上がったか分からないんですよね」
「・・・は? なにそれ?」
 ログ見たの、とは聞かなかった。
 既に四回LVアップをしているので、どこに出てくることかくらいは、ピーチも分かっているはずだった。
「なんか、LVアップだけ表示されていて、条件が書かれていなかったんです~」
「ん~。なんだろうね、それ。・・・う~ん。僕も見に行っていい?」
「勿論です~」
 今となっては、北東の塔は完全にピーチが管理している塔になっているので、一応管理層に行くときは、本人に確認を取っている。
 ピーチをはじめとして、他のメンバーもそんなの必要ないとは思っているのだが、考助らしいとわざわざ止めたりはしていない。
 そんなこんなで、北東の塔の制御室に来て確認したのだが、アマミヤの塔の時やその前のLVアップの時のように条件が記載されていなかった。
 正確に言えば、LV5に上がる際の特殊な条件の中身が記載されていなかったのだ。
 単純に特殊な条件をクリアしたためLV5になりました、と表示されているだけだったのだ。
「うわー。これは不親切だな」
「そうですね~。どっちが普通なんでしょうね」
 アマミヤの塔の時は、きちんと条件クリアの内容が記載されていた。
 対して北東の塔に関しては、記載がされていない。
「う~ん。北と南の時はどうだったんだろうね。そう言えば、出てるのが当然だと思って聞いてなかった」
 聞いていないことに気付いた考助は、すぐにコレットがいるはずの南の塔の制御室を訪れた。

「はい~」
 一応部屋に入る前のノックは忘れずに行う。
「コレット、ちょっと確認したいことがあるんだけど?」
「コウスケ? どうぞどうぞ」
 ドアを開けて制御室に考助を招き入れるコレット。
 ちなみにピーチも付いてきている。
「で? 何を確認しに来たの?」
「いや、LV5になった時のログを」
「LVアップのログ?」
 コレットにしてみれば、何を今さらという感じだったので、首を傾げている。
 考助がログのチェックを始めたので、ピーチがコレットに先ほどの件を伝えた。
「なるほどね。確かLV5に上がったときは、<眷属を中級モンスターに進化>が条件だったはずだけど?」
 コレットの言う通り、北の塔では塔LV5に上がった時は、ログにしっかりと<眷属を中級モンスターに進化>と表示されていた。
「そうみたいだね。となると、四属性の塔は全部同じような感じになりそうだな」
「そもそも特殊な条件というのが何か分からないんですが~?」
 条件が分からないと四属性の塔のうち、他の塔のLVアップの参考には出来ない。
「それはしょうがない。というより、むしろそれが目的の気がしてきたな」
「四属性の塔は条件が同じ設定になっているから、他の塔を簡単にLVアップさせないようにするため?」
 考助の言いたいことを察して、コレットが言葉にした。
「そうそう」
「でも~。それって、他の塔も同じ人が攻略している前提になっていませんか?」
「いや、そんなことは無いよ。別に塔の管理者同士が不仲だとは限らないからね。むしろ他の塔に対抗するために、共闘することも考えられるし」
「そう言った者達の連携をさせないために、条件を表示していないの?」
「と、思うんだけど。・・・まあ正解かどうかは塔を作った存在に聞かないと分からないな」
 少なくともアスラが作ったわけではないので、答えを聞くことは出来ない。
 あえて、誰が作ったのか、聞いてみる気にもならない。
 聞いた所で話が聞けるとは思わない上に、答えを聞く気にもならないからだ。
「答えが分かっている物を管理してもつまらない?」
「そういうこと」
 コレットの問いに、考助はそう返した。
 勿論あえて質問をしたコレットやピーチも同じ考えだ。
 恐らく他のメンバーも同じだろう。
 最初から答えが分かって管理をしても、面白くないのだから。

「あ~、忘れてました。塔LV5に上がったら、ユニークが追加されていました」
「え? マジで!?」
「マジです~」
 考助にしてみれば、ログの事よりもそちらの方が重要だったりする。
 何しろアマミヤの塔のユニークアイテムは、世界樹とヴァミリニア城だったのだから、他の塔のユニークアイテムも期待できるというものだ。
「それで? 何だったの?」
「それは私も興味があるわ」
 考助の食いつきに、コレットも乗ってきた。
「それが~・・・。<地の宝玉>とか言う物でした」
「何、それ?」
 考助も思わず視線をコレットの方に向けたが、コレットも首を傾げた。
 結局誰も分からなかったので、再び北東の塔の制御室へと向かった。
 そこで確認できた説明が以下の通りであった。

 名称:地の宝玉
 設置コスト:30万pt(神力)
 説明:北東の塔のユニークアイテム。地属性の結界を張ることが出来る。

「うん。分からない!」
 説明を見た瞬間、考助がそう言った。
 コレットも微妙な表情になっている。
 結界だけなら、普通に拠点を作るための結界がある。
 今更、ユニークアイテムとして出てくる意味が分からないのだ。
 違いがあるとすれば、地属性を持っていることだが、それが何を意味するのかは全く分からない。
「と、言ったけど・・・一つだけ思い当りがあるかな?」
 考助がそう言うと同時に、コレットとピーチが二人同時に気が付いた。
「「ヴァミリニア宝玉」」
「そういうこと」
 そもそもアマミヤの塔のヴァミリニア城は、ヴァミリニア宝玉が発展することによって同時に城も発展していた。
 <地の宝玉>も同じようなことになる可能性があるかも知れないのだ。

「設置するための神力は足りる?」
「足りません~」
「じゃあ、アマミヤの塔から神力を送るから、適当な階層に設置して・・・あ、きちんと眷属がいる所にしてね」
「わかりました~」
 早速設置するために、それぞれの場所へと向かった。
 一緒に付いてきていたコレットは、ピーチに同行する。
 神力さえ北東の塔へ送れば、考助も合流するので最初からピーチと一緒にいた方がいいと考えたのだ。
 そしてその考助も、神力を北東の塔へ送ってすぐに制御室へと来た。
 神力がアマミヤの塔から北東の塔へと送られてくるには、ほんの少しだが時間がかかる。
 その間に、考助が来ていたので、まだ<地の宝玉>は設置していなかった。
「どこに設置するかは決めた?」
「決めました~。結局、霊体レイス達を大量に召喚している階層にします」
 他にも結界がある場所はあるのだが、何分レイスたちは大量にいるので、避難場所代わりの結界はいくらあってもいいのだ。
「そう。じゃあ、設置したら現地に行ってみようか」
 考助がそう声を掛けて、北東の塔の<地の宝玉>を設置した場所へと向かうことになったのであった。
い、いつもより200文字くらい少ないです。
これ以上書くと半端になりそうだったので・・・。
そして、最初に盛大なフラグを立てて置いて、次話に引っ張ります。
次話には書ける・・・はずです・・・きっと。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ