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塔の管理をしてみよう 作者:早秋

第2章 塔の運営を開始しよう

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(8)二つのユニークアイテム

本日2話投稿の1話目になります。
 第八層へ狐達を配置してから三日間は特に大きな変化は起こらなかった。
 考助が施設の設置などを行わなかったというのもある。
 その間考助たちは、狼達や狐達を見回ったり多少でも神力を稼げるように、モンスター討伐を行ったりしていた。
 その結果わかったことは、やはり高LVのモンスターを倒した方が神力が目に見えて稼げるということだ。
 一度、狼達を中LV層で狩りができないか連れて行ったのだが、どう見ても放置はできないという結論に至ったため中LV層への配置は見送っている。

 塔LV3へのLVアップだが、召喚陣やら建築物の追加もLV2の時と同様にあったが、それ以上に大きな変化があった。
 管理機能の追加である。
 何のことかというと、管理長補佐に登録したコウヒとミツキに、階層管理の権限を与えることができるようになったのだ。
 早速管理部屋を拡張して、操作端末二つを設置した。
 あとは、コウヒとミツキに管理する層の権限移譲をすればいいだけである。
 だがその前に二人に確認することがあった。

「二人とも、ちょっとこれを見てほしいんだけど・・・」
「何でしょうか?」
「どうかした?」
 何も言わずに操作端末を増やしたので、いきなり現れた二つのそれを見て驚いていた二人は、考助に言われて画面をのぞき込んだ。
 現在管理画面には、LV3になって新たに追加された設置物が表示されていた。

 名称:世界樹の苗木
 設置コスト:30万pt(神力)
 説明:聖力の地脈を整える役割を持った大樹の苗木。苗木の状態でもある程度の力
    は持っている。
    また、聖力使って成長しその際に神力を発生する。ただし維持・成長させる
    には保守が必要。
    この塔専用のユニークアイテム。

 さらにもう一つ。

 名称:ヴァミリニア城
 設置コスト:30万pt(神力)
 説明:お城。漂う魔力を使ってその存在感を示している。城の中央にヴァミリニア宝玉がある。
    宝玉が魔力を吸って神力を発生する役割がある。ただし維持するには、保守が必要。
    この塔専用のユニークアイテム。

 現時点においては非常にお高い買い物だが、設置コスト以上の価値がある。
 幸いにも両方とも設置できるだけのptは残っている。
 この二つを設置した階層をコウヒとミツキの二人に任せようと思っているのだ。
 問題はこの二つを維持管理できる人材の確保である。

「・・・というわけで、心当たりない?」
「私にはありません。ですが、餅は餅屋。専門家に聞いてみましょう」
「というと?」
「秘密です」
 そうあっさり言ってニッコリと笑ったコウヒである。
「ということは、私はお城の方ね・・・じゃあ、あれを召喚してみるわ」

(・・・コウヒさん、秘密って? そして、ミツキさん、あれ、って何でしょうか?)

 怖くて聞き出せない考助であった。
「それじゃあ、お願いしていいかな? あと、この二つ設置したらその階層は、二人に管理任せるつもりだから、よろしくね」
「「!?」」
 突然言われた二人は驚いている。
 その後、妙に気合が入った表情になったのは、どういうわけなんだろうか。
 まあ、やる気がある分には問題がないと思うことにして、説明を続けた。
「なんか、塔LVが上がって他の人にも管理を任せられるようになったみたい。とりあえず一層ずつだけど、必要だったら増やすこともできるみたいだからその時は教えてね」
「わかりました」
「わかったわ」

 二人への管理層の管理権限移譲は、非常に単純だ。
 管理長である考助が許可した層において、設置物を設置したりすることができる。
 ただし、設置するための神力・聖力・魔力は、管理長が許可した範囲内で使うことになる。
 その値の設定は、あくまで管理長である考助に権限がある。まあ当然と言えば当然であるが。
 二人も特にそのことに異存はないようだった。
 とりあえず二人とも召喚は、時間的な制約などがあるために、後で行うということなので二つのアイテムの設置と権限移譲は後回し、ということになった。

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 二つのユニークアイテムの他にも、気になるアイテムが追加されていた。

 名称:神石(小)
 設置コスト:1万pt(神力)
 説明:周囲の聖力・魔力を吸収して神力を発生する小石

 どれくらい神力が発生するのかわからないが、とりあえず設置してみることにした。
 設置する場所は、狼と狐のいる第七層と第八層だ。
 第七層には、宿舎の中に一つ小さな泉の中に一つ設置する。設置位置に指定してみたら普通に許可がされた。
 第八層には、神社の中と小さな泉の中に一つずつ設置した。
 泉の中に設置したのは、あることを期待したためだ。
 早速、第八層に確認しに行くことにした。

 コウヒとミツキを伴って第八層に来た考助は、まずは神社から確認することにした。
 一つだけある部屋のど真ん中に、こぶし大の石が一つ無造作にむき出しのまま置かれていた。
 その周りで狐が二匹ほどくるくる回っていた。
 しばらく様子を見ていたが、不思議なことにその石に対して悪戯しようとはしていない。
 狐も何かの力を感じているのだろうか、よくわからない。
 そのまま放置しても大丈夫そうだったので、次は泉を見に行く。
 ここには狐が三匹いて、水を飲んでいた。
 指定した通り泉の中に神石が入っている。
 左目で泉の水を鑑定すると<神水>と出てきた。
 どうやら期待通りの結果になったようである。

 念のため第七層でも確認してみるが、同じ結果になった。
 狼達も特に気にすることなくその水を飲んできたので、問題はないだろう。
 この水を飲んだ狼と狐にどういう影響を与えるか、もしくは全く何も変わらないのか、楽しみである。
 第五層に神石を一つも設置しなかったのは、このためである。
 不特定多数の人間および亜人たちが今後、移住あるいは出入りする予定なので、特殊なものは置かないようにしたのだ。
 とりあえずこの状態で様子を見ることにする。
 第五層の狼たちに<神水>を与えられないのは勿体ないが、第五層を留守にするわけにもいかないので、しようがない。
 今後どうなるか様子を見て、新たに狼を追加するなり交代するなりして対応することにした。
 ついでに第七層では、狼たちの無事を確認した。
 あれ以来一度も犠牲になった狼は出ていない。喜ばしいことだ。
 この層で出てくるモンスターのランクでは、狼たちのスキルLVもほとんど上がらなくなっている。
 かと言って中級層に移動させるわけにもいかないので、できることなら<神水>に期待したい。

 この日午前の最後の仕事として、第五層の様子も見に行った。
 こちらは堅実なナナが率いているので、特に問題は起きていない。
 むしろ順調に周囲のモンスターが減ってきている。
 他にも統率のスキルを持っている狼も出ているので、そろそろ狼達を追加してもいいかもしれない。

 ナナの毛皮を撫でながら、そんなことを考えてこの日の午前を過ごした。
次話は本日22時投稿予定

2014/4/27 次話との矛盾を解決するために、コウヒの会話を変更しました。
2014/5/11 誤字修正
+注意+
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