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塔の管理をしてみよう 作者:早秋

第14章 塔で妖精を呼び出そう

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7話 無邪気な(?)爆弾

 管理層に戻った考助は、改めて妖精石について考えることにした。
 火の時は青和と青鸞に宿って(?)、鳳凰へ進化を遂げた。
 風の時は考助から神力を渡すことによって、契約妖精になった。
 風の妖精は、考助が神力を渡すことによって、いつでも呼び出せる契約妖精と呼ばれる存在になったらしい。
 情報源は、精霊に詳しいコレットだ。
 多くは精霊が同じような関係になって、契約精霊と呼ばれるようになるのだが、過去にも妖精と契約を結んだものがいたらしい。
 コレットが妖精の存在を知ったのも、そう言った契約妖精として出てくるお伽話の中のことだ。
 それを聞いた考助は、頭を抱えることになるのだが、周辺の者達は何を今さらと言った表情になっていた。
「既に神となっているのに、そう言った存在が傍にいて何が不思議なのでしょう?」
 とは、頭を抱えた考助を見た時のシルヴィアの弁だった。
「そうだの。そろそろコウスケもそう言った存在に慣れていくべきかの」
「・・・僕としては、そういった物は背負わずに、気楽に生きたいんだけど・・・」
「「「「「無理」」」」」
 全員一致した意見に、考助は撃沈することになった。

 それはともかくとして、今は妖精石のことだ。
 コストが微妙に高いので、そうそう簡単に設置をするわけにもいかない所がもどかしい。
 現在は、第八十一層に<地の妖精石>を設置しているだけになっている。
 それも設置したばかりなので、今のところ様子見と言った感じになっている。
 ちなみに、設置したばかりの時に神力を送ってみたが、特に変化はなかった。
 神力を最初に送るのと後で送るのとで、違いがあるかもついでに見ている。
「うーん・・・実践例が少なすぎて全然パターンが分からないや」
 今のところ最後に設置した<地の妖精石>は、設置したばかりで変化を見せず、他の二つはそれぞれ別の変化を見せた。
 そもそも意思がある相手のために、パターンを読むということ自体が出来ないのかもしれない。
 そんなことを考えていた考助に、コレットの一言が突き刺さった。
「そもそも精霊は気まぐれって言うから、精霊の上位種と言われている妖精も気まぐれなんじゃないかな?」
「そうさの。吾もそう思うぞ」
 こともあろうにシュレインも同意してきた。
 二人の言葉を聞いた考助は、考えることを放棄した。
「あー。やめたやめた。考えるだけ無駄な気がしてきた」
「つまりはいつもの事ってことですね~」
 思ってもみなかった方向から飛んできた槍に、考助はぐさりと心の臓をえぐられた。
「・・・・・・ピーチ、ひどい・・・」
「あれあれ~?」
 考助の様子に、ピーチは首を傾げた。
 ごくまれにだが、考助限定で鋭い槍を飛ばすことがあるピーチであった。

 ♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦

 考助から神力をもらって、契約妖精になったシルフだが、考助が驚くほどあっさりとメンバーたちに受け入れられていた。
 それがどれくらいかというと、食事をする必要もないのに、全員が集まる夕食の席に同席するほどだ。
 ちなみに、シルフの食事は考助の神力だそうで、普段活動している分には、数日に一回程度でいいとのことだった。
 勿論シルフ自身が大きな力を使った場合は、その分の補充が必要になる。
 といっても周囲からも力を吸収できるので、使った分すべてを考助の神力で回収する必要はないそうだ。
 考助は気づいていないが、そもそも管理メンバーたちは、人数が増えることに抵抗はない。
 というのも塔の管理というのが、手を出せばいくらでも人員が必要になると分かっているからだ。
 特に第五層の町と言う存在がある以上、どう頑張っても考助一人では手が回らないことは分かりきっている。
 しかも今いるメンバーは、全員が他の塔への出向の状態になっているので、アマミヤの塔は絶賛人手不足になっている。
 塔の管理というのは、放置すればいくらでも放置できる分、逆に手を入れればいくらでも手を入れることが出来る。
 当然、狼や狐達にもふもふ・・・もとい、様子を見に行くこともそれに含まれる。
 召喚獣たちは、放置していても勝手に討伐したりするが、考助が顔を出すのと出さないのでは、大きな差が出る。
 考助もそれは分かっているので、出来るだけ顔を出すようにしている。
 ただ単にモフモフするためだけに行っているわけではないのだ。・・・・・・たぶん。
 というわけで、人手はいくらいてもいいのだが、信頼できる人材と言うのは簡単に見つかるものではない。
 そう言う意味では、既に契約を済ませているシルフは、管理メンバーとして申し分ないのだ。
 能力その他は、二の次なのだ。

 そんなシルフが、夕食の最中にある意味爆弾を落として来た。
「フローリアは、兄様のハーレムには加わらないのですか?」
 それを聞いた考助は、口に含んでいた物を吐き出さなくて済んだことに、安堵した。
「・・・いやいや、そうじゃなくて、どうしてそんな話になる・・・!?」
「え~? でも一人だけ違うって不思議な感じがして」
 シルフの不思議そうな視線を受けたフローリアは、若干首を傾げた。
「・・・ふむ。わたしとしてはいつでもいいのだが、いかんせんコウスケが受け入れてくれないことには、わたしとしてもどうしようもない」
「なるほど~」
 シルフが納得したようにうなずいている。
 ちなみに、考助以外のその他のメンバーは面白そうな、あるいは人の悪そうな笑みを浮かべていた。
「・・・だそうですが、兄様の返答は?」
「・・・・・・ノーコメントで」
 今のこの場で何を言っても無駄になりそうな気がしたので、ノーコメントを貫くことにした。
「えー。なんか、それはずるい!」
 シルフの抗議も無視することにした。
 そんな考助を、なぜかシルフはマジマジとみてきた。
 だが、それにこたえると更に泥沼にはまりそうだったので、考助はあえてこれを無視した。
 そんな考助を見て、シルフは突然ふむふむと頷き始めた。
 それを見た考助はなぜか嫌な予感を覚えたが、時すでに遅し。
 気付いたときには、シルフは何事かをフローリアに耳打ちしていた。
 耳打ちされているフローリアは、ふむふむと頷いている。
 それを見た考助は、なぜか既視感を覚えたが、それがなんであるかは結局思い出せなかった。

 その場は、結局それだけで終わったのだが、残念ながらその日一日のイベントは終わっていなかった。
 後は部屋に帰って寝るだけ、となってから部屋のドアを開けたのだが、部屋のベットにはいつかのように誰かが待ち構えていた。
 まあ先ほどのやり取りで、誰がいるのかはすぐに分かったのだが。
 ため息を一つ吐いて、考助はベットへと近づいた。
「あのね、フローリア。別にシルフに煽られたからって、そんなことしなくてもいいと思うけど?」
 そう言った考助を見たフローリアは、少し困ったような顔をした。
「いや、別にシルフに言われただけで、こんなことをしているわけではないのだが。そもそもわたし以外誰もいない時点で、他の皆も協力してくれていると気づくべきでは?」
 言われてみれば、確かにフローリア以外の誰もいなかった。
 毎晩誰かと同衾しているわけではないのだが、それでもフローリアがたまたまそこに潜り込んだというのは不自然だった。
 最初から話を付けていたと考えた方が自然なのだ。
「・・・皆、何を考えているのだか・・・」
 思わずそう言った考助だったが、対するフローリアの答えはシンプルだった。
「わたしはコウスケが欲しい、とお願いしたら皆素直に譲ってくれたぞ?」
 なんとも直球な申し出だった。
 それを聞いた考助も一つため息を吐いて、ベットの方へと近づいて行った。
「言っておくけど、途中でやめるなんてことは出来ないからね?」
「うむ。はやくわたしを『女』にしてくれ」
 どうにも色気を感じ無い言い方だったが、それがフローリアの魅力の一つだと分かっている考助は、それ以上何も言わずにフローリアと唇を合わせるのであった。
ようやくというべきか、いまさらというべきか、フローリアがようやくハーレムに入りました。
いつまでも宙ぶらりんにするつもりはなかったので、作者的にはようやく、といった感じです。
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