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塔の管理をしてみよう 作者:早秋

第13章 塔をさらに増やそう

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3話 北の塔

「コウスケ、よいか?」
 管理層で道具の作成をしていたら、シュレインが話しかけて来た。
「うん? いいよ、どうかした?」
「いや、何。塔LVが上がったからその報告をしようと思っての」
「え? 上がったんだ。それはよかった」
 一日でレベルが上がったアマミヤの塔に比べれば、はるかに遅いが、それでも十分な結果だろう。
 ちなみに、レベルを上げるための経験値に何が必要だったか聞いてみたが、アマミヤの塔とは違った内容だった。
「うわー。ひょっとして、塔ごとに条件あるのかな?」
「どうだろうの。その辺も手探りで見つけていくしかないのではないか?」
「うーん。思った以上に手間がかかりそうだな」
 現状は、アマミヤの塔から神力を分け与えて、他の塔の設置用に使っているが、将来的にはそれぞれの塔から回収できるくらいにはしたい。
 だが、今のところはそうそううまくいきそうにない。
「まあ、一応討伐数というのはあったからそれで稼ぐことは出来そうだがの」
「ああ、そうなんだ。そう言えば、霊体レイス使っているんだっけ?」
 シュレインがメインの召喚モンスターとして使っているのが、霊体レイスだった。
「そうなんだがの。なかなか狼や狐のようにはいかんの」
 ナナやワンリの様にすぐに進化する個体が出てくれば、討伐自体も進むのだろうが、なかなかうまくいっていない。
 <神水>が用意できたとしても、それが霊体レイスの進化条件に当てはまるのか分からない状況なのだ。
「うーん・・・そもそも<神水>が進化条件に合っていると考えるのが間違っているのかも」
「・・・どういう事かの?」
「いやー。完全に推測なんだけど、そもそも塔って単独で管理できるはずなんだから、召喚モンスターが進化できる条件もその塔だけで用意できるんじゃないかと・・・」
 考助の言葉に、シュレインが考え込んだ。
 要するに塔で用意できる物だけで、召喚モンスターの進化要件を満たせるのではないか、ということだ。
「・・・確かに考えられなくはないだろうが・・・うむ。確かにそうかもしれぬな。もう一度塔に戻って見直して来よう」
「うん。そうだね。何か分かったら教えてよ」
「わかってるよ」
 シュレインはそう言ってから、北東の塔へと戻って行った。
 それを見送った考助は、再び作業へと没頭し始めたのであった。

 ♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦

 考助は、南の塔を攻略した後数日は、他の塔への攻略を見送っていた。
 あまり多く塔を攻略しても管理しきれないと思ったのだ。
 北東、南東、南の塔の三つの塔には、アマミヤの塔から神力を送って管理をしているのだが、更に三つ分の塔を攻略しても神力が賄いきれないと思ったのだ。
 ついでに言えば、エルフの里を南の塔と交換したのも大きい。
 世界樹からの神力は、アマミヤの塔の稼ぎ頭だったので、稼ぎを大きく減らすことになったのだ。
 といっても、世界樹からの神力が減ったわけではないので、その分南の塔の神力入手が大幅に増えたのだが。
 南の塔へはしばらくの間神力の供給をしなくてもいいだろう。
 むしろ、分けてもらうことになっていた。
 何故なら、南の塔の神力のクリスタルは、十万しか貯めることが出来なかったのだ。
 世界樹は、一日で十万以上の神力を作り出しているため、余る分が出てくる。
 その余り分を、アマミヤの塔へと送ってもらうようにしたのだ。
 毎日忘れずに神力を送らないといけないコレットは、めんどくさがっていたが、こればかりはどうしようもない。
 塔LVが上がって、神力のクリスタルの貯蓄量が増えることを祈るしかない。
 ついでに、北東の塔と南東の塔も同じ量しか貯めることが出来ないのだが、其方の二つの塔はほとんど神力は稼げていないので問題はない。
「うーん・・・・・・」
「また、悩ましい声をだしているわね」
 唸っていた所に、ミツキが声を掛けて来た。
 夕食の準備をしていたのだが、ひと段落したのだろう。
「ああ、いや。他の塔の攻略を進めた方がいいのか悩んでいてね」
「なんか問題でもあったの?」
「問題と言うか、下手に増やして管理しきれなくなるんじゃないかと」
「ああ、そういう事。でも、少し考えすぎじゃない?」
「え? どういう事?」
「この塔を攻略した時のことを考えればいいじゃない。最初の時そんなこと考えていた?」
「・・・・・・ああ、そうか」
 そもそもアマミヤの塔がここまで上手くいっているのは、ナナやワンリの進化が上手くいったのと、世界樹とヴァミリニア城の存在があったためだ。
 それらは、どれも予想していた物ではない。
 当初は、冒険者たちの討伐頼りにしようとしていたのだ。
「といってもなぁ。現状こっちの塔でさえ、攻略進んでいないからなぁ」
 第五層の町を拠点としている冒険者達は、数こそ順調に増えて言っているが、攻略は考助の予想通りとは行っていない。
 現状はダンジョン層(第五十一層~第六十一層)でとどまっているところだった。
 それでもダンジョンの攻略が進みだしてからは、そこそこ神力を稼げるようになっていた。
 折角なので、ダンジョン用の宝箱を設置しようと思っているのだが、神力のバランス調整が難しくて、放置している状態だった。
 ちなみに、世界樹の階層が無くなったアマミヤの塔の神力の稼ぎが一番多い層は、当然と言うかヴァミリニア城がある第七十六層である。
 考助の予想通りだとすれば、北の塔は南の塔と同等だと予想している。
 予想が当たれば、その第七十六層と階層交換をするつもりだ。
 そうなると、現在シュレインは北東の塔を管理しているので、二つの塔を任せることになってしまう。
 流石にそれはダメだろうと、考助は思った。
 それならば、いっそのこと早いうちに北東の塔の管理を別の者に代えてしまった方がいいだろう。
「うーん。・・・よし、さっさと話してしまおう」
 突然交代を告げるより、今のうちに伝えてしまった方がいいと思い、考助はシュレインがいる北東の塔へと向かった。

 ♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦

 北東の塔へは、ピーチも一緒に連れて来た。
 北の塔をシュレインに任せることになった場合に、北東の塔を任せるのはピーチにするつもりだからである。
 考助は、シュレインとピーチに先程考えたことを話した。
「ふむ。なるほど。そういう事か」
「この塔のモンスター的に、任せるのはシュレにした方がいいと思ったから任せたけど、南の塔を攻略して状況が変わったからね。ほんと、ゴメン」
「いや、謝ってもらうほどの事でもあるまい」
「そうですよ~」
「吾としては、城と塔を一緒に管理できるようになった方がいいのは確かだしの」
 現状としては、シュレインは北東の塔とアマミヤの塔のヴァミリニア城を二つ管理している状態なのだ。
 それを考えれば、北の塔の一つにまとまったほうが、管理しやすくなるのは間違いないだろう。
「私も問題ありません~。むしろこの塔のことで、シュレインに相談しようと思っていましたから」
「ん? どういうことかの?」
「いえ~。この塔を私の一族の修練場に出来ないかと考えていまして」
 北東の塔の作りは、完全にダンジョン型なので、罠などの察知を鍛えるにはもってこいだったりするのだ。
「ああ、なるほどの」
 ピーチの言葉に、シュレインが頷いた。
 シュレインも、この塔でヴァミリニア一族を鍛えることに使えないかと考えていたのだ。
 そのことを話すと、ピーチは首を傾げた。
「それは、よろしいのですか~?」
「うむ。まあ、別に反目しているわけではないのだから、お互いに使えばいいのではないのか?」
「なるほど、そうですね~」
 なにやらいい感じで二人の話がまとまったようだった。
 考助としては、変な争いにさえならなければ、塔をどういう使い方をしても問題はない。
 結局、考助が北の塔を攻略するまで、北東の塔はシュレインとピーチが二人で管理することになった。
 北の塔が考助の予想通りなら、その後はシュレインに北の塔を、ピーチに北東の塔を任せることになる。
 そこまで決めた後、考助はコウヒとミツキの二人を連れて、北の塔へと向かったのであった。
考助も攻略を進めるか悩んでいましたが・・・、作者も悩んでいますw
いい加減、ナナやワンリがどうしているか、出してあげたいです><
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