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塔の管理をしてみよう 作者:早秋

第12章 塔を増やそう

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9話 南の塔

 次の南の塔を攻略するまで、少し間が空いた。
 といっても三日程の時間だったのだが。
 その間に、二つの塔を攻略した時に貯まった神力を使って、アマミヤの塔の管理を行った。
 といっても大きく変わったのは、世界樹がある第七十三層にさらに四つの階層の<階層合成>を行ったことだ。
 新たに合成したのは、第十五層、第二十一層、第二十二層、第三十一層の四層である。
 ドリーが森林があると力が増すと言っていたので、第十五層と第二十一層、第二十二層は、木が多い階層を選んだ。
 第三十一層に関しては、砂漠の階層だが、砂漠を付けることによって周辺環境がどう変化するのかを確かめたかったのだ。
 以前に合成した階層を切り離せるかどうか試したのだが、神力を消費するが切り離すことは出来たので、試しに合成したと言うのもある。
 環境に重大な影響を与えれば、当然いつでも切り離していいとコレットには言ってあるので、考助が他の塔の攻略に行ったとしても大丈夫だろう。
 これで世界樹がある第七十三層の周辺には、八つの階層が合成されたことになる。
 更にその周辺に階層を合わせることが出来るかどうか試してみたのだが、残念ながらさらに追加することはできなかった。
 ただし<階層合成>はそれ以上追加することはできなかったのだが、<階層拡張>は出来るようだった。
 九層分の階層が合わさっている領域をさらに拡張することになるので、使う神力がそれこそ桁違いになっていた。
 流石に現段階でゼロが七つつくほどの神力をポンと出せるほどの稼ぎは、今のところない。
 それくらいなら、他の場所の改善に使った方がいいだろう。
 何より、今後さらに塔を増やすつもりなので、新しい塔の管理に回すことを考えれば、わざわざ世界樹の層の<階層拡張>に使う必然性は低くなる。
 エセナの成長も今のところ成長しきっているというわけではないので、様子を見ることにした。
 <階層拡張>を使うかどうかは、エセナが成長してからでも遅くはないと考助は結論付けた。

 <階層合成>をした後の余った神力は、北東の塔と南東の塔に振り分けた。
 幸いにも余った分だけであれば、それぞれの塔のクリスタルに貯めることが出来たので、シュレインとシルヴィアには自由に使っていいと言ってある。
 最初のうちは、赤字になってもいいから召喚を行って討伐数を稼いで塔LVを上げた方がいい、と言うことはアマミヤの塔でわかっていることだ。
 全ての塔のLVアップが、アマミヤの塔と同じであるとは限らないのだが、それでもトライしてみる価値はあるだろう。
 神力をどう使っていくかは、完全に二人に丸投げになっている。
 アマミヤの塔と同じような管理をするのなら、わざわざ二人に任せたりはしない。
 アマミヤの塔では気付かなかった管理方法やあるいは、他の神力の稼ぎ方があれば、それを見つけてもらえるに越したことは無い。
 そう言う意味で、考助が一々口出しするよりも、丸投げしたほうがいいと思っているのだ。
 当然考助のそう言った考えは、既に全員に伝えてある。
 シュレインとシルヴィアも納得して、それぞれの塔の管理を行うことなった。
 そうした準備を行った上で、シルヴィアにある一言を言い残して、考助は新しい塔への攻略へと乗り出したのであった。

 ♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦

 今回の南の塔には、フローリアは連れてきていない。
 考助のカミングアウトに加えて、他のメンバーとの関係も改善してきたので、無理に連れてくる必要性を感じなかったためだ。
 と言うわけで、今回の攻略は久しぶりに三人での攻略になった。
 当然三人というのは、コウスケ、コウヒ&ミツキの三人だ。
 考えてみれば、アマミヤの塔を攻略した時以来の三人だけでのパーティーだった。
 攻略自体に問題があるわけでもなく、三人は久しぶりのパーティに、多少浮かれた調子で攻略を進めていた。
「・・・・・・それにしても・・・」
「どうかしましたか?」
 考助の呟きに、コウヒが反応した。
「いや、しっかりとフラグになっていたなぁ、と思ってね」
 攻略階層が第四十層を超えたあたりで、考助が感想を漏らした。
「フラグ・・・ですか?」
「ああ、南東の塔を攻略した後の話で、四大の残りは、聖と魔じゃないかって話しててね」
「そう言えば、そんな話もしてたわね」
 ミツキが頷いてそう言って来た。
 自身に向かって来たモンスターを片手間で倒しながら、である。
「見事に、聖獣の系統が多いからねぇ・・・」
 今回の塔は、アマミヤの塔の縮小版と言った感じで、広さはアマミヤの塔と南東、北東の塔の中間くらいだった。
 階層の在り方も、アマミヤの塔に近いものがあり、アマミヤの塔ほどではないにしろ、広大な土地が広がっている様な階層が続いていた。
 何より特徴的だったのが、考助が感じているように、聖獣と呼ばれる存在の多さだ。
 流石に聖獣と呼ばれるだけあって、コウヒとミツキの実力を分かっているのか、むやみにアタックしてくる者は少なかったが、それでも突進してくる聖獣はそこそこいた。
 本来であれば、飛龍を使ってひとっとびで済むのだが、考助が上空からでは分かりにくいからとこの階層はわざと飛龍を使わずに攻略していた。
 その結果が、今の会話に繋がるわけだ。
「にしても、聖獣と呼ばれている割には、コウヒやミツキに向かって来るのはなんでだろう?」
「今は私も本性を隠していますから」
「私の場合は、聖獣よりも魔獣の方に近いからかな? まあ、あまり関係ないけど」
「そうなんだ。・・・ってか、コウヒやミツキが本性表わしたら、聖獣魔獣関係なく近寄ってこないと思うけど?」
 思わずコウヒの言葉をスルーしそうになった考助だったが、きちんと確認することは忘れなかった。
「それもそうでしたね」
 珍しく考助の突込みに、コウヒが笑顔を見せた。
「まあ、聖獣と言っても結局はモンスターだったりするから、縄張りを侵されれば突っかかって来るわよ」
 そう言ったミツキは、ニマリと悪い表情を浮かべて、考助の方を見た。
「それに、そもそもパーティーに現人神様がいらっしゃるのに、モンスターが襲って来るってどういう事?」
「・・・・・・うっ」
 ミツキの台詞に、考助が言葉を詰まらせた。
 思わず座り込んで、ぶつぶつと呟き始めた。
「はいはい。すいませんね。どうせ名ばかりの神様ですよ、僕は。威厳がないから、モンスターも普通に襲ってきますよ」
 いじけだした考助を見たコウヒは、ミツキを睨んだ。
 対して、睨まれたミツキはどこ吹く風と言った感じで、考助の頭を撫で始めた。
「まあまあ。新米神様なんだから、力とか威厳とかを付けるのは、これからゆっくりやって行けばいいわ。まずは、覚悟が出来たというだけで、十分じゃない?」
「はあ・・・まあ、そうなんだろうけど・・・いや、そうなの?」
「さあ? 私は神様じゃないもの。その辺はエリサミール神あたりに聞いてみたら?」
 言い出したミツキが、あっさりとエリスに丸投げをしたのを一瞬ジト目で見たが、結局のところ、神の事は神に聞かないと分からないと思い直した考助だ。
「・・・そうだね・・・。この塔の攻略が終わったら聞いてみるよ」
「今聞いてもいいわよ?」
「いや、今聞くとそっちに気がそれて、攻略に身が入りそうにないからやめておく」
 いくら戦闘チート二人がいるとはいえ、気を抜けば何があるかわからないのが、塔の攻略だということは、考助も十分理解している。
「そう? それじゃあ、そろそろ再開する?」
 休憩も兼ねたお喋りもひと段落させて、さっさと攻略を再開することにした。
 調査と言う名の散歩(?)も終えて、次からの階層は、さっさと飛龍たちを使って攻略することになったのであった。

 結局南の塔は、第六十層まであったのだが、ダンジョン形式の階層が無かったので、ほとんどを飛龍たちの力で攻略した。
 時折襲って来る空のモンスターは、コウヒかミツキの力の餌食になっていた。
 アマミヤの塔を攻略した二人がいるので、当然と言えば当然なのだが、特に大きな問題もなく南の塔の攻略も無事に終えたのだった。
2014/6/28 誤字訂正
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