Dance of Aether's!(15/31)PDFで表示縦書き表示RDF


Dance of Aether's!
作:Leonids



Dance2 其の6-2


「アルデヴァァイイイイィィイィン!」
 リタの手に光が収束し、バカでかい西洋剣を形作っていく。そして光の殻を破って現れる惚れ惚れとするほどシャープな大剣。
 リタはそれを真っ直ぐ上段に振りかぶった。
「アルデ・ブレイバアアアアアアァァァ!!」
 主の声に呼応してアルデヴァインに彫られた文字が光を放つ。そして轟ッと唸りをあげて大剣が振り下ろされた!
 ギャゴォオオォオオン!
 ワルキューレのスピアとリタのアルデヴァインが互いを粉砕せんとぶつかり合う!
 巻き起こる暴風と飛び散る火花!
 そして互いを弾き飛ばした!
 リタは吹っ飛んで背後のビルの壁に背中を叩きつけられ、ワルキューレは掻き消える。
 どさっと音をたてて地面に落下したリタの元に悼矢は駆け寄った。
「リタ、大丈夫か!? おい、リタ!」
 リタはぐったりとしていた。どうやら気を失っているらしい。
「クケケケ……! いいぞ、カリエラ! エーテルが動けないうちにマスターを殺してしまえ!」
「くっ……!」
 悼矢はリタを抱いたまま身構える。しかしカリエラは動かない。
「カリエラ! 何をぼーっとしてやがる!」
 そこで男は気がついた。
 見るとカリエラの持つハープの弦が一本切れているではないか。おそらくワルキューレがやられた反動が発生元であるハープにフィードバックしたのだろう。
 これではカリエラは曲を奏でることができない。
 男の表情が怒りに染まる。
「使えねぇエーテルだ……! どけ……! 俺がやる!」
 どんっとカリエラを突き飛ばす男。
「あっ……!」
 カリエラは地面に倒れ、手からハープがこぼれてしまった。
 ハープは地面に落ちるとカラカラと回転して倒れる。
 カリエラはすぐさま起き上がってハープを拾い、座ったままで抱きしめた。そして恨めしそうに男を睨む。
「ああ? なんだァ? その眼はァ? それがご主人様に対してする眼かァ!」
 男がカリエラの背中を踏みつけた。
「っ……!」
 カリエラは痛みに耐え、さらにハープをぎゅっと強く抱きしめた。
「やめろ! その子はお前のエーテルだろ!」
 悼矢のその言葉にカリエラは涙の滲む眼で彼を見た。
 ――たすけて
 カリエラの口がそう動いたよう悼矢には見えた。
「あぁん? そのとおりだぜ? 俺のエーテルなんだから俺がどう扱おうが俺の勝手だろォ? クハハハハ!」
(下衆が……!)
 悼矢の体から怒りが滲み出る。
「さあて……そろそろお前には死んでもらうか。そんでもってお前のエーテルは俺のもんだ」
 男がポケットからカードを取り出す。そしてそれを天高く放った!
「エーテル・カード、オープン! “ナハルマガダの落雷”!」
 カードが弾け、悼矢の上空に五紡星の魔方陣が現れた。その魔方陣はビリビリと黒い雷を発して放電している。
(落雷!? まずい……!)
 そんなものを受けて生きていられるとは思えない。
 しかし逃げる間もなくそこから――
 ピシャゴォオオォオン!
 黒雷が悼矢へと降り注ぐ!
「う、うわああああああッ!!」
 その時だった。
 どこからか凛とした言葉が響いた。
「エーテル・カード、オン! “イージスの盾”!」
 悼矢のすぐ上に半透明な盾が出現する!
 雷はその盾に弾かれてあちこちに分散した!
 その一部が雷を放った張本人の方に向かって、男は慌ててその場を跳びのいた。
「うおっ! あぶねぇ! どこのどいつだ! こんな良い所で邪魔しやがったのは!」
 男が暗闇の方を見た。
 するとそこから誰かがこちらに歩いてくるではないか。
 カツ……カツ……カツ……。
 月の光で徐々に足元から姿が見え始め、ついにはその全貌をあらわす。
 悼矢がその顔を見て息を呑む。
「……八神っ!」
 その通りだった。闇から出てきたのは八神きづなその人であった。その隣にはいつものようにライオンのエーテル、レオがいる。
「相変わらずのウジ虫ぶりだな、藤島」
「……八神……テメェ……!」
 八神と藤島と呼ばれた男が睨みあう。
(な、なんだ……? 八神とあいつは知り合いなのか……?)
「藤島……少しやり過ぎたようだな。前回はうまく逃げたようだが今回はそうもいかない。五○万。お前は私の基準を超えた」
 きづなが革のポシェットから数枚カードを取り出す。
 そのきづなの眼は獲物を狙う鷹のように鋭くなっていた。








LeonidsのHP
獅子座流星文庫

ネット小説ランキング>現代FTコミカル部門>「Dance of Aether's!」に投票





ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう