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誤解が生む悲劇
作:沙和子



FILE:4 新一の不安


なぁ、蘭
お前はよ、俺に言ったよな?



しがみ付いてるって
離れないって



あの言葉は嘘だったのかよ?
服部といるオメーが
本当のオメーなのかよ?

俺と約束を交わしたり
抱き合ったり
キス…したり

そんなオメーは
嘘の姿なのかよ?



俺、目の前の光景が信じらんねーよ…



新一は、目の色を変えて、さっと陰に隠れた。



和葉がいるところだったらまだ誤解は解けたはずなのに。

不運にも、新一が目撃したのは、平次と蘭だけだった。




目を、固く閉じる。
けれど、脳裏に焼きついて離れない、あの光景。
…寿命縮まったかな?
新一は苦笑いしながらも、それは表面上だけだった。

一応、服部とは親友…なんだし?

違う、よな?



「はっ…」


名を呼ぼうにも、喉の奥につっかえて言葉が出ない。


意をけしてもう一度見ると、そこには蘭たちの姿が消えていた。


「蘭!? 服部!?」


風がからからと鳴るだけで、人影さえも見当たらない。



どこに行ったのか見当もつかない。



立ち尽くす新一を、散歩をしている老人や、ランニングをしている若者が、不思議そうに首をかしげながら通り過ぎる。


「あの…大丈夫ですか?」


見かねた様に、掃除をしている向かいの主婦が声をかけた。


「あ…すみません」

「大丈夫? あなた、1時間以上もそこに立ってて…心配したのよ?」

「ご迷惑をおかけしました…」


新一は頭を下げると、とぼとぼと帰路についた。




























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