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今回も過去編です。
第20話
「ただいまぁ〜」
ゼロが声をあげると、パタパタと2人の女の子が奥から出てきた。
「ゼロ兄ちゃん覚悟〜!」
2人の女の子はゼロに飛びかかる。
「ちょっ!まて・・・うわぁ!」
バタンと倒れる。
「つ〜・・・何なんだよ・・・」
倒れるゼロの上で2人の女の子はハイタッチなどしていたりする。
「やったぁ!作戦成功だよリリスちゃん!」
「・・・」
リリスは嬉しそうな笑みを浮かべる。
「こらこら!変な作戦を企てるなマリー!」
「え〜?リリスちゃんも一緒に考えたんだよ〜」
「・・・ほとんどマリーの提案で、リリスは頷いてただけだろ?」
ピク・・・と、マリーは笑顔のままかたまる。
「な・・・なかなかスルドイね・・・」
「いつもの事だろ・・・」
ハァ・・・と、ため息をついてリリスとマリーをつかまえる。
「・・・2人共?」
「な・・・なに?ゼロ兄ちゃん」
「いたずらする奴に与えられる厳しい罰を知ってるか・・・?」
ゼロはニヤリと笑う。
「わ・・・わかんないよぉ〜」
マリーは目を泳がせる。
「ふっふっふ・・・必殺、くすぐりの刑だぁ!覚悟しろ〜!」
ゼロは2人をしきりにくすぐる。
『きゃははははは!』
耐えきれずに笑い転げる。
大人しいリリスも声をあげて笑う。
「ほらほら!合い言葉を言わないと止まんねぇぞ〜!」
『ご・・・ごめ・・・あははは』
「ん〜?よく聞こえませんよ〜」
『あは・・・は・・・ごめんなさぁい!』
「よしよし、許してやろう」
ぱっ・・・と2人からてをはなす。
「はぁ〜・・・ゼロ兄ちゃんやりすぎだよぉ・・・」
「だったら次からは何か対策をたてるんだな。」
はっはっは・・・と笑ってゼロは部屋の奥に入って行く。
「む〜・・・ゼロ兄ちゃんは手強いなぁ〜」
マリーが悩んでいると、リリスがマリーの服を引っ張る。
「ん?なに、リリスちゃん?」
「・・・今度は、逆にお兄ちゃんを・・・」
「あぁ!なるほど!」
マリーは、ポン・・・と手をうつ。
「2人でいけばゼロ兄ちゃんでも・・・」
「しっかり聞こえてるぞ」
ゼロはひょっこり顔をだす。
「あぅ・・・」
「ほら、馬鹿なことしてねぇで早くこっち来い。」
「はぁい・・・」
2人はとぼとぼゼロのもとへ行く。
ゼロはニコニコして待っていた。
「なにしてんだ?はやくこっち来いよ」
「なになに〜?」
「お土産だ!」
そう言って、ゼロはピンクのリボンとうさぎのぬいぐるみを取り出した。
「前から欲しいっていってただろ?」
「うん!このリボンほしたったの!」
マリーはリボンを頭につける。
「似合う?」
「あぁ。よく似合ってるぞ」
「えへへ〜。今度海につけていくんだぁ〜」
「まだいつ行くかも決まってないんだぞ?」
「でも連れて行ってくれるんでしょ?」
「まぁ、兄ちゃんに暇があればな」
「だからその時つけていくの!」
マリーは嬉しそうにはしゃぐ。
「・・・ま、いっか。んで、これはリリスに」
言って、ぬいぐるみをリリスに手渡す。
「・・・ありがとう・・・」
リリスはニッコリ微笑む。
「兄ちゃんの残り少ない金で買ったんだから、2人共大事にしろよ?」
「はぁい!」
「・・・うん」
「よし!・・・んじゃ、晩飯の支度でもするかな!」
「私もお手伝いする〜」
「・・・お手伝いする・・・」
「じゃあ2人には野菜を洗ってもらおうか。」
ゼロは荷物の中から野菜を取り出して、リリスとマリーに手渡す。
「ちゃんと洗えるかぁ?」
「ちゃんと洗えるも〜ん。ね、リリスちゃん」
「・・・うん」
マリーとリリスはジャバジャバと野菜を洗いだした。
「じゃあ洗い終わったら兄ちゃんに渡してくれ。」
「はい、これ終わったよ」
「はいよ」
「・・・これ・・・」
「了解」
こんな調子で料理を作り、3人は貧しいながらも楽しい夕食の時間を過ごした。
「・・・ご飯美味しかったか?」
「・・・うん」
「美味しかったよ!」
「そりゃよかった。・・・そろそろ寝るぞ」
「え〜?まだ眠くないよぉ〜」
「駄目。どうせベッドに入ってからもなかなかねないだろ?」
「ぶ〜・・・わかった・・・」
「じゃ、さっさと寝よう。兄ちゃんはもう眠い。」
「ゼロ兄ちゃんはねすぎだよぉ」
「いいのいいの」
ゼロはベッドに寝転がった。
同じベッドにリリスとマリーが潜り込む。
「じゃ、お休み〜」
言って、ゼロは目を閉じたが、やはりマリーとリリスは小さな声でいつまでも話しており、眠りについたのはベッドに入って一時間たってからだった。
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翌朝。
誰かが頬を叩く。
でもまだ眠い。
・・・今度は冷たいものが顔にあたる。
でも起きたくない。
・・・誰か叫んでる
「・・・ちゃん・・・ロ兄ちゃん・・・起きろ〜〜!」
ドスン!
「ぐはっ!」
ゼロはたまらず目を覚ます。
そこにはゼロの上にダイブしてきたマリーの姿があった。
隣では、リリスが濡れたタオルでゼロの頬をぺしぺし叩いている。
「ん・・・2人共おはよぅ・・・」
「お兄ちゃん起きるの遅いよ〜」
マリーは、ぷ〜、と頬を膨らませる。
「・・・お前ら朝から本当に元気だなぁ・・・」
「元気だよ〜!」
「・・・お兄ちゃんも起きて・・・」
「・・・仕方ない、起きるか。」
言って、ベッドから体を起こした。
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「兄ちゃんは今日も出かけるから、留守番よろしくな」
朝食を取りながらゼロはそんなことを言った。
「え〜?ゼロ兄ちゃん今日も出かけるの?」
「買い物がまだ残ってるんだよ。・・・そんな顔すんな」
ゼロはマリーの頭を撫でる。
「わかったぁ・・・」
「ん。それじゃあちょっと行ってくる。」
ゼロは朝食をすませ、街に向かった。
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ゼロが街をうろついていると、人だかりが目にはいる。
「ん?なんだありゃ?」
ゼロは遠くから観察する。
そこには、ミリアとミリアのとりまき集団が対立しているのが見えた。
「ミリアさぁん。グループ抜けるってどういうことですかぁ?」
「どうもこうもないわ・・・ただあんた達とつるむのに疲れただけよ。」
「そんな理由で抜けれると思ってんですかぁ?」
「ごちゃごちゃうるさいわね・・・喧嘩ならいくらでもかってやるから、来るならさっさと来なさい。」
『上等だぁ〜!!』
集団が一気に襲いかかる。
もはや女とは思えないほどの気合いである。
ミリアもひるまず前にでた。
ミリアは鉄の棒をもって、次々に敵を倒していく。
「お〜。ミリアつえ〜な〜」
ゼロはひたすらのん気に傍観している。
ミリアは、敵無しと言われているのはだてではなく、バタバタと敵をなぎ倒す。
・・・が、ミリアはゼロほどの実力者ではない。
限界はすぐにきた。
後ろから殴られ、形勢逆転である。
今度はミリアがボコボコにされる。
ゼロは、
「あ〜あ。・・・ちょっとやりすぎだなぁ〜」
などと、のん気なことを口にして、傍観者の立場でずっとその様子を眺める。
そうしてる間に、ミリアは抵抗出来なくなってしまった。
しかし、ミリアを攻撃する手は止まらない。
「・・・流石にとめねぇとまずいか・・・」
ゼロは集団のもとへ駆けだした。
集団の一番後ろにいた奴が投げ飛ばされ、そのまま建物に引っかかる。
それに気付いた集団は一斉にゼロの方に視線を集中する。
「あ!あんたゼロ!?」
「・・・ゼロ・・・?」
ミリアは弱々しく顔を上げる。
「あ・・・あんた・・・何しに・・・来たのよ・・・」
「ん?たまたま通っただけだ。・・・ま、見捨てるのもなんだし・・・助けようかなぁ?ってよ」
「・・・お人好しね・・・」
「自分でも困ってる。」などと話していると、しびれを切らした集団がゼロの肩に手をかける。
「ちょっと・・・ラブコメはそこまでに・・・って、え?」
バタン、とその場に倒れる。
「お前ら今日はこれで退け」
「な!?」
ゼロが言ったことよりも、自分が倒れていることがいまいち理解できないような表情をする。
「こ・・・のやろう・・・」
言って、悔しそうに立ち上がる。
「あんた・・・調子にのるのもいい加減にしなよ」
「いい加減にするのはテメェらだろ。もう勝負はついたんだからお前らがここに残る意味はねぇだろ。」
「これはけじめなんだよ!あんたは関係ないんだからすっこんでな!」
「・・・あれを言うしかないか・・・」
ゼロは、はぁ〜・・・とため息をついて肩をおとす。
そして次の瞬間、驚くべき言葉を口にする。
「関係ならある・・・俺の女に手ぇだしてんじゃねぇよ」
『・・・え?』
・・・・・・
その場にいた、ミリアも含める全員が目を点にする。
「クソ!何度もいわせんな!俺の女に手ぇだすなっていってんの!」
「・・・はっ!・・・あははは!」
集団の1人が笑い出す。
「なら尚更このまま終われないねぇ〜」
「・・・あんまり俺をなめんなよ・・・!」
ドン・・・と、壁に押しつけ、女の顔目掛けてパンチする。
「きゃ!?」
バコ・・・と、女の横の壁に拳がめり込む。
「今の聞いたか?」
「は?なにを?」
「だから今のお前の悲鳴だよ。・・・この程度でそんなひ弱な悲鳴をあげるなんてな・・・。いいか?その悲鳴がお前の限界だ。その程度のチンピラ風情が俺をなめんじゃねぇよ。」
言って、邪魔そうに女をどける。
ゼロは下に倒れ込んでいるミリアをおぶってその場を去ろうとする。
「な!?ちょっと・・・おろしなさいよ!恥ずかしいじゃない。」
ミリアはゼロの髪を引っ張る。
「いててて・・・!怪我人は大人しくしとけ!」
そのまま去ろうとしたが、集団が行くてを阻む。
「なんだよお前ら?」
「このまま見過ごす訳にはいかないんでねぇ」
「うるせぇよ。お前らみたいな雑魚に拒否権はねぇ。黙って道開けな。」
「なめんじゃないよ!」
1人、飛び出してゼロに襲いかかる。
「本当にわかってねぇみたいだな・・・」
女の攻撃をよけて、顔面を鷲掴みにする。
「あぁぁぁ!」
メリメリと嫌な音がする。
「はなしやがれ・・・」
「動くんじゃねぇよ!」
別の女が動く前に、ゼロはその動きを制限する。
「動くとこいつの頭蓋が砕けるぜ・・・」
「そんなこと・・・」
「できねぇと思うか?・・・なら賭ようぜ。お前がここまで来るのが先か、俺がこいつの頭を握りつぶすのが先か・・・」
言って、メリ・・・と、さらに力を込める。
「あああああ!」
女は苦しそうにもがく。
「!分かった!分かったからそいつをはなして!」
ゼロは、その女を嘲笑って、集団の中に投げる。
「ほら、道開けやがれ!」
集団は、後退りして道を開ける。
「最初からそうしやがれ・・・」
ゼロはミリアをおぶったまま、スタスタ歩き出す。
「あぁ、それからな・・・」
ゼロはくるりと振り返る。
「そいつ、今は派手に痛がってるけど別に何ともねぇから安心しろ」
そう言い残して、ゼロはその場から立ち去った・・・


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