『うゎあ・・・雪だ。』
僕は目が覚めた。雪の降る日の事だった。いつもの様に並木道を歩いていた。少し歩くと、今付き合っている彼女がベンチで座っていた。
『ゴメン。待った?』
僕は言った。すると彼女は、
『うぅん、今来たとこ。』 そう言ったので、僕らは二人手を繋ぎ歩いていた。付き合って1年半の僕らに恋の進展がまったく無かった。付き合ってからずっと一緒に歩いて学校に行き帰りする位で、僕はそれ以外全然、何もしてやれていなかった。
学校が終わって帰る時、彼女は僕の所によって来る。いつも一緒に帰っているからだ。そしていつも通り帰っていると、彼女は僕に、
『なんで、何もしてくれないの?一緒に帰るだけじゃなくて、他にもなんか・・・』
と、言ってきた。あまりにも急だったので、悲しい気分になってしまい言葉が出なくなった。でも僕は、
『じゃあ、どんなことしてほしいの?』
と、優しく問いかけた。すると彼女はいきなり僕に抱きついてきた。僕はバランスがとれず二人とも転んでしまった。
『こんなこと!!』
彼女は笑いながら言った。でも手がふるえていた。かなり緊張が有ったのだろうか。僕の方から優しく抱いても、なにも嫌がらずただ身をゆだねていた。内気な彼女がココまで甘えてくるとは、なにか狂ってると思ったが、その心配はなくその後、彼女は僕から離れて、
『やっぱり別れよ。合わないわよ私達。』
そう言って一人帰って行ってしまった。僕は追わなかった。このまま消えてゆく彼女の姿を、ただずっと見ていた。
『雪か、こんなときに。』 そして彼女の姿が見えなくなり、僕は空を見て、再び雪の降る並木道をしずかに去った。。。 |