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作者: 蒼目ハク

 呼び鈴が鳴った。インターホンの受話器を取る。

「はい、どちら様?」

「こんにちは〜マーダー商会の者ですが、殺したい人間はいらっしゃいませんか?」

「ウチは間に合ってるわ。今ちょっと手が離せないし。他を当たってちょうだい」

「まあそう言わずに奥さん。殺したい相手の一人や二人、いますでしょう? 各種プランをご用意させていただいておりますので、この機会に是非」

「結構です!」

「今なら無料キャンペーンでお一人様をタダで殺させていただいているのですが」

「えっ無料で?」

「おっ食いつきましたね。主婦は無料という言葉に実に弱い」

「ばっ……馬鹿にしないでちょうだい。そんな甘い口車に乗せられるものですか。タダとか言って、どうせ高い契約金ふんだくって、殺したらそのままトンズラするつもりなんでしょ」

「まっさか〜。その点はご安心を。事後処理に抜かりはございません。死体もちゃ〜んとお客様のご要望に応じた形で処分させていただきますので」

「ホントに?」

「ホントですとも。僕の目を見て下さい。この澄んだ目を。嘘ついてるように見えます?」

「受話器越しに見えるわけないでしょ」

「あ、そうか。だったら早く玄関開けて下さいよ」

「……分かったわ。お願いしようかしら。ちょうど今主人を殺しちゃって、どう処分しようか困ってたところなの」

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― 新着の感想 ―
[一言] 連投失礼します(ほんとにな あまりに見事なお手並みで、つい^_^; あり得ない設定、イッちゃってる会話、待ってましたのオチ。いやスバラシイ。ブラックユーモアって「なろう」には特にも少ないジ…
2011/04/18 08:01 退会済み
管理
[一言] 読みやすくて良いですねぇ~ 話の流れのテンポが速くて一気に読めました。 展開も良かったです。これからも頑張ってください。
感想一覧
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