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フォーンキャッスル冷徹の姫 作者:佐久野宗希
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23話 祭壇


「でけぇ……なんつうでけぇ穴だよ」
「これが、祭壇?」

確かに祭壇はあった。
しかし……その奥は、巨大な大穴だった。

「な、なぁリアの嬢ちゃん……。この大穴から出てくんのか?」
「だと、思うのですが」

シュネリア自信もこの祭壇には初めて来たので、予想でしか答えられなかった。
2人はしばらく無言で祭壇から大穴を覗く。

「……何か特別な儀式とか必要だったりしないのか?」
「そのような話は聞いたことがないです……」
「そうか……」

グランが疑問に思うのは無理なかった。
その大穴はあまりにも静まりかえっていて、不気味ささえある。

「……おい、リアの嬢ちゃん、これ」
「はい?」

グランが祭壇の隅を指差す。
そこには青く光る石があった。

「こりゃー氷の塊じゃあないよな?」

シュネリアはその青く光る石を拾う。
その石からは光が溢れだし、まるで生きているようだった。

「これは……」

アイシクルゴーレムを倒した時に出る氷の塊とは違った。

「お、おい……大丈夫なのか!?」

心配するグランをよそに、シュネリアはその青く光る石を凝視する。

「こいつは……見た事がねぇな……」
「私もです……」

見れば見るほど綺麗なその石は、一定の間隔で淡く輝き、そして弱まるという事を繰り返していた。

「心臓みたい……」

シュネリアは率直な感想を抱き、口から漏らす。
それを聞いたグランが、シュネリアの持っている石を指差しながら言った。

「もしかして、こいつが生命の雫ってやつじゃねぇか?」
「え?」
「まぁ、確信じゃねぇ。けど……俺達に興味を持たせる石だ」

綺麗な宝石などは見慣れている2人が、足を止めて見続けている。
この石がどんな価値があるのかは分からないが、何も収穫がないよりはあった方がいいとシュネリアは思った。

「……そうですね。一応持って帰ってみましょう」

シュネリアは持っている石を腰に下げてある布袋の中へ入れて歩き出す。
グランは大穴をもう一度覗き込み、何もない事を確認すると歩き出した。

『まて……』

2人が祭壇を降りた直後であった。
洞窟内に反響し響き渡る。
それは、言葉だった。
しかし人が発するような音ではなく、もっと大きな何かが音を出している……そのような感じであった。

「な、なんだ……?」

シュネリアとグランは直感で大穴の方を向く。

『その石は、死者を蘇生させる事が出来る……何に使う』
「な……まさか」

グランはシュネリアを見た。
シュネリアは首肯しゅこうする。

「フィンブル……!」

そうシュネリアが言った瞬間。
大穴からは青い冷気が炎のように揺らめきながら吹き出し、洞窟内を照らした。
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