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フォーンキャッスル冷徹の姫 作者:佐久野宗希
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16話 ダークエルフ軍


オクルスとマヌスは、フォーン城の食堂に居た。

「……はぁ、疲れたわ」
「あぁ……」
「しかし、フォーン軍も弱くなったものね」
「そうだな……」
「数が少ないのは気になるが……まぁ占拠したんだからどうでもいいか」
「……」

――
――――
――――――



2人がフォーン城下町へ到着した時にはダークエルフ軍が占拠していた。
本陣から勝手に抜け出したマヌスを、兵士達は心配していた。

「お戻りになられましたか……!」
「あぁ」

マヌスに指揮権を押し付けられた兵士が駆け寄ってくる。

「あの後、フォーン軍から雨ような矢が次々と降り注がれましたが、矢が尽きた所を狙い一斉に突撃しました」
「そうか……」
「……で、ではこれで!」


――
――――
――――――



「元気ないな、マヌス。……そんなに負けたのが悔しかったか?」
「……なぁオクルス」
「……な、なんだよ改まって」
「アイツ、見覚えがあんだよ……」
「……は?誰だ?」
「……ラクリマが、殺したやつの……妹だった気がすんだよ」
「アイツって、あのパラディンか?」
「あぁ……」
「ラクリマが殺ったやつの妹?」

ラクリマ。
コル女王親衛隊四天王の1人。
女王と一番近い位置に居る人物でもある。

「妹……妹……」

オクルスは自分の記憶を遡り始める。
昔にフォーン城へ侵入し、印章を盗んだ時だった。

「帰りに小さな村を1つ、火の海にした時か……?」

追手のフォーン軍を足止めしようと、村を1つ潰したのだ。

「そん時村に居たとんでもなくつええ男のパラディンに兵士がことごとくやられてよ、ラクリマが対峙したんだ」
「結構前の話だな……」
「今日のあのパラディンはまだガキだったと思う。俺達はラクリマの指示で後ろに居たからあのガキは覚えてねーかもな」
「なるほど……。じゃ、じゃあもし、アタシ達の顔を覚えられていたら」

一瞬、2人は誰もいない食堂で静まり返る。
しばらくして、マヌスが口を開いた。

「間違いなく、バラバラだったろうな」

オクルスとマヌスは、この時ほどラクリマに感謝をした事はないと思うのだった。







フォーン城4階。
見張り台に1人のダークエルフが居た。
清潔感漂う髪型。
黒いローブのような服。
腰には剣を携え、氷の洞窟を見ていた。

「伝令!」

1人の兵士が片膝を付き、ラクリマに告げる。

「オクルス様とマヌス様が帰還致しました!」
「うむ」
「では、失礼致します!」

兵士が駆け去ると同時に、1つの馬車が氷の洞窟前に止まるのを見つける。

「……どうやら、シュネリア姫はあの馬車に乗っているようですね」

1人呟き、指を鳴らす。
中央の長机に座っていた女が立ち上がった。

「呼んだ?」
「アウリス、侵入者だ」
「捕縛?それとも」
「……殺せ」

アウリスと呼ばれた女は頷くと、長い髪を払いのけ、槍を持つ。

「分かったわ」

コツコツと音を立てながらアウリスは降りていった。
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