Lost the past(57/66)縦書き表示RDF


Lost the past
作:河上 誤停



第56話:料理大会確認


「出来たわ!」
「……何をいきなりお前は叫んでんだよ?」
自分の調理場は別のところなのにわざわざ久乃がオレのところに来た
「料理が出来たのよ」
「へぇ……何を作ったんだよ?」
「おにぎりよ」
「……他は?」
「? 何を言ってんのよ? おにぎりだけよ」
「本気か?」
料理大会でおにぎり作る奴なんて聞いたことないぞ
「本気よ」
……何で自信満々なんだよ
「楽しみしてなさい」
「……おにぎりを楽しみにね……」
可愛らしい娘が作ったおにぎりだったら楽しみなんだけどな
「こんな超絶美少女が作ったおにぎりなんてめったに食べられないわよ」
………だから、何でそんなに自信があるんだ?
「そう言えば桐華さんは何を作ったんだろうな」
もともとあの人がきっかけだった。あの様子を考えると相当料理が上手いんだろう
「ふむ……桐華が作った料理が気になるか?」
「……………………」
「……………………」
「む? どうしたのだ? 黙ってしまって」
「いえ、半分予想はしていましたけど……」
「心臓に悪いわね……」
本当にいきなりだからな
「ほぅ……誠矢は牛筋か……手のかかるものを作ったものだな」
「負けるわけにはいかないですからね」
今となってはオレの軍事金までかかっている。負けるわけにはいかない
「まぁ、桐華にはあまり関係ないがな」
「はい?……」
オレに負けたら優勝出来ないだろうに
「桐華が勝負を挑んだのは誠矢を除いた生徒会役員だからな。誰が優勝しようとあまり関係ない」
………オレが優勝しても、久乃達が桐華さんに負けたらダメってこと?
「オレの努力って無意味?」
「ふふん。心配しなくても私が優勝よ」
「いや、おにぎりで優勝とかありえないから。というかお前が優勝するくらいなら桐華さんに勝ってもらったほうが嬉しい」
「……誠矢ってツンデレよね」
「男にツンデレ言うな。というかオレはかなり素直だぜ」
「……ケンカ売ってる?」
「事実を言っただけだ」
「……私が優勝した時は覚えてなさい」
どうやら覚える必要はなさそうだ
「ふふ……やはり誠矢達は面白いな。桐華は興味津々だ」
「……誠矢。私、この人だけは敵に回したくないわ」
「というか遊ばれてる感じがするのは気のせいか?」
「気のせいじゃないわね」
何だか料理でも勝てそうにない気がするオレ達だった













ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう