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珍しく期間を空けずに書いた作品です。
思春期の考え
作:ポイ宇宙


時計の短針は12を指していた。あたりは当然のごとく真っ暗で、明かりと言えば街灯しかない。人影もなく車が走る音しかあたりにはない。僕はその中で、自転車をこいでいた。財布を持ち、もしもの時のために携帯を携え、目的も無く、ただブラブラと自転車のペダルを踏みしめながら走っていた。
いつもの行事だ。自転車に乗り町の中を回る。不思議なものでペダルをこいでいると無心になれ、余計なものを考えなくて済むようになる。
そこで、僕はいつも今日一日のことを考える。表向き仲良くしているが本当は仲が良いのかどうか分からない建前だけの友達。偽の笑顔で乗り切る人間関係。靄がかかって先が見えない将来。そんなことを自転車に乗りながら考える。寝ようとしてそのことが浮かぶと眠れなくなるから、ここで考えてぐっすり眠れるようにしているのだ。
明日学校に行きたくないな。その原因は同じクラスのN。今日僕はこいつと喧嘩をした。些細なことが原因だ。どうせ学校を卒業すると、二度と会うことのない友達。だから、別に仲直りしなくても良い。こんな単純な奴と友達じゃなくても、僕の将来に何の支障もない。本当に同世代は単純な奴ばかりだ、簡単に一言により感情が左右される、物事を考えない。僕はそんなことない少なくともこんなやつらよりもNよりもずっと物事を考えている。
おっと。危なかった電信柱にぶつかりそうになった。何とかハンドルを切りかわす。
さらに、驚かせるように携帯電話が静寂に包まれた空間を引き裂くようになった。メールのようだ。誰だよこんな遅くにメールをしてくる不逞な輩は。Nからだった。なんだよ、こいつ。そう思い僕はメールを見た。
「今日はごめんな、また明日」
これだけの文面だった。
まったく、文の内容まで単純なやつ。もっと沢山書くことがあるだろう、これだからガキは。
けど、胸がさっきよりも軽くなった。胸につっかえていたモヤモヤがとれたような気がした。
明日、学校に行こうかな、そんな気が心の底から湧いてきて体中を駆け巡った。
・・・・・どうやら、僕も単純だったようだ。
「単純も悪くないか」
月だけが僕を見ている場所で僕は微笑み、明日学校に行くために家に向かって自転車をこぎだした。


いかがだったでしょうか、感想をお聞かせください。













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