今夜、緋菜子とやる気まんまんのバンダナ。みなさん、初デートで初えっちって、どうなんですか? 私はやだな……
第九話 初めてのデート
夜―――
やわらかな光彩につつまれたレストランの店内は、心地よいほのかなぬくもりと、芳ばしいハーブの香りに満たされていた。
季節はもう秋―――信州の山の食材を贅沢に使った、旬の味覚のディナー・コース―――
それは、最高のひとときだった。
「いやー、お姉さん、こんなうまいモンごちそうになっちゃって、ホントにいーんスか!?」
拓夫(※バンダナのこと…ですケド!?)は、ナイフを片手に歓声を上げた。
「いいのよ、木村くん。どんどん食べてね」
よそ行きのシャツに、赤のネクタイ―――精一杯めかしこんできた拓夫を見て、緋菜子はうれしそうに目を細めた。
上品な黒のジャージードレスに、シャツジャケットを羽織った私服の緋菜子―――
見慣れた白衣のそれと異なり、今夜の緋菜子は、ゾクッとするほどセクシーで、エレガントに見えた。
緋菜子が自分のために着飾ってきてくれたと思うと、拓夫は天にものぼる心地で、うっとりとそれに見とれた。
四人がけの広いテーブルを贅沢に使い、二人はいくぶん離れた距離で向かい合っていた。
「うちは病院をやっていて忙しいから、木村くんみたいに千佳の相談にのってくれる人がいて、本当に感謝しているんですよ?」
緋菜子の言葉に、拓夫はフォークを握る手を止めて、ブンブンと首を横に振った。
「いやあ、こっちこそ小口には勉強を教えてもらって、助かってるっス!」
「あ、それなら、もしよかったら、私が昔つかってた参考書、どれでも好きなのもっていっていいですよ? 高校の、まだとってあるんです。貧乏性だから」
「そ、それ、超ほしーです!! もぉ、感激っス!!」
拓夫はキラキラと目を輝かせた。
「でも……書き込みとかしてあるだろうし、やっぱ、やだよね、そんなの? 汚い字で恥ずかしいし……」
「カンケーないっスよ!! ノープロブレムっス!!」
参考書よりも、むしろ緋菜子の書き込みに興味津々の拓夫。
「んじゃあ、さっそく選ばせて下さいっ!!」
こうなったら、部屋に上がった勢いで、今夜は最後まで―――
そんな下心がなかったといえば、ウソになる。
「くすっ、熱心なのね、木村くん」
そんな拓夫を見て、緋菜子はもう一度、目を細めるのだった。
第九話 終
まんまと部屋に上がりこむ口実を手に入れてしまったバンダナ。カモがネギ背負ってとは、まさにこのことです……
次回、緋菜子のお部屋。まさか本当に緋菜子とSEX……?
【りさこのお知らせ】
よかったら、サスペンス小説『エステル・アシュケナージの冒険』もご覧になってくださいね。
『茨の薔薇の園を出て』と『マリア神社へようこそ』はR-18なので、大人の方だけ、どうぞ☆
りさこの公式ブログです☆ 気になるお話、いっぱいです♪
りさこのギャラリー☆画像がいっぱい 小説の原作漫画やCGなど、いっぱいです♪
写真集〜「恋ひな」「恋ピア」 小説の舞台となった諏訪市の写真集です☆
りさこの動画のお部屋 りさこのいろんな動画がいっぱいです
HONなび☆「恋するひな子先生」に投票
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。