田舎高校生と美人女医の禁断の恋―――女医姉妹をめぐる二人の男子高校生のはげしくも悲しい恋の物語、全編方言でお楽しみくださいね<(_ _)>
(後半、ちょっとリアルにエッチなので、R-15でお願いします……m(__)m)
第一話 爆乳女子高生
雲ひとつない青空が、痛いほどまぶしい。
澄んだ湖面に踊る光たちのダンス、ロビーのテレビから聞こえてくる甲子園の中継―――
まぶしいな……
緋菜子は、思わず目を細めた。
でも、それももうすぐ終わり。
いたずらな風が、長く伸ばした栗色の髪をそっと撫でてゆく。
白衣の裾をひるがえし、ロビーに背を向けるようにして踵を返す。
高原の夏は、はかなく短いもの。
そう、いつだって―――そんな思いに心がゆれた。
でも、確かに私にもあった。
短いけれど、輝いていた季節が―――
大きな雲が一つ、緋菜子の頭上を通り過ぎていった。
一雨くるのかしら―――
そんな予感が、胸の奥で疼いた。
* * * * * * * * * * * * * * *
キーン、コーン、カーン、コーン……
終業のベルが、一日の終わりを告げる。
清掃用具を手に、あわただしく教室を行き交う生徒たち、開け放たれる校舎の窓―――
でも、ボクはノートパソコンを開いてキーボードをパチパチ……
『こんにちは、ご主人さま♪』
かわいい声でボクに呼びかける自作のドットキャラ(声:初音ミク)。
ああ、なんてかわいーんだろう……。
ボクの名前は、浜ミキオくん。
県立・諏訪湖畔高校三年生。
趣味:パソコン、特技:パソコン、好きなもの:パソコン。
通称:メガネくん。
将来は、国立の医学部に入って、医者になるだよ。
そのためにも、初音ミクの声でボクを励ましてくれるドットキャラのプログラムを完成させないと……
ああ、ドットとか、まぢ萌える。
ここんとこをこーして、もっとあーすれば、うーんと……
キーボードを弾く指が加速する。
画面に踊る全称量化子(∀←これのこと)、美しく完璧なアルゴリズム―――最高に論理的だ!
「おぇおぇ、メガネ。おめ、またドットさんに話しかけてるだか?」
背後に感じる不快指数120%のダーク・オーラ。
ああ、振り向かないでもわかる。
マウスを握ったまま、固まるボク―――
「おめもよ、メガネ、もっとこう、大人になれよな、大人に」
おかまいなしに、非論理的な説教をくりひろげるコイツの名前は、木村拓夫。学校にまでバンダナしてくる恥ずい奴。ハッキリ言って最悪。
「おめ、パソコンっていったら、アダルトずら、アダルト」
カチッ
バンダナの手がマウスに伸びた。
桃色一色に染まるバイオ(SONY)の画面―――
高画質液晶ディスプレイに映し出されていたのは、デカ乳を揺らしながら、アンアンと腰を振るお姉さんの動画……。
「いーじゃん、いーじゃんよ、メガネ!」
興奮もあらわに絶叫するバンダナ。
「ほう、見ろや、見ろや」……
くっそぉー、なんでこんなバカな奴が、この学校にいるだ?
クロ●ティー高校とか行け〜っ!!
届かない心の叫び。
ハァ、周囲の冷たい視線が痛い……。
「ちょっと、あんたたち」
どこからともなく投げかけられた低い呟き。
声のする方向を目で追うボクとバンダナ―――
「そんなとこでサボってないでさ」
人垣の向こうからのそっと姿を現した声の主。
おかっぱ頭にガリ勉メガネの女の子―――手に塵取りと箒を差し出して!!
「そーじ、してよ……ね……?」
地の底から響くような低い声―――分厚いレンズが鈍色に光った。
そのまま塵取りと箒を押しつけられたボクたちは、思わず半歩、後ずさった。
「じゃ、たのんだでね」
彼女は、何事もなかったように、スタスタとその場を離れてゆく。
「おぇーっ、オレは忙しいだぞ、小口ィィィィー!」
むなしく響くバンダナの声。プッ、いい気味。
「ったく、小口って奴は面白みのねえ女だよな、メガネ。あれでも女子高生か?」
なれなれしくボクの肩に手をかけるバンダナ。
「別にィ、まちがったことは言ってないしィ」
思わず顔をそむけるボク。あー、ウザイ、どっか行ってぇーっっ。
「でもよォ」
バンダナは遠目に小口さんを覗いながら、ボクから身を離した。
「いー乳してるよな、小口って」
ハァハァと、よだれを垂らさんばかりのバンダナ。
キミって奴は、それしかないだだか?
ボクは心の中でため息をついた。
とまあ、こんなんがボクのハイスクール・ライフです。
はぁ、バンダナの奴、少しは静かにしてくれないだだか……。
そんなことを考えながら、高島城公園のベンチでプログラムの続きを打ちまくるボク。
おっと、そろそろ予備校の医進ゼミの時間だだ―――
三角屋根の時計台で時間を確認して、パソコンを閉じようとした、その時だった。
不意に視界に飛び込んできたピンクのスニーカー。
「んっ?」
ボクは伏せていた顔をあげた。
ちょうど、その位置に突き出たガラス状の物体―――
「ぶはらっっ!!?」
ボクは思わずのけぞった。
なに、この板ガラス!! てか、メガネ!?
「あ、あのさー……」
男だか女だかわからない、低くかすれた声。
そこにあったのは、間近に迫る小口さんの顔。
てか、気配ないの、この人!?
ガラスの奥の瞳が、じろっとボクを見つめていた。
「お、小口さん……ど、どーしただ?」
ボクはカサカサと後ずさりながら、どうにか言った。
「べ、別に……ただ……」
小柄なボクを覗き込むようにして、小口さんは上体を前にかがめた。
そしてボソッと言った。
「い、医進ゼミ、早くしないと遅れるだよ?」
「へっ?」
ボクは間の抜けた顔で答えた。そして、しばらく視線を泳がせる。
うっっっ!!!
視線の先にあったもの―――くっきりと浮き上がった小口さんの胸の谷間―――
「…………っ!!」
ボクは固唾を呑んで、それを見つめた。
いけない、そんなとこ凝視してちゃ……。
でも、目が釘付けに―――
「あ、あのぉー……」
ボクの視線を知ってか知らずか、小口さんの顔は紅潮していた。
互いの胸がドキドキする。
ヤバイ、このアングルはまぢで……
「じゃ、じゃあ、私、先に行ってるから……」
気まずい雰囲気をやぶるように、彼女はかがめていた身を起こした。
たぷたぷとした二つの塊が、ぽよ〜んとゆれた。
胸元ににじんだ汗が、谷間に吸い込まれて、消えた。
み……見えた……
興奮と感動―――ボクは奇妙な幸せにふるえていた。
小口さん……
心の中で彼女の名前を呼んでみる。
そんなボクを、避けるようにして通り過ぎてゆく通行人―――
はは、ボクは変質者じゃないってば(どうだか?)。
夏も終わろうとする八月下旬―――
生まれて初めて三次元の女体に目覚めたメガネ君くんだった。
第1話 終
どこまでものどかな、諏訪盆地の一日でした☆
次回、小口さんのお姉さんが野獣バンダナに目をつけられて……?
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