列伝第2話 冒険者クロードの冒険(3/5)
あけましておめでとうございます。
クロードの話が中途半端になるから、正月ネタ(門松で串刺し)をできずじまいでした。
季節ネタはあまりやらない方針ですけど、やるとしたら次は節分かバレンタイン(吐血)ですかね。まだ鬼っ娘出てきてないけど。
クーガさんとギルド長の気安いやり取りが終わったので、早速僕たちは出発することにした。
馬車はギルド経由で借りることにした。ご主人様の馬車を借りるという手もあったんだけど、クーガさんも乗るし、万が一壊したら(イリスの精神的に)取り返しがつかないので、別途借りることにしたというわけだ。
「ま、<火魔法>と<雷魔法>が使えるんなら、メタルタートルはそこまで手ごわい相手でもねえから、お前たちなら大丈夫だろ」
馬車の中でクーガさんが言う。ちなみに馬車はココが御者となっている。なんでも、騎士に乗馬は必須なんだとか。ココとしては忠誠を示す1番簡単な形として騎士の振る舞いを勉強中らしい。丁度良くルセアさんが元騎士だからね。
「ええ、でも油断は禁物です。動きは遅いとはいえ、重いということは攻撃力が高いということでもありますから……」
「ま、その若さでここまで強くて、しかも全く慢心していないお前たちが失敗するとは思えないんだけどな」
なぜか知らないけど、周りの人たちの評価がやけに高い気がするんだよね。僕たちとしてはすぐそばにご主人様がいる以上、慢心なんて許されてないから……。自分たちが強いなんて錯覚はご主人様のメインパーティとの模擬戦をすれば簡単に消えてなくなる。ミオ先輩にすら木のナイフ一本で攻撃を簡単に捌かれてしまうし、ドーラ様はいくら攻撃してもその場から動かすことすらできない。ご主人様に至っては近づくことすらできないんだからね。
その日はある程度進んだところで野営をすることにした。僕たちもすでに何度も野営を経験しているので慣れたものだ。
「いや、それはおかしい……」
クーガさんがやたら苦い顔をしている。
「どうしたんです~?」
「何でお前ら野営の夕食がそこまで豪華なんだよ!」
何か変なところがあるかな?『格納』に食料を入れてきて、女の子たち全員が料理を覚えているから、ここで調理しただけなんだけど……。あ、僕たちはテントとかの準備をしたよ。
「いくら片道1日とは言え、なんですげえ美味そうなシチューに、質の高そうなパン、カットした新鮮なサラダがついてテーブルで飯食ってるんだよ!」
「テーブルは『格納』に入れてきましたよ?」
「そこじゃねえよ!いやテーブルなんぞ格納しているのもおかしいけどよ!」
クーガさんの言いたいことがよくわからない。他のみんな同じようで、軽く首をかしげている。
「クーガさん。私たちの行動のどこがおかしいのでしょうか?」
代表してユリアさんが質問する。
「ああ、まず野営って言うのは最低限の食料で済ませることが多いからな。ここまで豪華な食事って言うのが信じられない」
「<空間魔法>があれば食材の移動も簡単ですし、それほど難しいことではないと思うのですが……」
ロロの言う通り、8人分の『格納』があれば、大抵のものは運べる。念のため、武器や食材は分散して持ち運んでいるし……。
「そもそも、8人全員が<空間魔法>を使えることもおかしいんだけどな……」
「それは覚えているからとしか言えないですよ……」
アデルが言い訳をする。まあ、基本的にはご主人様からの貰い物だから、偉そうなことはいえないんだけど……。
「それにこんないい匂いをさせていたら、普通に魔物が寄ってくるだろう?」
「僕たちにとって魔物の退治は必須だから、寄ってきてくれるんならむしろ好都合なんですよね」
ご主人様からはできるだけ多くの魔物を狩るように言われている。それがご主人様からの命令の1つなので、その点に関しては妥協を一切していない。食事中であろうと寄ってくる魔物がいれば討伐することにしている。
「私たちの方針として『美味しい食事に対しては妥協しない』と言うのがあるのよ。私のごしゅ……、知り合いには『格納』にキングサイズのベッドを入れて旅をしている人もいるし、これくらいは普通だと思うわ」
「ベッドって……、貴族かよ……。Sランク冒険者でもここまでやる奴はいないぞ」
ココの説明に対して何も言えなくなるクーガさん。あ、ご主人様に貴族呼ばわりはNGですよ。1回そんな質問をしたユリアさんがちびっていたからね。あれは酷かった。普段は冷静なユリアさんが泣きじゃくって1時間ほど使い物にならなかったし……。
そのことを思い出したのだろう。ユリアさんが少し顔を赤らめている。余談だけど、その時近くにいたイリスも貰いちびりをしたせいで、収拾がつかなくなっていたんだよね。だからイリスも少し顔が赤い。
結局、これが僕たちにとっての普通と言うことを、丁寧に説明して理解してもらうことが出来た。最後まで不満そうだったけど……。
次の日、もう少しでメタルタートルがいるというところで、僕たちは異常事態が起きていることを理解した。
「あれはブライト・ファルコンじゃねえか……」
クーガさんも息をのむ。僕たちの進行方向で大きな鳥が空を飛んでいるのが見える。その鳥は光り輝いており、遠目で見てもすぐにわかる。
「ブライト・ファルコン。Aランクの魔物で、Aランク冒険者が10名ほどで討伐するという話ですよね?」
またしても本からの知識を披露する。
「ああ、その通りだ。加えて言えば空を飛ぶ相手に対抗する手段がなければ10人いても勝てない魔物だ。ぶっちゃけると俺とは相性が悪い」
クーガさんは魔法が使えないからね。攻撃が当たれば倒せるだろうけど、空中を縦横無尽に飛び回られたら、大剣を当てるのは中々に難しい。『必殺の初撃』もどんな角度からでも放てるというタイプの技ではないみたいだし……。
「メタルタートルならともかく、ブライト・ファルコンとなるとさすがに厄介だな。あんなのが王都に近づいたらパニックになる」
そうかな?ご主人様に瞬殺されて終わりな気がするけど……。
「さすがにあんなのを放置するわけにもいかねえ。俺1人だとちっと厳しいから、済まねえが討伐に手を貸してくれないか?」
「いえ、クーガさん。ブライト・ファルコンの討伐は僕たちだけに任せてもらえないですか?魔法もあるので僕たちなら空中の相手でも十分に戦えるはずです」
「正気か?いくらお前たちがAランクを下したからと言って、あれはあくまでも模擬戦だぞ?さすがにそれは慢心じゃないのか?」
そう言って周りを見渡すけど、他のメンバーも僕と同じ考えのようで、やる気にあふれた目をしている。
「『できる』って自信があるみたいだな。わかった。俺はしばらく見学しているよ。危なくなったら俺も参戦するからな?」
「はい。ありがとうございます」
クーガさんには悪いけど、ブライト・ファルコンは僕たちの手で討伐したい。何でって?それはもちろん、ご主人様に献上するためだよ。僕たちの誰かがとどめを刺さないと、能力を奪うことが出来ないからね。
クーガさんの攻撃は威力が高いから、共同で戦う場合はクーガさんをとどめに持って行く形になりやすいからね。それだと少し困るんだ。
ブライト・ファルコンに近づいて行く。馬車は馬が怖がって近づけないので、一時的に置いて行くことにした。借りものだから後で回収に来ないとね。
近づいて分かったことなのだが、どうやらブライト・ファルコンはメタルタートルを攻撃しているようだった。メタルタートルも甲羅にこもった状態でやり過ごそうとしているんだけど、かなりボロボロになっている。攻撃力はかなり高いようだ。
「俺はここで見ているけど、やばくなったらすぐに言えよ」
「はい、お願いします」
クーガさんは少し離れたところで見ていてくれることになった。
僕たちだけであのブライト・ファルコンを倒そう。
ある程度近づくと、ブライト・ファルコンも僕たちに気が付いた。メタルタートルよりも簡単に倒せそうな僕たちにターゲットを切り替えるのはある意味当然だろう。僕たちに向かって襲い掛かってきた。
「キギャー!」
すかさず前に出て盾を構える僕。最初の攻撃を受けるのは盾役である僕とイリスだ。上空から凄い勢いで急降下してくるブライト・ファルコン。
「ぐうっ!」
「きゃっ!」
攻撃を受けた僕とイリスが大きく吹き飛ぶ。全身を使った体当たりのような攻撃を受けたみたいだ。単純な威力もさることながら、ブライト・ファルコンの周囲に吹きすさぶ風が僕たちを必要以上に大きく吹き飛ばしたようだ。
「直撃は危険だ!防御よりも回避を中心にすべきだ!」
「了解!」×7
僕は叫ぶ。空を飛んでいる魔物相手に壁役はうまく機能しないかもしれない。だったら最初から回避を戦術の要にすべきだろう。
ブライト・ファルコンは初撃を終え、僕たちの様子を見るために上空を旋回している。僕たちが無事なことを確認したようで、もう1度突っ込んでくるみたいだ。
ちなみにブライト・ファルコンの攻撃は大きく2つ。体当たりと光線だ。体当たりは見ての通り。光線の方は日の光を吸収して<光魔法>相当の攻撃をしてくるのだとか。
「まずはロロから行きます。『アイスバレット』!」
そう言ってロロが<氷魔法>レベル1の『アイスバレット』を放つ。突っ込んできたブライト・ファルコンに当たる。しかし、周囲の風により随分とそれて直撃とは言えない。
「キギャ!?」
あまりダメージは与えられていないみたいだけど、いきなりの事で驚いたのか、攻撃を止めて上空に戻った。
<無詠唱>のスキルはスキルレベル以下の魔法を無詠唱で放てる。僕たちの無詠唱のレベルは1だから、ボール、バレット、ウォールの魔法しか無詠唱にはできない。威力をあげたバースト系の魔法や、連射できるラピッド系の魔法は無詠唱では使えない。
「あまり効いていませんね。ですが、弾速の遅いボール系の魔法ですと避けられてしまうかもしれません……」
ユリアさんが冷静に分析する。
「光属性っぽいし、<闇魔法>なら効くんじゃないのか?」
「確かに<闇魔法>は効くけど、弾速が遅いのばかりなんだよね……。一応、頼めるかな?イリス?」
「わかったわ。やってみる」
僕たちの中で唯一<闇魔法>の使えるイリスに頼む。<闇魔法>と<光魔法>は他の属性魔法とレベルによる魔法の種類が異なり、弾を発射するボール系は共通なんだけど、弾速の早いバレット系や壁を出すウォール系がない。
「『ダークボール』!」
放ったのはLV1魔法の『ダークボール』だ。真黒な球がブライトファルコンめがけて飛んでいく。
「あ、避けた」
ノットの言う通り、ブライト・ファルコンはやすやすと『ダークボール』を避ける。しかし、黒球はそこから急に曲がり、ブライト・ファルコンに直撃する。
「あ、当たった」
これが<光魔法>と<闇魔法>にのみ可能な誘導弾である。発射後も多少ならば移動方向を操作できるのだ。イリスはこの能力を気に入り、制御の訓練に特に力を入れている。
「ギャ!?」
「『ダークボール』『ダークボール』『ダークボール』『ダークボール』『ダークボール』『ダークボール』『ダークボール』『ダークボール』『ダークボール』『ダークボール』『ダークボール』『ダークボール』『ダークボール』『ダークボール』」
完全に不意を打たれたブライト・ファルコンは体勢を崩して少しふらつく。何とか立て直した時には周囲にはイリスの放った『ダークボール』の群れが接近していた。『ダークボール』は風で防げないのでかなり有効みたいだ。
「ギ、ギギャ……」
「あ、逃げた」
ブライト・ファルコンは『ダークボール』を脅威とみなしたのか、逃げるように飛んでいった。かと思いきや、低空を飛んで帰ってきた。上空の旋回が安全ではないことを理解し、接近戦で勝負を決めようというのだろう。
「『コールエレメント』ウィンド!」
ユリアさんが<精霊術>を発動する。<精霊術>は契約した精霊を呼び出して一緒に戦う魔法だ。30cmくらいの大きさで、緑色に輝く女の子が出てくる。呼んだのは前に依頼の中で浄化した風の精霊だ。僕たちに感謝して契約に応じてくれたんだ。
《ユリアちゃん。呼んだ?何をすればいいの?》
「あの鳥の周囲の風を何とかしてもらえますか?」
《わかったわ。んん……結構強力ね。でも、精霊が鳥に風の使い方で負けるわけにはいかないわ!》
そう言うと遠くを飛んでいるブライト・ファルコンの周囲にあった風が霧散した。
「ありがとう!これで近づけるわ!」
《お役に立てて何よりだわ》
そう言うと風の精霊は大気に溶けるように消えていった。まだレベルが低く、長時間の呼び出しはできないので、要所要所で使うようにしていると以前ミーティングで説明してくれた。
「『エンチャントダーク』」
イリスがそう言うと僕の武器が黒いオーラに包まれた。<闇魔法>レベル2の付与系の魔法だ。武器に闇属性を与えることで、ブライト・ファルコンに有効打を与えるつもりなのだろう。
「これで全員分ね……」
「ありがとう」
「さっさと倒すわよ。Aランク程度に手こずっていたら、いつまでたってもSランクなんかにはなれないんだからね」
イリスの行動原理はご主人様への恐怖が1番だろうけど、僕たちの事もどうでもいいとは思っていないようで、主張はしないが気遣いはしてくれている。
闇属性が有効とわかったところで全員にエンチャントをかけてくれるのがその証拠だ。
そんな話をしている間にブライト・ファルコンがかなり接近していた。低空を飛んでいるので盾役が機能しそうだ。僕とイリスが前に出る。
「ギギャウ!」
前と同じように突っ込んでくるブライト・ファルコンだが、周囲の風がないことと、盾に闇属性が追加されたことで、吹き飛ばされることはなく動きを止めることが出来た。
「喰らえ!」
「え~い!」
ノットとシシリーがハンマーと槍で攻撃する。ハンマーは足に、槍は胴体に直撃する。この攻撃によりブライト・ファルコンが大きくのけ反った。
「ギャウ!?」
「逃がさないわ!」
「当然です!」
慌ててその場を離れようとするブライト・ファルコンにココが短剣を投擲する。足にはユリアさんの鞭が巻き付いて逃げられない。
「ギャギャ!?」
「ふっ!」
胴体に短剣が突き刺さり、悲鳴を上げるブライトファルコン。とどめとばかりにアデルが槍で頭部を狙う。
「ギギャー!?」
槍は目に突き刺さり、今まで以上に大きな悲鳴を上げる。直後、ブライト・ファルコンが大きく光り輝く。
「やばい!光線だ!」
そう言うと僕とイリスは素早くみんなの前に立ち塞がり盾を合わせて構える。直後、凄まじい衝撃が盾を襲う。
「ぐうっ!」
「くうっ!」
僕たちは盾役だからこんな攻撃を後ろに通すわけにはいかない。何秒経っただろうか。10秒にも10分にも感じるような攻撃が過ぎた後、僕たちは光の奔流から解放された。
「ぐ……」
「うう……」
僕とイリスはその場に倒れこむ。
「「『ハイヒール』!」」
ユリアさんとシシリーの『ハイヒール』により、少しずつ痛みが引いて行く。2人の<回復魔法>はレベル2だから『ハイヒール』が使える。そのおかげで何とかなったみたいだ。
「あ、今度こそ逃げるぞ!」
ノットが叫ぶ。今の攻撃が切り札だったようで。諦めたブライト・ファルコンは今度こそ飛び立とうとしていた。1番近くにいたアデルも光線の余波で吹き飛ばされており、すぐには攻撃に移れないようだ。逆に言えば今1番攻撃ができるのは……、僕だ!
「うおおおお!」
無詠唱で魔法を放ってもとどめにはならないだろう。決めるには武器による攻撃しかない。飛び立とうとするブライト・ファルコンに向けて、僕は走り出す。
間に合わない。こうなったらアレを使うしかない。成功率は10回に1回くらいだけど、それでも成功させて見せる。
「行くぞ!<縮地法>!」
その瞬間、僕の視界が急激に切り替わり、目の前にブライト・ファルコンの驚愕した顔が映し出される。
「喰らえ!」
そのまま全力の斬撃を喰らわせる。僕の斬撃はブライト・ファルコンの首に深く突き刺さり、そのままブライト・ファルコンは息絶えたようだった。
「終わった……」
そう呟いて今度こそ倒れこむ。
ふー、何とか土壇場で練習中の<縮地法>が成功したよ。他の仲間もこちらに近づいてくる。
「お疲れ様。やるじゃねえか。アレ、マリア先輩の使っている<縮地法>だろ?仁様にスキルを貰ったのか?」
「いや、どうしても使いたくてこっそり練習して、何とかできるようになったんだ」
「凄いわね……。マリア先輩のは仁様に貰った<縮地法>なんでしょ?自力で身に付けたなんてすごいじゃない」
ココが手放しで称賛してくれるけど、マリア先輩はそこまで甘くない。
「……マリア先輩、スキルを貰う前に練習して自力で覚えたらしい。僕にも自力習得のコツを教えてくれたくらいだし……」
「あの人はあの人で規格外よね……」
ココもため息をついている。仁様が普通の人にできないことをする規格外なら、マリア先輩は普通の人にできることなら何でもできる規格外だと思う。
僕が<縮地法>を使いたいと思ったのは、少しでもマリア先輩やご主人様に近づくためだ。最初は1人で練習していて、全く上手くいかなかったけど、途中で僕の訓練に気付いたマリア先輩が助言をしてくれるようになったんだ。なぜか、助言の前にご主人様に了解を取りに行っていたけど……。ご主人様もしばらく考えた結果、『生活基盤も安定したからOK』と言っていた。何の事だろう?
とにかく、マリア先輩からの助言と必死の訓練によって、最近やっと少しだけ使えるようになった。戦術に組み込むにはまだ安定しないけど、今回は上手くいったようで良かった。
話をしていたら、離れて見ていたクーガさんが近づいてきた。
「いやー、すげえな。お前らブライト・ファルコン相手にほぼ完封かよ。Aランクを名乗ってもいいんじゃねえのか?」
「まだまだ経験が足りませんよ」
謙遜ではなく本当にそう思う。僕たちは戦うようになってから1か月も経っていない、正しく初心者なのだから……。
「逆に言えばあとは経験だけってことだ。ついでだから、そのメタルタートル倒して、さっさと依頼終了しちまえよ」
言われて、僕たちの試験はもともとメタルタートルの討伐だったことを思い出す。
メタルタートルの方を見ると、甲羅にこもったまま出てくる気配がない。このまま放っておくわけにもいかないので、<火魔法>と<雷魔法>を持っているメンバーで攻撃して無事に倒すことが出来た。その間一切反撃がなかった。
こうして、僕たちのBランク実地試験は無事に合格と言うことで幕を閉じた