43話:VSファニーナとパルゲーゼ(海にて♪)
俺達は今、海にいます。
理由はシーフィスの、
「たまには遊びたい。海とか」
という言葉だった。
まあ確かに最近疲れてたし、反対も出なかった。
「眩しいですね」
赤いビキニ姿のシュヴァが言った。
他の客に言わせると「貴方の方が眩しい!」なのだろうが、俺達は特に反応無し。
「いっぱい遊ぶにゃ!」
青いセパレード姿のナーエが言った。
一部の奴には非常に熱い視線を向けられている。
「準備体操はきちんとしろよ」
普通の海パンのシーフィスが、珍しくマトモな事を言った。
女性からは結構見られている。
「クロ、泳ぎ教えてくれよ」
同じく海パンのティリが言った。
一部の女性と男性には目を向けられている。
「僕、ボート乗りたいなあ」
海パンに薄い半袖の上着を着たベルが言った。
一部の女性が獲物を狩る目になっている。
俺はベルと一緒の格好だ。
何だ? 別に黒い服にこだわってる訳じゃないからな。ただ好きなだけで。
シーフィスは浮いている。
シュヴァは潜ったまま出てこない。
ナーエは泳ぎの練習。
ティリは泳ぎの練習。
ベルも泳ぎの練習。
俺は水泳教師か。
……? 待て待て、シュヴァ大丈夫か。
「ぷはっ」
そう思った瞬間、シュヴァが水面に顔を出した。
その手には魚(手掴み)
……。何も言わないでおこう。
平和な時間を過ごしていた時、急に耳を劈く様な叫び声がした。
パルゲーゼ。
……成程。
「きゃ!? ちょっと、本当に嫌ああああ!?」
「にゃああああああ!?」
シュヴァが珍しく焦りながら叫ぶ。ナーエも然り。
当然か。
二人とも、パルゲーゼの足に体を絡め取られているのだから。
……えーと。
シュヴァはとりあえず、魅力的な体をしているわけであって。
ナーエはそこそこ可愛いわけで。
まあ、食い込んだり……してるわけであって?
シュヴァとナーエは対象外な俺と、マイペースなシーフィスと、精神がまだまだなティリとベルは置いといて。
……普通の男なら、下半身に直結するわけで。
海岸は凄い事になりました。
「笑い事ではないな。一応男として」
……。
「……あれだ。たとえシュヴァでもナーエで士気は下がるというか」
それちょっと酷いぞ。
「いや別に俺はそこまで女性に興味がないとかそんな事はまったくない」
信じれるか。
「ただあれだ。精神力が強いだけだ」
……不〇症ではないんだな?
「お前失礼な事考えただろう」
他の客は逃げ、タコが怖いシーフィスとティリは待機。
俺とベルと、捕らえられて気絶しているシュヴァとナーエが海の中に残った。
「どうしよっか?」
「おほほほほ! 華麗なり!」
……うわあ、パルゲーゼの上から、聞きたくない声。
超耳障り。
「貴方失礼な事考えませんでしたこと!?」
よくわかったな。
顔に出てるのか?
「ファニーナ。あの人ってどこに居るの?」
ベル、超直球。
「あっちへ真っ直ぐ四km行けば黒いお城があります。そこですわ」
超あっさり答えた!?
「おほほほほ! でも会う事はありませんわ! 何故ならここで殺しますもの!」
そこをなんとか。
「水かラ出づル美シき龍ヨ……暴レよ」
ファニーナがS魔法を唱えると、綺麗な水色の龍が現れた。
『ベル、操れないか?』
「生き物じゃないからね」
「ここからだけど助太刀するぜ! 朽ちし氷さえ操りし樹氷の精霊よ、我が前に姿を現せ!」
ティリが叫ぶ。
水色で先は緑色の髪の、どこか冷たい雰囲気の女性が現れた。
『樹氷ー!』
そしてポチが出てきた。
『ウザイ』
『ぬご。ふっ、それは照れ隠しだとわかって』
『死ね』
『うぐっ』
『……水など樹の栄養に、氷の触媒にしかならない』
樹氷の精霊が手を伸ばすと、水の龍は凍りついた。
そして朽ちてゆく。
『……また呼ぶがいい』
「あ、ああ……」
わりと圧倒的な力だ。
『うー、樹氷ー』
ポチがうざい。
「うわああああああああああん! テレポート!」
ファニーナは去っていった。
……まあとりあえず、タコ焼きとあの人のところへGOだな。 |