38話:VS修道士達(まさかの)
「俺は見ての通り狼になる呪いをかけられた人間だ」
シーフィスは俯きながら言った。
「詳しい事をお聞きしたいのですが?」
「おーけーそれはちょっと流石に危ないからすまん助けてくれ」
シュヴァが俺のラックをシーフィスの頭に押し付けた。
……。
いつの間に!?
「話すと長くなるんだが」
「かいつまんで説明して下さい」
「……わかった」
シーフィス、尻に敷かれてる様に見えるぞ。
「俺は元々兵士志望で、それの少年団みたいなのがあってそこの兵士だった」
「へー」
「ナーエ、つまらない上分かりにくいギャグとばしてんじゃねえ」
……この回、シリアスの筈なんだが……
「ウザい猫は置いといて、」
「にゃにを!?」
「話が進まないよ、ナーエ」
ベルが突っ込んだ。
「ある日革命がおこった」
「展開はやっ」
ティリが思わず言った。
「俺も勿論参加したんだが、革命軍が強くて、逃げた。そして、王を操ってた黒幕を見つけた。黒いローブを纏ったS魔法使い」
ティリが青褪めた。
あまりにも酷似しすぎだ。
「俺以外はなんか吹っ飛ばされた。で、俺は何か言われて呪いをかけられた。そして現在に至る」
……。
「シーフィス、不足しすぎです」
「そうか? 呪いはこう……体力を少しずつ蝕んだり、後月の光を一定量浴びると狼の姿になって、理性飛んでモンスターの様に人間を襲う。らしい。体力の蝕みは寝ないとどうにもならん」
「……七年もの間、その狼の呪い発動しなかったの?」
「サーノフレルは月の光が極端に弱い」
……前の大陸だな。うん。
「月の光が多くなる程、体力の蝕み方も強くなる。……そんなわけで俺は、この呪いを完全に解かない限りレムネじゃ役にたたん」
……この大陸だな、うん。
「しばらくはこれで何とかなるだろう。ま、宜しく」
……本当かよ?
シーフィスのあっさり加減やその他にかなり吃驚しつつ、俺達は次の町に向かう事に。
……一体どんだけマイペースなんだコイツ。
あの呪いを解くやつは、数年ぐらい効いているらしい。
……その後はどうなってしまうのだろうか。
俺達は村に辿り着いた。
村といっても、ここは聖堂の中にある。
つまり警備は厳重だ。
「……用件を」
傭兵は、ごつくて……頭に猫耳がついていた。
いや、ワーキャットなんだろうが……何か嫌だ。
「休息と、買い物です」
シュヴァが答えた。
「……! ……いいだろう、入れ」
傭兵はナーエの姿を認めると、門を開いた。やはり同じ種族だからか。
「……いらっしゃいませ」
入ると、中はとても広かった。装飾も豪華だ。
そこには沢山の修道士。男も女も入り混じっており、そして……
武器を持っていた。
門が閉まる。
「それから、お帰りなさいませ。神娘様。……生贄はこの者達ですね?」
「……そうよ。捕らえなさい」
……ナーエは、みつあみを解き、修道士達の元に歩き、命令を下した。
「ナーエ!」
ティリが、悲痛な声で叫んだ。
「手荒い歓迎……ですねっ!」
シュヴァは、近くに居た修道士に蹴りを放った。
「ふん」
シーフィスは鞘がついたままの剣で修道士達を殴っていく。
「嘘だと思いたいんだけど? ナーエ」
ベルが冷や汗をかきながら言った。
「神娘様を呼び捨てにするな、無礼者!」
修道士達は、いかんせん数が多い。
回復役も居ない事だし、俺達は捕まるのだろう。
抵抗しなかった俺とティリとベルが、まず捕まった。
その後シーフィス、最後にシュヴァ。
シュヴァが言った。
「……ナーエ。説明をお願いできますか?」
「簡単よ。ここの発展のため、生贄が必要なの。私はその生贄のための人間を探していたわ。一緒についてきた部下は捕まったけど、私はうまい具合に貴方達の仲間になれた。後は催眠で、ここに来る様仕向けただけ」
ナーエが冷徹な声で言った。
「明日、貴方達は私の母であり父の、神に捧げられる。光栄に思いなさい。……仲間ごっこもここで終わりね」
「一つだけ言わせて貰います」
「何?」
シュヴァは挑戦的に言った。
「……私達は神なんて信じていない」
「……ほざくがいいわ。それじゃあ、また明日」
縛られた俺とメンバーは、牢屋に入れられた。 |