パーティはのんびり旅します。(14/53)縦書き表示RDF


 やばい、メンバー強すぎる。どうしよう。
パーティはのんびり旅します。
作:摩璃藻



14話:VS黒髪と赤髪とお嬢様(敵じゃないね♪)


 科学の町、『レイダー』。

 今日はここで宿を取る事になりました。
 この町では色々と物を買おうと思っています。科学の町だし。

 今回は俺1人か。

 しかし、今は特に買いたい物とか無いな。
 『ビレッタ』っていうこの地方のみに出る鳥風モンスターの肉らしいが、結構美味い。
 流石は科学の町……宙に浮いている機械と、羽根の様な機械をつけた空を飛ぶ人間とか。
 ……ちょっと欲しい。どこかで売っているのだろうか。

 「旅人さーん! そこの黒い旅人さーん!」
 ……俺か。
 「これこれ! この『フォスティクス』いらない!? 旅には軽いの必要でしょ!? 安いよ、たったの10万トト!」
 フォスティクスって……人が背中につけて空飛んでたあれか。
 「旅人さん、こっちは8万トトだよ!」
 「いやいやこっちは6万5千トト!」
 …………流石は別名『商人の町』…………。

 「……2千トト」
 安っ!
 「う、ええい1千トトだ!」
 安いと逆に怖いな。
 さっきの、2千トトと言った……フォスティクスが沢山入ったかごを持った少女が言った。
 「……原価は100トトぐらい。200トトで売るよ」

 100トトを10万トトで売るなら、それはそれは儲けだろうな。

 俺は少女から一つ、フォスティクスを受け取る。
 「……黒いお兄さん、上の方に浮いてるワーバードの町『ウィデン』に行くなら、フォスティクス必要だよ。1人1個……」
 ……ワーバード、は気になるな。全員分買えという事か。商売上手だ。
 俺は合わせて6個のフォスティクスを受け取った。

 クレープ美味い。
 焼き加減が絶妙だ。噂は本当だった……。
 俺がまるで『休日』を満喫していた時。

 「助けてー!!」

 豪華な装飾、服装の少女が男2人に追いかけられている。
 「ま、まてー」
 「……」
 困り顔の黒髪の青年と、呆れ顔の赤髪の男性。
 執事の様な黒いスーツ……ってまんま執事だな、この2人。
 少女が俺の懐に飛び込んできた。…………ふむ。
 俺は少女の手の中から金貨の袋を取り、自分のコートの中に戻した。盗賊にしては手腕が甘い。
 「……。こんな可憐な美少女にお金を恵んであげようとか思わないの?」
 言っては悪いが、ナーエの方が顔は良い。
 執事2人は、赤髪が鉤爪、黒髪がメリケンサックを出した。やる気か?
 少女は小さな銃を出した。
 この町ってすぐにストリートファイト行うのか? まわりはちっとも驚いてないし。

 まず赤髪が俺に爪を振り下ろす。俺はバックステップで避ける。
 すると、黒髪が殴りかかって来た。横に避けるが、体勢が崩れた。
 そこに少女が、銃の引き金を引いた。
 カチッ。

 「……あれ?」

 俺は少女の首に後ろから手を回す。
 それなりに良いコンビネーションだったが、玉が込められていないとな。
 さて、これで俺が起き上がれば、少女の首は折れるわけだが。

 「は、放しなさいよぉっ!」
 「お嬢様ぁ!」
 「阿呆、誘拐される事決定だな」
 赤髪、お前執事失格だろう。嬢が殺されそうだというのに、煙草か。
 黒髪も、ちょっと阿呆すぎるぞ。大丈夫か?

 「アンタら執事でしょ!? さっさと助けなさいよボケナス共!」
 キツイ事言うなぁ。
 「しっ……しかしですねっ……」
 「強いから無理」
 正直者、赤髪。シャン〇スではない。
 「あんたらねえ! 私はその強さだけを見込んで雇ったっていうのに……」
 ああ、成程。そうでなきゃコイツら執事としてなんて働けない性格だよな。
 「お嬢様を放して下さい! で、でないと……」
 俺はぱ、と手を離し、少女を解放する。
 「え?」
 だってなあ…………俺は死にたくないだけだし。
 金はあるし。
 誘拐とか、拘束したままでいる理由がない。

 「…………れ、礼は言わないわよ!」
 どちらかと言うと謝ってほしいが。
 「す、すいませんでした…………。お嬢様は、その、旅に出る資金を稼ごうとしておいでで……」
 へえ? なかなか興味深い話だな。何不自由のないお嬢様が旅、か。
 「一言も喋らないな、お前。黒いし」
 黒いは関係ない気もするが。
 喋らない理由? 読者の皆様にはお教えしようか? ……フッ……教えない。教えるならとっくに教えているさ。
 俺はぱくぱくと口を動かした。
 『何故旅を?』
 「ん? あーお嬢様はな、もーちょっとしたら国王候補の嫁になる。政略結婚というやつだ」
 ああ、成程。それで家出、か。
 「お嬢様には好きな人が居るそーでぶっ!?」
 お嬢様が、さっきまで喋っていた赤髪の頬を殴った。なかなかの威力。どころではないな。
 俺とそう変わらん身長の男がこの細腕に……ねえ。
 「はあ、はあ…………。この馬鹿リレイズが!」
 そういう名前なんだな。
 「……お嬢様はリレイズが好きなんです……」
 黒髪が俺に耳打ちする。うーわー物好き。

 その時、俺の腰に何かが飛びついて来た。
 「ダーリーン! にゃ」
 ナーエ。最近思ったんだが、わりと無理矢理つけてないか? 語尾。
 「探したにゃん! そろそろこの町出るってシーフィスが言ってたにゃ。次はワーバードの町に行きたいとも言ってたにゃ」
 ふむ、わかった。
 「それで行くために、何か機械が居るって……」
 ああ、俺が買った。
 「本当にゃ? じゃ、さっさと行こうにゃ!」
 …………? まてまて、何故お前今の分かったんだ。
 「愛の力にゃ」
 ……そういう物か? ワーバード……ちょっと楽しみだな。

 「あ、あの……」
 黒髪が俺とナーエに話しかける。
 「何にゃ? っていうか誰にゃ?」
 「僕の名前はストラウスと言います。お願いします! お嬢様を助けてください!」
 土下座した。はあ?
 「にゃ? にゃ?」
 「相手の男はタラシで有名なんですっ! お嬢様はこのままじゃ幸せにはなれません! どうか、どうか……」
 そこまでお嬢様に恩があるのか?
 「クロ、探しましたよ……って何ですか、この状況は?」
 シュヴァを筆頭に、全員来た。そりゃまあ怪訝な顔するだろうな。
 「助けるって、どうすればいいのにゃ?」
 ナーエ、引き受ける気か?
 「男の悪評を広めて貰えると……」
 ある事ない事言いふらすとかすればいいんじゃないか……?
 「俺からも頼む」
 リレイズも頭を下げた。
 「今日、ソイツ主催のパーティがあるんだ。お嬢様の母はいないし、父は家にこもりきりで、今日のパーティぐらいしか外に出る事もない。しかもソイツを信じきってる。悪評を実際に見ない事には信じてくれない。そのパーティで、そうだな、そこの綺麗な女の人……」
 リレイズがシュヴァを指差した。
 「ソイツを誘惑してくれないか?」
 「……話の大筋はわかりましたが、誘惑といわれても……」
 話の大筋わかったのか?
 「そういう事なら、良いアイデアあるよ?」
 ベルが言った。

 「クロとシーフィスと、ロリコンの可能性考えてティリも女装する♪」

 …………はあ?


 相手が弱いのかな。
 女装……見たいですか?(笑)
 もう書いてあるから変更できませんが。











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