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神無の世界 作者:赤雪トナ
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18/44

18 四人目

 三人は十五階まで進んでいた。ここまで合計で七日かかった。適正レベルよりも低かったリジィのレベルは毎日ガンガン上がっていき、この一週間で50まで上がっていた。ツールの方は使用頻度と日数で上がるため、たいした成長はない。だが魔力が上がったため雷術スキルの威力は目に見えて上がっていた。
 経験とツール成長は不足しているものの、当初心配されていた体力はレベルが上がったことで解消されていて半日探索していても少し疲れるだけで済むようになった。
 魔物との戦いも怖がることはあるものの、止めるとは一言も言わず、セルシオとシデルの後を必死に追いかけていった。
 ここまでくるとセルシオもリジィの探索を認めるようになる。お荷物ではなく、欠かせない戦力にもなっていたのだ。
 セルシオのレベルは微動だにしなかったが、シデルはわずからながら上がっている。ツール成長の方はリジィと同様だが、斧の扱いには慣れ始めていて、本人もこれまで使っていた剣より扱いやすいと言っている。
 そして八日目、今日も三人は探索に挑む。

「今日は先に進むか?」
「進むでいいんじゃないかな。出発の岩はあっちだよ」

 十五階にある出発の岩の方向を指差す。
 早速出発だと、セルシオが先頭で進む。後ろにシデルとリジィが並んでいる。十階に来た時からセルシオは魔物と罠の発見解除をしているので、この並び方となったのだ。
 戦闘時はシデルが主力で、セルシオは遊撃兼リジィの護衛として動いている。五十階までなら魔物の情報を知っているので、このままでもいいだろうとセルシオは考えている。それ以降は実際に戦った魔物がいないので、慎重に動いていく必要がありそうだ。
 真っ白な骨が弱点のスケルトン、小さな人形のような炎の魔術を使うリトルマジシャン、育ちすぎた青大将を倒しつつ進む一行は、

「いい加減にしなさいっ!」

 という女の怒鳴り声を通路の先から聞く。
 三人はキョトンとした顔で互いを見る。

「パーティーの揉め事か?」
「どうなんだろう?」
「進むの?」
「岩はあっちにあるし、進むしかないんだよなぁ」

 リジィの問いに、頭をかぎつつセルシオは答える。
 通り過ぎれば巻き込まれることはないだろうと三人は進み、部屋に入る。そこには男女がいた。
 白髪の男は人間で気弱そうな風貌だ。良い意味で優しげ、悪い意味では優柔不断といった感じを受ける。鉄製のレイピアに鉄製の鎧は階層にあわないもので、レベルもこの階の適正レベルを超えているように思えた。
 女の方は黒に近い灰色のショートカットの獣人だ。青銅製のブレストプレートに金属補強された靴。動きやすさを求めたかスカートではなく、スパッツだ。武器はなく頑丈そうな黒革の籠手をつけている。おそらく格闘主体なのだろう。

「ちょっと通りますよ」

 断りを入れて通ろうとするセルシオを、女はちらりと見て、男に視線を戻し指差す。

「これ以上付きまとわないで!」

 そう言って女は出発の岩がある方向へと走り去っていった。
 パーティーの揉め事ではなかったのかと三人が思っている間に、男は肩を落としてとぼとぼと三人が来た道を戻っていく。

「ストーカーってやつなのかな?」
「おそらく?」

 セルシオの疑問に、シデルは自信なさげに答える。
 自分たちには関係ないことだと忘れることにして、三人は出発の岩にたどり着いた。
 十六階につき、まだ時間があるので探索を続けることにし、進む三人の耳に甲高い音が離れた位置から聞こえてきた。
 セルシオにとっては思い出深い音だ。良い意味でも悪い意味でも。

「アラートアイだ」
「どんな魔物?」
「大きな声でほかの魔物を呼び集める」

 セルシオがそう言った次の瞬間、再びアラートアイの声が聞こえてきた。

「二連発?」
「いや三回目も聞こえてきたぞ、おい」
「あ、四回目」

 三人は冷や汗を流してる。これだけ鳴くとどれだけの魔物が集まるのか、それを想像したのだ。セルシオはダンジョン内の魔物の気配が活発になったのを感じ取っている。
 幸いにして帰還の岩は少し離れた位置にある、今日は帰ろうかと思ってしまうのも無理はないだろう。
 どうしようかとその場に留まって話し合う三人の耳は足音を捉えた。誰かが駆けてくる音で、足音の主はすぐに姿を見せた。ついでに前後から魔物の姿も見えた。

「さっきの人だ」

 リジィが口に出したように、足音の主は先ほど見た獣人だった。

「アラートアイを連続して鳴かしたのはあいつか」

 どこか感心したようにシデルが言う。
 三人を見た獣人はほっとしたような表情となり、声をかけくる。
 近くで見るとわりと美人だとわかる。肌は白く、目つきはやや鋭く、瞳は金。紅を塗ったような唇。獣耳と尾は黒地に白の斑模様。可愛い系ではなく、綺麗系の凛とした二十ほどの女だ。身長はセルシオとほぼ変わらず、余分な肉はついていない引き締まったすらりとしたスタイルだ。

「申し訳ありませんがっあれらを倒すのを手伝ってもらえませんこと!?」
「倒さないと退けないだろうから俺としては賛成だが、二人はどうだ?」

 問われたセルシオとリジィは異論なしと頷いた。

「ありがとうございます!」

 嬉しげに笑った獣人はくるりと向きを変え、魔物たちを迎え撃つ姿勢をとる。

「おいおい、ここに留まって戦う気か? 退きながらの方がいいんじゃないのか?」
「逃げるというのは性に合いませんの」
「逃げてたような?」

 セルシオの言葉に、顔だけ向ける。

「あれは一時撤退で、逃げていたわけではありませんわ」
「同じじゃない?」
「反撃の機会を狙っての移動ですから違いますわ!」
「そうなの?」

 リジィに問われたセルシオは首を傾げることしかできない。

「会話はあとだっ。どういう並びにする?」
「……シデルさんはそっちの人を手伝ってあげて。リジィは真ん中でフォローを。俺は反対側を相手する」
「一人で大丈夫ですの?」
「この階層の敵ならなんの問題もない」

 獣人はシデルを見て、シデルはそれに頷きを返す。実際にセルシオは十五階の魔物を一撃で倒してきている。新しく買った武器のおかげでもあるが、レベル160は伊達ではないのだ。
 隊列を決めた一分後には戦闘が始まる。
 獣人は弱くはない。強さで言えばシデル以上だ。技術はセルシオ以上。セルシオが一撃でここらの魔物を倒せると言ったが、獣人も同じなようで頑丈な魔物以外を一撃で倒していく。
 これでどうして逃げていたのかシデルとリジィは不思議に思っていたが、獣人には複数を攻撃する手段がなかったのだ。アラートアイを四度鳴かしたことで、一体倒す間に二体三体と増えていき、どうしようもなくなっていたのだ。
 戦いは三十分続いた。この階層の適正レベルを超える者が三人いることで、余裕を持って凌ぐことができた。リジィも三人が討ち漏らすことが少なかったため、魔術を使う回数は少なくてすみ、気力回復錠を飲まずにすんでいる。

「ありがとうございました」
「礼は後にして魂稀珠拾っていかないとどんどん消えていってる!」

 もったいないとセルシオが指摘し、皆で回収していく。分け前を考えるのは後回しだ。

「やけに材料アイテムが落ちていますわね」
「それはセルシオの、あいつのトレジャーハンタースキルのおかげだな」

 名前を言ってもわからないだろうとシデルはセルシオを指差す。
 そのようなものがあったのかと獣人は頷き感心している。

「そういえば助けていただいたのに、名乗ってもいませんでしたわね。イオネと申しますわ」

 一礼する。その仕草は口調にあわせたように優雅というわけではなく、背筋をぴんっと伸ばしてきびきびとしたものだった。

「俺はシデル。さっきも言ったようにあっちはセルシオ、その隣がリジィ。あいつらは兄妹だ」
「あのように小さい子がここにいるのは不思議でしたが、妹ということならまあ納得できますわ」

 話している二人に、セルシオたちが近づいていく。

「集め終わったけど、どうする? 俺とリジィはもう帰ってもいいかなと思ってるけど」
「十分稼いだし、帰るか」
「私も帰るとしますわ」

 四人で、帰還の岩に触れて出発の間に出る。そこから出た時、

「そそそその人から離れろっ!」

 と声かけられ、四人は声の主を見る。四人とも見覚えのあるイオネに怒鳴られていた男だ。
 イオネの表情がまたかと引きつったものになる。

「またあなたですの? いい加減にしてくれませんか。付きまとわれて迷惑ですっ」
「そんなこと言って本当は一緒にいたいんだろう? 俺の気持ちを試そうとそんなこと言ってるんだろう? 大丈夫っそんなことじゃ俺の気持ちは離れないから!」
「話を聞いてくれませんわ」

 頭痛を堪えるように眉間を指で押さえる。
 この会話だけで、セルシオたちは二人の関係がよくわかった。そして口出しする気はまったくない。

「換金してくるから、また後でね」

 そう言って離れようとするセルシオの腕をイオネが掴む。

「助けてくれませんこと?」
「なに言ったって聞かないよ、きっと」
「それはそうですがっ。一緒に戦った仲でしょう?」
「それとこれとは別問題」
「だっかっらっ離れろって言ってるだろう!?」

 見た目には腕を組んで囁きあっているように見える二人に、男が怒鳴る。
 イオネはなにか思いついたように、ポンっと手を叩く。

「そうですわ。私はこの方たちとパーティーを組むことにしましたの! そしてこの子に一目惚れしましたから、あなたなんて少しも興味を抱いていませんの」

 セルシオの腕を放して、リジィを抱き寄せる。兄の腕を抱いていたイオネを不機嫌そうに見ていたリジィは、突然抱き寄せられ事態を理解していない不思議そうな顔となっている。

「ちょっ!?」
「おおっ!?」

 なに言ってくれてんだとセルシオは驚き、シデルは予想外の展開に少し面白さを感じていた。
 男は目を見開いて、パクパクと口を動かした後、リジィをビシっと指差す。

「けけけけけけ決闘だっ!」
「バッカじゃねえのっ!」

 セルシオの罵倒が管理所に広がっていった。その横でシデルは我慢できないと笑い出していた。
 この後、明日の朝にここに集合だと言い残して、男は去っていった。

「どうするんだよ、あれ」
「ごめんなさいね。まさかあんなこと言い出すとは」

 イオネからリジィを取り戻し、背中に隠し大きく溜息を吐いた。

「そもそもなんであんなことを言い出したんだ?」

 笑みを隠さすにシデルが聞く。

「ほかの人とパーティーを組むと言えば諦めるだろうと思いまして。一目惚れについては男に興味ないと示すことで関心を遠ざけられたと思いましたの」
「本気で惚れたわけじゃあないんだ?」

 疑わしそうな目でセルシオはイオネを見る。

「愛らしいとは思いますが、レズではありません。殿方に関心を持っていますわ。まあ私よりも強い方のみにですが」

 あの男はイオネ以下の実力で対象外なのだ。今後、強くなってもこの度のことでそういった対象には見ないだろう。よほどの奇跡が起こればあり得るといった話だ。
 とりあえず帰ろうと、換金をしてその場で材料アイテムの売却金を四等分にして管理所を出る。
 じゃあと言って歩き出した三人の後ろを、イオネがついていく。
 察知ツールなどなくてもわかるほどに気配や足音を隠さないため、後ろにいるとリジィでもわかる。時々振り返るリジィに微笑みを向けている。
 宿前まで来た時、ようやくシデルが振り返り聞いた。

「お前さん、この宿に部屋を取ってるのか?」
「いえ、別のところですわ。ですが明日のことを話さないといけないでしょう? だからついてきたのですわ」
「あれは無視すればいいんじゃないか?」
「そうしたいのですが、金持ちの次男らしくて、家の力でどこにいても見つけ出されてしまうのです。だから無視してもいつまでもつきまとわれると思います。今回のことであなた方も捜索対象に入ったかと」

 会話が聞こえていたセルシオがガクリと肩を落とした。アーエストラエアに来たばかりのセルシオならば、敵意を向けて追い払っていただろう。今そうしないのはオルトマンたちとの生活のおかげか。
 結局イオネは、そのまま部屋までついてきた。武装を解いていく三人を、イオネはベッドに座り暇そうに見ていた。

「どうするか話す前にだ。どうしてつきまとわれるようになったのか聞きたいんだが」
「話はそう難しいことではありません。私がこの街に来たばかりの頃、街中で柄の悪い人に絡まれているあの人を助けたことが始まりです。その場は少し話してわかれまして、次の日から出発の間で待ち受けられるようになりました。あとは時間をずらしても追い回され、今日に至ります。助けたことで気があると勘違いされたようで、困ったものですわ」

 ここ数日のことを思い返して大きく溜息を吐いた。

「こっちが困ってるよ。とりあえずリジィとの決闘なんか拒絶するとして、諦めさせる方法ないものかなぁ。俺としてはそのまま夫婦になってしまえとも思ってる」
「それが一番簡単なんだよな。諦めたらどうだ?」
「嫌ですわ! リジィちゃんも好きな人以外との結婚なんて考えられないでしょう?」
「結婚なんてまだ早いよ」

 呆れたように言うセルシオにほんの少し遅れたタイミングで、リジィは頷いた。

(あの頷きはどっちなんだろうな?)

 シデルが見たところ、どちらの意味にも取れるタイミングだった。

「決闘っていうくらいだから、勝てば諦めるんじゃないか? もしくは迷惑していると実家の方に訴えるのもありか」
「リジィに危ないことはさせたくないよ」

 探索に連れて行っている時点で危ないのだが、そこは自分で守ることができるのでまだ納得できる。しかし決闘となれば手出しはできないだろう。大怪我の可能性も考えられ、絶対拒否の構えだ。

「正直なところ、遠距離から魔術連発すれば勝てそうな気もするけどな」
「そうですわね。階層の適正レベルよりも上とはいえ、セルシオさんのように余裕があるわけでもないでしょうし」

 つきまとわれていた間に見た強さは圧倒的というものではなかった。一応十五階でも一人でどうにかなってはいたが、治癒薬をよく使っていた。

「勝てそうでも戦わせません!」

 隣に座っていたリジィを抱き寄せて二人を睨む。

「俺もその気はないから安心しろ」
「私もですわ」
「あいつも落ち着けば、五才以上も下の少女と決闘とか恥ずかしいことだって気づくだろ。そしたら代理でも指名してくるんじゃないか」
「代理っていうと……シデルが戦うってことになるね」

 消去法で考えて選ばれるのはシデルだろう。

「だろうな」
「セルシオさんでもいいのでは?」
「俺は対人戦だと役に立たないから」
「あれだけ戦えるのにもったいないですわね」

 後で模擬戦を挑もうと思っていたが、この様子だと無理そうだと考えている。イオネは実力が近い者との戦いを好んでいるのだ。残念だという視線でも見られてもセルシオはどうしようもない。
 一応の方針は決めて、夕食を食べようということになった。イオネもここで食べていくようで、一緒のテーブルに座る。
 イオネが頼んだ分厚いステーキに、セルシオは口を押さえる。見ただけで気分が少し悪くなったのだ。
 そんな様子を気にせず、ソースと肉汁滴る肉を口いっぱいに頬張り、美味しそうに平らげた。

「私が取っている宿の料理よりも美味しいですわね。宿をかえようかしら」
「ほんと美味そうに食べたな」
「肉食系の獣人ですから、肉は好物ですのよ」
「なんの獣人なの?」

 リジィの質問に、男二人もそういえば聞いていなかったと視線をイオネに向ける。

「虎ですわ」

 誇りを持っているのだろう。豊かとはいえない胸を張り、自信に満ちた様子で答えた。

「獣人の中でも戦闘を好む人たちって本で読んだな」

 獣人は人間に比べると、平均レベルが30ほど上になる。セルシオの読んだ本では、虎の獣人は頭一つ飛びぬけておりレベル70が平均と書かれていた。

「ええ、そのとおりですわ。私もそれから外れず戦いを好んでいます。この街に来たのも、自身と同程度の実力者や強者と手合わせするため」

 きらりと金色の目が好戦的な光を放ちセルシオを見る。それにセルシオは無理だと首を横に振る。無理強いするつもりはないので、すぐに戦意を引っ込めた。

「食べ終わったのなら皿を下げるぞ」

 雑談に移っていたセルシオたちを見て、セオドリアが声をかける。そのセオドリアにイオネが話しかけた。

「料理美味しかったですわ」
「そりゃ、どうも。コックに聞かせりゃ喜ぶ」
「あなたはこの宿の従業員でよろしいのでしょうか?」
「ああ、ここの店主だぜ」
「そうでしたか。では一部屋空いているかわかります?」
「空いているぞ。一部屋五百だ。だが泊まりたいなら、セルシオたちの部屋に入ってもいいんじゃないか?」
「どうしてですの?」
「あと一人なら追加料金なしで入れるからな」
「え、そうだったんだ」

 セオドリアの話を聞いて驚いたのはセルシオだ。
 セルシオの泊まっている部屋は四人部屋だ。しかしそこに入っているのは三人。なので支払っている料金は三人分だと思っていた。けれども一人足りなかろうが、四人部屋を使っていることにかわりはなく、セオドリアは四人分の料金を取っていた。客全員から部屋人数にそった料金を取っているのだ。部屋の許容人数を超える時は追加料金を取るが、足りない時に追加しても料金は増えない。
 だいたい三人分で料金を払っているなら、宿代はもう少し安くなっていた。計算ができないことでそこに気づいていなかったのだ。

「本当ですの? これはこっちに移動しなさいという神の思し召しですわ!」
「使ってる人たちの許可ない移動は駄目ですよね?」
「そうだな」

 セルシオの言葉に頷き、だがと続ける。

「新しい仲間じゃないのか? 俺はそう思って部屋のことを話したんだが」
「違うぜ旦那。ちょっとした厄介事に巻き込まれた側なんだ、俺たち」
「そうだったのか。獣人のお嬢さん、部屋に入りたいならセルシオたちの承諾をもらえよ。それなら俺から言うことはないからな」

 そう言ってセオドリアは食器を持って離れていく。
 すぐにイオネが両手を合わせて頼んでくる。

「お願いしますわ! 部屋に入らせてください。というかパーティー組んでくださいまし。今日みたいに数でこられるとこの先やっていけませんの」

 イオネもずっと一人で探索するつもりはなかった。回復は薬でどうにかなるが、罠の方は厳しくなっていく一方でどうにかしたかった。現状の問題をどうにかできたら、パーティーメンバーを探すつもりだった。そこにセルシオたちと知り合い話して、悪人ではなさそうだと判断し頼むことにした。

「どうするよ? 俺はセルシオの決定に従うぜ?」
「あたしも」
「どうしようか」

 セルシオとしては悪い話ではないと思っている。前衛メンバーが増えるのは正直助かる。もう一人くらいほしいなとも思っていのだ。
 お願いしますと目が潤み始めたイオネを見て、先延ばしすることに決める。

「とりあえず明日の問題がどうにかなってからにしよう」
「まあ、それもそうか」
「あの男と結婚前提で組むっていう可能性もあるしね」
「その未来はお断りですわね」

 セルシオの語る未来に、イオネは表情に不満を浮かべた。
 今日のところは自分の宿に帰れという言葉に渋々と頷き、イオネは帰っていく。
 その後はいつものように訓練、風呂、就寝と時間が流れていき、夜が明ける。
 八時過ぎに宿にやってきたイオネと、管理所に向かう。正確な時間の指定をされていないことを思い出し、これくらいだろうという時間に出たのだ。
 出発の間の近くには既に男の姿はあり、その横に顔全体を覆う仮面の男が立っていた。無地の白面で、目のところに穴が開いている。武具は身につけていない、挑戦者と示す腕輪もない。服装におかしなところもない。

「なんですのあれ」
「兄ちゃん」

 不気味に思えたリジィがセルシオに擦り寄る。

「無視して帰っていいと思う?」
「助太刀は予想していたが、あれはちょっと予想外だな」

 そんなことを話しつつ、嫌々ながら近づく。

「来たんだが」
「ああ、あなた方がウィントアの言っていた方ですか。私はウィントアの父でサマスと申します。この度は息子がご迷惑をかけまして」

 シデルの言葉で待ち人とわかったサマスは、仮面を外し深々と頭を下げる。仮面の下にあった顔は真っ赤で視線があちこちにそれていた。礼には謝意がきちんと込められていて、本当に言葉通りのことを思っているとわかる。
 四人はこの展開は予想しておらず、戸惑ったように顔を見合わせた。

「えっと、どういうことですの?」
「あなたがウィントアが追い回していた方でよろしいのでしょうか?」
「そうですわ」
「本当にご迷惑を。私が他所の街に出かけている間に、ウィントアが人を動かしていましてな。私の子供だからと使用人たちは異を唱えることができずにいました」
「今後はつきまとわれることはないと?」
「はい」

 しっかり頷いた。それにウィントアは不満を示すが、その気配を察したサマスの視線で口を閉ざす。

「つきまとわれることがないなら言うことはないわ」
「ありがとうございます」
「じゃあ、もう行っていいのよね?」
「いえ、お待ちください」

 なぜ止めるのかわからず、四人は不思議そうな顔となる。

「聞いた話では決闘を申し込んだとか」
「ええ、昨日そう言っていたのを聞きましたわ」
「その決闘を受けてもらえないでしょうか?」

 これはウィントアも知らなかったのか、驚いた顔をサマスに向けている。
 なにかしらの考えでもあって、罠に嵌めようとしているとイオネはサマスを睨む。

「どういうことかしら?」
「睨まないでください。親心というものです。勝負に勝ったからといって前言を撤回したりしません。この子もなんですが、うちの子たちは私の気質を受け継いでしまい気弱なところがありまして。今回のように行動的になるのは珍しいのです。なのでどれだけ成長したか見るついでに、願いは叶わなくとも起こした行動は最後までやりとげさせたいのです」
「最後までやらせるってのなら、交際を認めてくれてもいいじゃないか」

 ウィントアの言葉に、サマスは視線を向ける。仮面の下の目にはたしなめる色が見えた。

「小さい頃から言っているだろう、人様に迷惑をかけるような生き方はするなと。同意の上ならば祝福してやる。だがな、動かした者たちの話を聞くに迷惑がられていたことは明確だ。そんな状態で認めることなどできはしない」
「きちんと同意の上だよ、ね? ね?」

 イオネに同意を求めるが、頷くはずもない。

「同意の上というならば名前くらい知っておるのだろうな? お前から一度もこの方の名前を聞いていないのだが」
「そ、それは彼女が恥ずかしがりやでっ」
「失礼ですが、お名前を聞かせてもらっても?」

 本当に恥ずかしがるのかと、確認のため尋ねる。
 意図を察したイオネは素直に答えた。

「イオネと申します」
「ありがとうございます。どこが恥ずかしがりやだ。きちんと答えてもらえたではないか」
「イオネさんというのかぁ」

 ようやく名前を知ることができ、感動した様子を見せている。父親の言葉は聞こえていないようだ。
 恋は盲目、五人の心にその言葉が浮かんだ。

「こんな息子で申し訳ない。いつもはもっと違うのだが」

 サマスはウィントアが無理をしているような気もしていた。

「いえ、お気になさらずに、と言ってもいいのでしょうか?」

 自分が言っていい言葉なのかとイオネは首を傾げる。

「結局、決闘云々はどうなったんだ?」
「話がずれていましたね。私の屋敷の庭でやってもらいましょう。そこ以外にちょうどいい場所を知りませんので」
「ちなみに決闘を申し込んだ相手のことは知っているか?」
「聞いていませんな、あなた方のどちらかだと思うのですが」

 サマスの視線がセルシオとシデルに向く。

「俺たちじゃない、あの子だ」

 セルシオの隣に立つリジィを見て、一瞬遠い目となる。

「……ずいぶんと小さい方ですな。あのようななりで二十になっているとか?」

 子供相手に決闘を申し込んだとは思いたくないらしい。

「見たまんま十一才だよ」
「ウィントアお前……」

 呆れたような目で、いや呆れた目でウィントアを見る。

「私が悪いのです。つきまとわれるのを回避するため、あの子を巻き込んでしまって。ですのであの子の代わりにシデルさんと戦うことを認めてもらえないでしょうか?」
「願ってもない申し出です。さすがに十一才と戦えとは……それでお願いします。では私についてきてください。案内しましょう」

 サマスが歩き出し、四人は後ろを歩き出す。ウィントアは嬉しげにイオネの横に並び話しかけている。
 セルシオは自分たちを囲むようについてくる気配があることに気づく。歩調を早めてサマスの横に並び、小声で聞く。リジィもセルシオについていき隣を歩く。

「俺たちを囲むようについてくる気配があるんですが、心当たりありますか?」
「はい、ありますよ。護衛の方々でしょう。金持ちなんかやっていると、ごたごたに巻き込まれることもありまして。そんな時に守ってもらうため雇っています」
「そうでしたか。お金持ちって大変なんですねぇ」
「ええ、面倒なことがたくさんありますね」

 皮肉ではなく本当にそう思っているとわかったサマスは、自身の本音で返した。

「その仮面も面倒事でつけているんですか?」
「いえ、これは別の理由ですね。私は恥ずかしがりやなんですよ。仮面がないとまともに人と話せません。小さい頃はそれでもよかったのですが、成長するにつれてそれでは駄目だと母が対策を練ってくれまして、その中で仮面が最も効果を出しました。以来ずっと仮面をつけているんですよ」
「へぇー」

 先ほど仮面を外した時に顔を赤くしていたことを思い出し、セルシオとリジィは頷いている。
 この話は嘘ではなく、本当だ。ちなみにこの仮面のおかげで、取引相手からはポーカーフェイスという異名で呼ばれている。当然、仮面のせいで表情が読めないことからきている。かといって取引の邪魔だと仮面を外させれば、いい年した男のテレ顔が現れて、見た者の気力を削っていく。そんな表情を好んで見たい者はおらず、仮面をつけたまま取引することに同意されている。
 サマスの性根が善で取引の上で無茶を言わないことも、仮面をつけたままでいられる要因だろう。互いに利益を得られるよう動くので、相手から高い信頼を得ているのだ。
 そういったことを話しているうちに、屋敷に到着する。家の回りを鉄柵と木々が囲み、家と倉庫が並んでいる光景が見える。敷地の広さは一般家屋が八つほど入る。垣根や花壇はきちんと手入れされていて、春ならば綺麗な風景が見られたかもしれない。正面から見ると、右に家、左に倉庫、それらの手前にちょっとした石畳の広場となり、家の右前辺りが芝生の庭となっている。

「お帰りなさいませ。そちらの方々は?」

 門番が一礼し話しかける。

「ウィントアが追い掛け回してた方とその仲間たちだよ」
「ああ、なるほど」

 納得した門番はウィントアの隣にいるイオネに若干気の毒そうな視線を向けた。

「これからウィントアとあちらのシデルさんが模擬戦するから、騒がしくなっても気にしないでくれ」
「承知致しました」

 全員が通ったことを確認すると門番は再び警備に戻る。
 倉庫の前にある広場に移動し、サマスはここで模擬戦をしてもらうと言う。

「武器はこちらで木製のものを用意しました。それと治癒薬を準備しますので少しお待ちください」

 サマスは近くにいた使用人に武器と治療の準備を整えさせる。
 先に武器が持ってこられた。主に剣でほかは棒やメイスがあり、斧はなかった。
 ウィントアはさっさと剣を選び、振っている。

「シデル、斧はないみたいだけど、どうする? 長さの似てる棒でも使う?」
「いや、剣でいいぞ。斧使う前は剣使ってたしな」

 シデルも自身が使い慣れたタイプの剣を選ぶ。両手で持って振っていく様子から、たしかに使い慣れた感じがよくわかる。今はまだ剣を使って戦った方が強いのかもしれない。

「なんとなくだけど、俺が使ってるのと型っていうのかな、使う感じが違う?」

 ツール剣術に独自のものを加えたといった感じではなく、根本的に違うような印象を受ける。
 シデルはそれになにも答えず、思い出すように熱心に振っていく。

「お父様? なにをしているんですか?」

 庭の賑やかな様子を疑問に思ったサマスの娘が家から出てくる。
 紅葉色のウェーブのかかった長髪に、タレ目がちな碧眼、儚げな雰囲気の二十過ぎの美人だ。初見の人はその胸の大きさに目がいくだろう。セルシオたち四人も胸に目がいっている。それに恥ずかしげに胸を隠す仕草をして、四人は視線を顔を向けた。

「オータンっお前はそんな服装でっ。体が丈夫ではないのだからコートを羽織って出てきなさい」

 そんな服装といっても薄着ではない。だが外では少々寒そうでもある。

「ごめんなさい。すぐに戻るつもりだったから」

 慌てた様子の使用人がこげ茶色のダッフルコートを持って出てきた。それにお礼を言って着ていく。

「これで大丈夫でしょう? それでなにをするんですか?」
「ウィントアの模擬戦だよ。昨日話しただろう?」
「ああ、今から始めるんですね。見ててもいいですか?」
「それはいいが、面白いものではないぞ?」

 頷いたオータンは、セルシオたちに近づいていく。

「始めましてサマス・シーズンズの娘オータンと言います。この度は弟が迷惑をかけたようで」
「礼はサマスさんからも言われているし、気にしないでいいですわ。私はイオネ、虎の獣人で挑戦者よ」

 あっちはとシデルたちの紹介もする。
 リジィの紹介をした時、オータンは驚いた顔となる。

「こんなに小さいのに挑戦者なんですか? すごいですね」
「兄ちゃんとずっと一緒にいたいから」

 そう言ってセルシオにくっついたリジィを見て、オータンは仲の良さそうな兄妹に微笑みを浮かべた。

「うちの妹も大好きって言ってくっついてくるんですよ。可愛いくてつい甘やかしてしまいます」
「よくわかります」

 こうして懐かれるとセルシオもつい甘やかしてしまう。
 互いに通じるところを感じ取ったのか、苦笑を浮かべ合う。

「そろそろ始めるぞ」

 話しているオータンたちに、サマスが声をかける。
 シデルとウィントアは少し距離を開けて向かい合っている。
 二人には既にルールを話してある。大怪我するような攻撃は極力禁止。気絶、参ったと言った方の負け。審判であるサマスの判断でも負けは決まる。

「この勝利をイオネさんにっ!」

 剣を天に掲げてウィントアは宣言し、右足を引いて、右手の剣を下段に持っていく。それにイオネは冷めた目を向けるだけだった。ほかの者たちも呆れた目だった。
 対するシデルは無言で正眼に構える。
 準備が整ったとサマスが手を上げ、

「始めっ」

 と掛け声をかけた。

「はあっ!」

 途端にウィントアが一歩踏み込んで、突きを放つ。ダンジョンで使っていた剣がレイピアだったように、ウィントアの得意な型は突きだ。何度も練習したとわかる体の動きで、突き出される剣は並の速度を超える速さでシデルに迫る。
 それを見抜いていたシデルは落ち着いた様子で、突きを払う。そして素早く剣を返し、胴へと剣を当てた。振りぬくことはしなかったので、鎧に剣が当たる音が周囲に響くだけですんだ。
 殺し合いならばこれで勝負がついている。戦いに関して素人のサマスもそれはわかる。

「続けるか?」
「ま、まだだっ!」
「シデルさんは?」
「構いませんよ」

 再び開始の合図から始まる。今度はいきなり突きを放つようなことはせず、フェイントも入れて攻めていく。
 この戦いは即勝負がつくようなことはなかった。だがシデルの優勢のまま進んでいった。時間をかけるほどに、シデルの動きは剣術を思い出すように冴えていったのだ。レベルが上で、技量も上ならば勝負はシデル優勢で進む。

「まだまだぁっ」
「こいっ」

 二人の声が庭に響く。ウィントアは、負けと判断される攻撃を何度受けても諦めずに挑んでいく。
 二人の勝負は次第に、様相を変えてきた。見た目は変わらないのだが、純粋に二人の勝負となってきたのだ。それはウィントアがイオネのことを思って剣を振るうのではなく、シデルに勝とうと剣を振るっているからだ。
 シデルに勝ちたいと思い、シデルを見始めたことを相手しているシデルは気づいた。シデルも剣の扱いを思い出すことから、ウィントアを相手しようと意識が移っていった。
 決着はやはりシデルの勝ちだった。
 大きく弾き飛ばされたウィントアはそのまま地面に寝転び、空を見上げたまま動かない。体力が尽きたのだろう、大きく息している。
 そこに一人のメイドが駆け寄って、甲斐甲斐しく世話をしていく。

「参った」

 剣から手を放し、負けを認めた。その表情には悔しげなものはなく、満足したものが浮かんでいる。
 初めてだった。ここまで遠慮なく倒してくれた存在は。指南をしてくれている傭兵はサマスに遠慮してか、厳しく叱責することはないのだ。指南方法が悪いわけではない。長所を見つけ伸ばしてくれた教えには感謝を抱いている。けれども強くなるにはそれだけではとも思っていた。そこに自分にはない強さを持ったイオネが現れた。
 美貌に見惚れたこともあるが、強さに惹かれたのだ。一緒にいれば強くなれると思い、声をかけようとしてどうすればパーティーを組んでもらえるかわからず、自分なりに強気に出て暴走したのだ。あとは引くに引けず現状となる。
 気弱なところがあっても男ということか、強さへの渇望があり、どうしたら手に入るのかわからずに溜まっていった思いがあったのだろう。
 しかし思いっきり戦い、自身の弱点がなんとなくわかった今は、これまで激しく燃えていたイオネへの思いが落ち着きを見せていた。
 幼馴染ともいっていいメイドに世話されつつ、イオネにもっと穏やかに接していこうと決めた。
 そんなウィントアを見るメイドの目の中に、恋慕の色が揺らめいているのに気づかない鈍感男ウィントアだった。

「ありがとうございます。息子もどこか晴れ晴れとして、悔いの残る戦いではなかったようで」
「私からも礼を言います。弟の相手をしてもらいありがとうございます」

 シデルに頭を下げる。オータンは持っていたハンカチを汗を拭いてくださいと渡す。それに礼を言ってシデルは受け取った。

「俺も最後は楽しんでいたから」

 痛めつけるのをではなく、剣士と剣士の戦いをだ。サドというわけではない。

「よろしければ、今後も弟の相手をしてあげてもらえないでしょうか?」
「ウィントアが望めば」
「あれだけ楽しそうだったのだから、弟も喜ぶと思います」

 微笑を浮かべたオータンに、シデルも笑みを返す。
 この後は寒空の下で冷えた体を温めてくださいと、サマスが屋敷内でお茶会を開き、四人は招きに応じた。

 お茶会が終わり、四人は赤鳥の群亭に戻る。
 イオネはウィントアからこれまでの強引な接し方を謝り、少し距離を置いた接し方をするという話を受けていた。接し方を変えてもイオネの思いは変わらないし、それを伝えたが諦める気はないらしい。落ち着いたとはいえ、思いが消えたわけではないのだ。

「これでひと段落ついたし、パーティーに入れてもらえますね?」
「……そんな話もあったっけ」
「忘れてましたの?」

 軽く睨むようにセルシオを見る。

「んー……まあいいか。三人だと不安があったのもたしかだし。これからよろしく」
「なんとなく納得いかない気もしますが、よろしくお願いしますわ」

 互いのツールやレベルを紹介していく。二十を少し超えていると思われた年齢は十九で、レベルは110。このレベルの高さのせいで、収入が少ないのに管理所の宿に入ることができなかった。故郷から持ってきたお金も底をつきかけており、おかげでアーエストラエアに来て一週間も経っていないのだが、十階を突破するというハイペースで進まなければならなかった。罠はいまだ弱いため、踏み潰して突破していた。
 この自己紹介で、イオネも格闘のエクストラツールの持ち主とわかる。

「あなた方も持っていますの?」
「俺は斧だ」
「あたしは雷術」

 あなたはとイオネの視線がセルシオに向く。
 それにないよと寂しく答えるセルシオがいた。

「まあ、レベルは頭一つ抜けていますし、唯一のジョブ持ちですし拗ねなくても」
「拗ねてないよ」

 ぷいっと横を向くセルシオの頬を、イオネが面白そうに突いている。その仲良さげな雰囲気に、リジィが不機嫌になってセルシオの腕を取り気を引く。
 そんな三人を見て、シデルはこれから面白くやっていけそうだと小さく笑った。

 翌日から四人は探索を再開する。
 ちなみにイオネの装備は三人に少し劣る程度のもので、今すぐ買い換える必要はなかった。厳しくなったら買うということでそのままダンジョンに入る。
 隊列は先頭にセルシオ、シデル。後衛にリジィ、イオネだ。イオネはリジィの護衛と背後の気配を探る役目を任された。
 戦力が増えたことで、探索は順調に進んでいく。進む速度も少し上がっていて、常に適正レベルより下で魔物と戦うことになったリジィは、三人に比べてレベルの上がりが早い。
 結果、リジィとシデルとパーティーを組み始めて一ヶ月で二十四階に到達していた。これは通常のパーティーの約二倍の速度で、急ぎ過ぎの部類だ。
 道順を知っていることと、リジィを除いた三人でなんなく魔物を倒せてしまうことで、ペースが速まったのだった。
 といってもここらからシデルもきつくなってきたので、ペースを落すことになり、以後は通常パーティーと変わらない速度となった。
感想ありがとうございます

》何やら妹がすっかりとラブ状態~
ありがとうございます。自分の思うように書けるよう頑張りたいと思います

》お金が少ないのにお酒を飲み過ぎです
奴隷時代は好きに飲めなかったんで、まあ節度を持ってますたぶん

》みんなあんまりつらい目に遭わないでほしいですけど~
前作主人公が苦労しなかったんで、今作は苦労してもらいたいなと
つまりは前作主人公のつけが今作に? セルシオにとってはいい迷惑です

》ほのぼの
今書いてる部分が終わったら書くかなぁ、シリアスしてますし気楽な話を書きたい
リジィに友達ができる話とかいいな
+注意+
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