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最速の美少女オオサキ ~幼い美少女ドライバーと赤城の山~  作者: まとら 魔術
キャプター2「となりの白い未確認飛行物体」
31/67

ACT.26 無灯火走行は使わさせない

 深夜0時の智の家──。

 こんな時間なのにもかかわらず、大崎翔子は起きていた。

 パジャマ姿ではなく、疾風と書かれた赤いTシャツ、白いショートパンツ、黒いタイツといういつもの服装だった。

 これからどこか行くんだろうか……?

「次のバトルのために、赤城山で走りに行こうか」

 私服姿なのは赤城山に行くためだったのだ。

 外に出て、ワンエイティに乗る。

「ワンエイティ、赤城山へ走りに行くよッ!」

 エンジンを掛けて出発、

 夜中でありながら、轟音を鳴らしながら赤城山へと向かっていった。


 出発から15分後、翔子のワンエイティは赤城山に着く。

「最初の連続ヘアピンだよッ!」

 最初のコーナー、5連続ヘアピンに入る。

 ドリフト走行とグリップ走行を使い分けながら攻めていく。

 攻めている時の平均時速は135km/hほどだ。

「明日は勝とうねッ! おれは戸沢に勝つんだッ! そのために走り続けるッ! イケイケイケイケイケイケイケェェェッッ!!」

 翔子とワンエイティは明日のために走りつづけるッ!

 戸沢に勝つためには走りつづけるしかないッ!

「次は高速セクションだよッ!」

 連続ヘアピンの後は高速セクションだ。

 この直線に入ったワンエイティを翔子はさらに加速させていく。

「ワンエイティ、明日の相手は強敵かもしれないけど、頑張ろうッ! おれも頑張るからッ! 無灯火走行なんか死んでも負けないッ!」

 戸沢とのバトルはもう明日ッ!

 無灯火走行との戦いに勝てるか、負けるか、明日で勝負なんだッ!

 勝つんだ翔子ォォォォッッッ!!


 翌日──。

 4月19日、今日は戸沢との戦いの日だ。

 赤城山のさらに上へとある湖、大沼でC33ローレルとS13型180SXが止まっている。

 2台の車のすぐそこには熊九保と翔子がいた

「いよいよ今日はバトルですね。心の準備は出来ましたか?」

「準備は出来てるよ。今日の相手は熊久保さんを破った強敵。今まで戦った相手より、今日のバトルは勝つには苦労するかもしれない」

 2人は今夜行われる予定のバトルについて話している。

 翔子のコメントは自信満々の裏には緊張もしている。

「おらは戸沢に負けた走り屋です。戸沢の走りの怖さを知っています」

 熊九保はこないだ戸沢に敗北している。

 その怖さを知っているのだ。

「ヘッドライトを消しながら走る、無灯火走行──。距離を離していると思ったら危険、あの技はヤバそう……」

「そう、あの無灯火走行という奴が恐ろしいんですよ。あの無灯火走行に気をつけてくださいッ!」

 戸沢戦では無灯火走行が脅威となる。

 無灯火走行は熊九保を倒した技だ。結構恐ろしい。

 それに翔子はどう戦うのだろうか?


「大崎さんッ!」

「何?」

 熊九保は何か頼む。

「今夜のバトル──おらを助手席に乗せてくださいッ!」

 なんと熊九保は今夜乗せてほしいと頼んだ。

 それに翔子は、

「分かったよ。戸沢と戦った君を乗せたほうが良いと思うから今夜乗せるよッ!」

 熊九保の頼みを聞いて、乗せると言った。

「はい!」

 決まった。

 今夜のバトル、熊九保をワンエイティの助手席に乗せて走ることを決めた。

 今夜は熊九保を乗せて戦う。


 昼12時──。

 小鳥遊がバイトしている飲食店で熊九保と川畑がいた。

「今日、おらは大崎さんのワンエイティの助手席に乗るんだ」

 今夜、翔子のワンエイティの助手席に乗ることを熊久保は2人に話す。

「へえェ~バトルしている大崎ちゃんの車に乗るんだ」

「えーな。うちも乗りたいで」

 これに2人はうらやましいと思った。

 無免許ながら速い走り屋が運転するが見られるからな。

「大崎さんはおらが戸沢と勝負したことがあるから、乗せてもいいと言ってくれたんだ。今夜が楽しみだよッ!」

「じゃあ助手席から見た今夜のバトル、くにちゃんたちに教えてねッ!」

 今夜のバトルを3人は楽しみにしている。

 熊九保が見たバトルを小鳥遊は自分と川畑にも教えてほしいと頼んだ。


 夕方6時、レストランの駐車場。

 ここには戸沢のDC5インテグラと柳田のZ33フェアレディZ、ほかにもその仲間が乗っていると思われる白い車が数台止まっている。

 戸沢と始めとするWHITE.U.F.Oが集まっているのだ。

「お前らに言っておく、俺は今夜無免許相手と戦う。一見俺が有利に見えるが、見た目に騙されてはいけない、相手は連勝中だ、俺は負けるかもしれない」

 年齢は翔子が16歳、戸沢は22歳。免許証の有無は翔子は無免許で、戸沢は有免許だ。バトルした回数は戸沢のほうが多い。

 しかし、戸沢は冷静だ。翔子の連勝中を見て、負けることも想定している。

 翔子は連勝中の上、有力な走り屋を次々に勝っているのだ。

「けど、俺は勝つッ! チームの面子のために勝つッ!」

 負けると思っても勝つ。

 それが走り屋だ。

「勝てよ戸沢ッ! あたしも応援してるぜッ! 大崎の知人と言ったC33ローレル乗りを倒した戸沢は次は大崎に勝つんだッ! ライトを消す走りをする戸沢の走りは完璧だもんなッ!」

 柳田は戸沢にエールする。

「勝ってくださいよッ! 戸沢さんッ!」

「無免許ごときには負けないでくださいッ!」

 チームメンバーも応援するッ!

 翔子も戸沢も今夜を楽しみをしている。

 今夜はどんな夜になるんだろうか。


 夜11時15分──。

 約束の時間までのカウントダウンが近づく赤城山。

 ここにギャラリーたちが集まってくる。

 その中にWINDSONICの雨原と葛西サクラがいた。

「今日は大崎と戸沢とバトルだぜッ! どう思いますか、サクラさん」

「──大崎のバトルでは今までより面白そうなバトルになりそうだな……」

 今夜のバトルはどうなるかを語り合う。

「どうなると思いますか? どんな風に面白くなると思いますか?」

 サクラの面白くなりそうという発言が雨原は気になった。

 どんな風に面白しろくなりそうか聞く。

「──オレが考えるのは5連続ヘアピンでの戦いだ……。どちらも互角に戦い決着が着きそうに見えない……。しかし、勝負が決まるのはあそこだ……ッ! あそこで決着が付く……」

 サクラが考えるのは5連続ヘアピンで勝負が決まることだ。

 勝負は最後まで互角で、勝敗が着きそうに見えない。

 が、最後の5連続ヘアピンで決着が着き始めることを言う。

 

「来たぞッ! 大崎のワンエイティが来たぞッ!」

 11時20分、翔子のワンエイティがやってくる。 ワンエイティの中には運転席に翔子だけでなく、助手席に熊九保がいた……。

「おら、楽しみで緊張していますッ!」

 熊九保はバトルが楽しみで緊張状態だ。

「こっちだって同じだよ。おれも緊張してる」

 熊九保同様、翔子も緊張している。

「けど、おれは負けない。今日は強敵だけど勝つからね」

 緊張している割には勝つ自信がある。

「WHITE.U.F.Oも来たッ! やっぱチームリーダー戸沢の存在感はやべえッ!」

 翔子のワンエイティに続いて、戸沢をはじめとするWhite.U.F.Oも来る。

 ギャラリーたちから見た戸沢の存在感はヤバいようだ。

 さすがチームリーダーと言いたい。


 頂上──。

 翔子と戸沢が並ぶ。

「ようやくこの時を待ってたぞ。お前を前倒した親友のようのに無灯火走行で倒してやるからな」

「それはどうかな……」

 どちらも自信満々のコメントだ。

「じゃあバトルと行こう」

 お互いにそれぞれの車に乗り込む。

 戸沢の車のウィンドウ近くに柳田が来る。

「戸沢、あの無灯火走行を見せてくれよ。あの技ならあいつなんかイチコロなんだ」

「分かってる。無灯火走行で勝ってやるからなッ!」

 応援のコメントを送る。

 あっちも負けてられない。

「おらの挑戦のリベンジということで掛かってください。あと、後ろはおらが見ますから」

「うん、掛かってやるからねッ! 熊九保さんの仇を取るかたちで掛かってやるよッ!」

 熊九保の仇を取る勢いでやるつもりだと言う。

 スタートラインに2台は立ち、戦いの幕を待つ。

 カウントを言う係は柳田だ。

「カウント行くぜェーッ! 10ッ! 9ッ! 8ッ! 7ッ! 6ッ! 5ッ! 4ッ! 3ッ! 2ッ 1ッ! GOッッッ!!」

 カウントダウンが終わると戦いの火蓋が始まるッ!

 先行はパワーの低い戸沢だった。

「どうして後攻なんですか?」

 なぜ後攻なのか聞く。

「それは……」

 翔子が後攻を取ったのはある理由があった。


 今日の朝、大沼での熊九保との会話からヒントをしていたのだ。

「戸沢は先行だと無灯火走行を使わないそうです」

 熊九保が言った戸沢は先行だと無灯火走行を使わないというヒントを得る。

 このヒントを活用をして後攻を取ったんだ。


「今日言ったじゃん、先行だと無灯火走行を使わないって」

「ああそれを活用したんですね(おら、少しだけ役に立ったァ~)」

 熊九保の言ったヒントを利用して後攻を取った翔子、

 これが無灯火走行に対抗できるのかが気になる。


 バトル中の2台は連続コーナーに突入した。


「相手は後攻か──。これじゃあ無灯火走行は使えないな、けどオレにはすぐ技を使える秘策を持ってるからな」

 後攻を取った相手にこう言う。

 相手が後攻を取られて無灯火走行を封じられてしまったが、

 戸沢はそれを使えるようにする秘策を持っていると語る。

「追い抜かないように気をつけてくださいッ! 抜きそうになったらドリフトで抜くのをやめてくださいッ!」

「終盤になるまで抜かないと決めてるよッ! しばらくは様子を見て走るからッ!」

 翔子はそう決めている。

 ”終盤まで抜かない”と、そう決めているんだ。

 2台はコーナーを攻め続ける。

 戸沢はFFらしくグリップ走行で攻め、翔子もグリップ走行で走り、抜きそうになるとドリフト走行で攻める。


 第1高速セクションに入る。

「戸沢が遅くなってますッ!」

「そのまま抜かずに走るよ」

 戸沢が前より遅く走っていることに熊九保は気づく。

 それに翔子は気にせず、ほぼスリップストリーム状態で走りつづける。


 しかし、戸沢が遅く走っていることが連続コーナーで言ってた約束を破ることになる──。


「止まる勢いで減速してやる」

 コーナーに突入する。

 DC5は止まる勢いで減速した。

 その速度は35km/hだ。

「着いていくよッ! ワンエイティッ!」

 翔子もコーナーに入る。

「ドリフトして、抜かないッ!」

 抜かないいうにドリフトしたものの……。

「うわッ! 抜いちゃったッ!」

 抜かないと約束をしていたが、

 抜いてしまった……。

 なぜ抜いたッ!?

 どうして抜いたんだッ!?

 翔子ッ!

 ついに戸沢戦です。

 今回は今までのバトルより長く書きます。

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