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破壊の御子 作者:無銘工房

龍驤の章

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第75話 スノムタの屈辱15-絶叫(後)

「……ジャハーンギルさんは、何て言っているの?」
 蒼馬のところからもジャハーンギルがこちらに胸を張って何かを叫んでいるのは見えていた。
 だが、その声は戦いの喧騒にかき消され、蒼馬のところへまでは届かない。
「なにやら、ばんぷふとーとか言ってますけど……?」
 蒼馬の疑問に答えたのは、エルフの少女エーリカである。彼女はエルフの特徴である耳の良さによって、何とかジャハーンギルの叫びを聞き取れていた。
 それに蒼馬は、納得する。
「……ああ。万夫不当ね。そういうことか」
 当初から敵が本陣まで攻め込んできた際には、こうして橋を使って撤退する計画であったが、そのときに重要となるのは、みんなが撤退し切るまで、また撤退した後も追撃してきた敵を食い止めなくてはならない殿(しんがり)である。
 その重要な役目に、自他ともに蒼馬の旗下最強の戦士と認めるジャハーンギルと、彼が従えるディノサウリアンの部隊が選ばれたのは当然だった。
 しかし、それには大きな懸念がひとつあった。
 それはジャハーンギルの性格だ。
 彼の敵を恐れぬ勇猛果敢さは、時として調子に乗って敵へと攻め込みかねない蛮勇にもなる。いくら人間よりはるかに強いディノサウリアンだとて突出して敵に囲まれてしまえば、さすがに危うい。
 そこで蒼馬は、あらかじめジャハーンギルにひとつの話を吹き込んでいたのである。
「ジャハーンギルさん。万夫不当という言葉を知っていますか?」
 ボルニスの領主官邸の中庭にある陽だまりの中で、腹這いになってだらけていたジャハーンギルの鼻先にかがみこんだ蒼馬は、そう語りかけた。
「万夫不当とは、一万人の兵すら敵わない豪傑という意味です。僕のいたところでは張飛という人が、そう呼ばれていました」
 興味なさげに欠伸(あくび)を洩らしていたジャハーンギルだったが、それを聞くなり目をカッと見開いた。それまでユラユラと左右に振っていた尻尾が地面を強く叩いたかと思うと、その巨体をのそりと起き上がらせようとする。
 その目は、明らかに「我とどちらが強いか試してやる」と思っている目つきであった。
 蒼馬は慌ててジャハーンギルの首根っこに抱きつき、「とっくに死んでしまった人ですから!」と言い聞かせる。すると、ジャハーンギルは「つまらん」とでも言うように大きく鼻を鳴らしてから、もとの体勢に戻った。
 それにホッと胸を撫で下ろした蒼馬は、話を続ける。
「で、その張飛さんですが、彼はわずかな兵のみで橋の上に陣取り、数十万の敵を追い返したんです。それで人々は、張飛をまさに万夫不当の豪傑と讃えたのです。いいですか? 橋で敵を食いとめたから、万夫不当ですよ」
 そう都合のいい脚色を交えてジャハーンギルに吹き込んだのだ。
 その甲斐があって、今のところジャハーンギルは橋をしっかり守ってくれている。
 だが――。
「あ……。また、万夫不当と叫んでいらっしゃいますね」
 エーリカが言うように、押し寄せてきた敵を蹴散らすたびに、こちらに向けて「万夫不当」と叫ぶのまでは予想していなかった。そのたびに無防備になる父親の背中を守る息子たちがちょっとかわいそうである。
 それに苦笑を洩らしていた蒼馬だったが、ふとおかしなことに気づいた。
 いつもなら自分の言葉に真っ先に反応するシェムルが何も言ってこないのだ。
 どうしたのだろうと振り返ると、シェムルが眉間にしわを寄せて、ジッと自分を見つめていた。
「どうかしたの、シェムル?」
 蒼馬がそう尋ねると、シェムルはしばらく言葉を探すように沈黙してから、こう尋ねた。
「……大丈夫なのか、ソーマ?」
 最初、何を言われているのかわからず蒼馬は小首をかしげた。しかし、すぐに熟練兵隊が本陣に迫ってきたときのことだと思いつく。
「ああ。――もう大丈夫だよ。あれは、敵の気迫にびっくりしちゃって」
 蒼馬は恥ずかしげに頭を掻く。
「でも、シェムルのおかげで助かったよ」
 あのとき、我を失ってしまった蒼馬の代わりに撤退の号令を出したのは、シェムルである。幸いにも本陣に残っていた人たちには、撤退するときの段取りを事前に教え込んであった。そのため、後は撤退の号令を出すだけで、さほど混乱もなく撤退できたのだ。
 そのときのことに感謝する蒼馬に、シェムルは気の抜けた返事をする。
「……ああ、そうだな」
 蒼馬は、違和感を覚えた。
 自分がこういうことを言えば、たいていシェムルは「やはりソーマには私がいないとダメだな!」と得意絶頂に胸を張るか、「『臍下の君』を補佐するのは当然だ」と言いつつも飼い主に褒められた子犬のように喜色満面になるかのどちらかである。
 ところがシェムルは何か他のことに気を取られているのか、かけらも喜んでいる様子がない。それどころか、さらに眉間のしわを深くした。
「なあ、ソーマ」
 シェムルの重苦しい声で呼びかけられたのに、蒼馬は緊張する。
「本当にさっきは、相手に驚いただけなのか?」
 それに蒼馬は、きょとんとした。
 何か重大なことを告げられでもするのかと思えば、そんなことである。なぜそのようなことを訊くのだろうと不思議そうな顔をしながらも「そうだけど?」と返した。
 そんな蒼馬の顔をシェムルは、ジッと凝視する。
 ゆっくり十を数えるほどそうしてから、シェムルはふいっと視線を外す。
「そうか。それならば良い」
 シェムルは口ではそういったものの、決して良いわけがなかった。
 投石機に火を放って撤退しようとしたときの蒼馬の様子は、間違いなく異常なものだった。
 そして、あのような状態になった蒼馬をシェムルは、これまで一度だけ見たことがある。
 それは、五年前に再開された大祭ボロロの直前だ。
 蒼馬を族王と認めぬ《荒ぶるたてがみ》メヌイン・ヌルガ・マンバハとその一党を懲らしめるため、泥の中に誘い込み、油を撒いて火をつけるぞと脅そうとしたときである。
 やはり、そのときも蒼馬は顔を蒼白にして全身を震わせ、前後不覚になってしまったのだ。
 そして、シェムルにはそうなってしまった原因に、心当たりがあった。
 それはシェムルたち〈牙の氏族〉を救うため、村に攻め入ったホルメア国軍を撃退した代償だ。あのとき、わずかなゾアンの戦士たちだけでホルメア国軍に勝利するために蒼馬は火計を用いて敵を焼き殺した。
 しかし、こちらの世界に落ちてきて間もなかった蒼馬は、初めて自分の思いつきによって多くの人が無残に焼死した事実に耐えられず、あわや心が壊れかけたのである。
 そのときは、蒼馬は何とか自力で立ち直ったように見えた。
 ところが、表には見えない心の中に、蒼馬は深い傷を負っていたのである。そして、それがたとえ脅しであっても、火で人を傷つけるという同じ状況に直面したのをきっかけに、再びその傷口が開いたのだ。
 だが、あれからすでに五年が経過している。
 その間には、それらしい兆候がまったくなかった。そのため、その心の傷もてっきり癒えたものとばかり思っていたのである。
 ところが、それはとんでもない勘違いだった。
 癒えたどころか、その傷は完全に蒼馬の心に深く刻み込まれ、大樹の根のように、より広く、より深く根づいてしまっていたのだ。
 先程も、投石機を燃やすのは敵の追撃の足止め程度に考えていたところが、熟練兵隊の予想以上の進軍速度を目の当たりにし、このままでは敵兵が火に巻き込まれると思い当たったために起きたものだろう。
 しかも、当人にその自覚がないのが、なおさらたちが悪い。
 もし、足止めどころか、攻めてきた敵兵を焼き殺すために火種を用意し、それに火を放っていてでもしたらと思うと、シェムルはゾッとする。再び自分の策で人が焼け死ぬのを目の当たりにした蒼馬が、どれほど錯乱するかなど想像もしたくない。
 そこまで考えてから、シェムルはハッと気づいた。
 今、自分が思いつく程度の策を蒼馬が思いつかないはずがない。
 しかし、そのような策は、これまで一度として蒼馬の口から出たことはなかった。いや、そればかりか今も橋を焼き落とせばいいものをそうしようとしていない。
 もしや、自覚がないばかりか、無意識に火で人を焼き殺すような策を考えようとしていないのか?
 その推測にシェムルは背骨に氷の柱を入れられたような寒気を感じた。
 単に蒼馬が火計を忌避しているだけならば、たいした問題ではない。蒼馬ならば、それに代わる策を思いつくと信じているからだ。
 だが、仮に自分だけではなく、敵が火計を使うのすら考えないようにしているとすれば、それは問題である。それに、そうしてこちらに被害が出た場合、それをきっかけに蒼馬が再び錯乱する恐れがあった。
 それは、シェムルにとってはもはや悪夢である。
 そうならないためにも、できるだけの手を打たねばならない。
 おそらくは投石機の火に巻き込まれて、何人かは焼死しているはずだ。とりあえず、それらを蒼馬の目から隠さなくてはならない。その後、できるだけ早いうちに《猛き牙》たちと相談しなければならないだろう。
 シェムルは、ひそかにそう決断した。

                    ◆◇◆◇◆

 そうシェムルが蒼馬のことで頭を悩ましている間にも、戦いは続いていた。
 何とか橋を突破しようとディノサウリアンに対して果敢に攻め立てる熟練兵であったが、ジャハーンギルの猛威の前ではそれも虚しく蹴散らされるだけである。
 このままでは突破は不可能だ。
 そう判断した指揮官は、兵に号令をかける。
「橋は無理だ! 直接、河を渡れ!」
 コンテ河は幅が広いとはいえ、その水深は腰よりやや上ぐらいまでと、歩いて渡れぬ河ではない。当然、渡河中は動きが悪くなり、敵の射撃武器の恰好(かっこう)の的になってしまう。だが、この状況で橋を突破するよりかは、数に任せて河を押し渡った方が現実的だ。
 指揮官の命令に、熟練兵たちは亀甲隊形を作ると河へと踏み入った。
 その光景に、押し寄せてくる後続の兵たちに押され、蒼馬がいた本陣があった周囲よりわずかに高くなった丘にまで来ていたヒュアキスが悲鳴のような声を上げる。
「よせっ! やめろっ!」 
 しかし、戦いの喧噪の中では、その声は前線までは届かない。
 亀甲隊形を作った熟練兵たちは、次々と河を渡り始めた。 
 さすがは「黒壁」の熟練兵たちである。緩やかとはいえ水の流れを受けながらも、強固な亀甲隊形を組んだままで河を押し渡って行く。
 ところが、である。
 河の半ば手前まできたところで、いきなり前列が倒れた。しかも、それは単に足を滑らせたなどというものではない。それを証明するかのように、次から次へと熟練兵たちが河の中に倒れていった。
 それは、縄のせいである。
 川底にはいくつもの杭が打ち込まれており、そこに頑丈な縄が張り巡らされていたのだ。そうとは知らずに、そこへ踏み入れた兵士たちは、次々とその縄に足を取られてしまったのだ。
 足を取られた兵士たちも、転倒しまいと何とか踏み止まろうとする。
 だが、亀甲隊形であるのが災いした。縄があるとは知らずに前へ進もうとする後続の仲間に背中を強く押され、たまらず河の中に転倒してしまう。
 せいぜい腰あたりまでしか水の深さはないとはいえ、そんなところで転倒すれば当然水を飲む。
 つまりは溺れる。
 溺れれば、助かろうとして周囲のものにすがりつく。それは生物として当たり前の生存本能によるものだ。たとえどのような厳しい訓練を受けてきた兵士と言えど、とっさの状況の中で生物としての本能を押さえ込めるものではない。
 そして、河のただなかで何かにすがりつこうとすれば、それは近くにいた仲間たちの身体以外はありえなかった。
「うおっ?! や、やめろ! 盾を掴むな!」
 溺れた仲間に掴まれて盾が下がったところへ、今度は容赦なくエルフ弓箭兵の矢やドワーフたちの投石が襲う。熟練兵たちは矢で貫かれ、石で砕かれ、次々と倒れていった。
 そうして流れた鮮血によって、瞬く間に河は真っ赤に染まる。
 その光景を後方から見ていたヒュアキスは血を吐くように叫ぶ。
「馬鹿め! これほど用意周到に策を練っていた者が、河を渡らせぬ策のひとつも打たぬはずがない!」
 そのうち、今度は河に次々と大きな水柱が上がり始めた。
 事前に隠してあったものなのか、それとも撤退する時に持ち出したものなのか、敵は投石機による攻撃まで始めたのである。
「いったい? なぜ? どうして、このようなことに……!」
 ヒュアキスは愕然と呟いた。
 最善と思われた敵本陣への中央突破だが、蓋を開けてみれば戦況は最悪だ。
 もっとも包囲が薄いと思われていた正面は、今や河という決して破れぬ壁となって自分らの前に立ちふさがっている。そして、後方ではゾアンたちが寡兵でありながらも地形を利用することで、厚い包囲の壁を作り上げていた。
 自分はこの戦いにおいて、常に最善と思われる手を尽くしてきたはずだ。今振り返ってみても、決して悪手は打っていない。
 それだというのに、この戦況は何なのだ。
 愕然とするヒュアキスの頭に、ガツンッと衝撃が走った。
 兜が撥ね飛ばされ、あらわになった頭から血を滴らせながら、ヒュアキスは頭上を振り仰ぐ。すると、そこには空に大きく弧を描きながら飛ぶハーピュアンたちの姿があった。
 おそらくはハーピュアンたちによる投石だ。上空から敵の部隊長などを見つけて、攻撃を始めたのだろう。
 敵に包囲された上で、さらに部隊長を狙い撃ちにされれば、とうてい統率など保てるはずがない。敵は、こちらの組織的な反抗を徹底的に封じる算段なのだ。連隊長以上には弩を持った従兵がついているが、この混乱ではまともに矢を射れるはずもなく、この攻撃に抵抗するすべはない。
 完全に、してやられた。
 ヒュアキスはギリギリと歯を噛み締めた。
「最初から最後まで、我らはやつの手のひらの上で踊らされていたのか……!」
 河を渡ると見せかけ、マーベン銅山を攻め落とした。
 一夜にして砦を造ったと見せかけ、その実はただのハリボテであった。
 そのハリボテを今度こそ本物の砦にするのかと思えば、自分たちを倒すための攻城兵器を作っていた。
 撤退すると思われていたゾアンたちも、その脚を活かして軍団の側面や後方を脅かしている。
 起死回生の最善手として行った敵本陣への中央突破も、かえって敵の包囲に地形を利用させる結果となった。
 そして、今やこうした窮地にもっとも頼りとするべきはずの熟練兵隊は、前後を河と味方に挟まれてしまい、その力を完全に殺されてしまっている。
「なるほど。確かに、虚を()くする希代(きたい)の策略家。まさに至言ではないか……」
 軍議においてカントビアス男爵が「破壊の御子」を評した言葉だが、これはダリウス将軍の密書に書かれていたものである。
 なぜ、ここでの戦いを回避するようにダリウス将軍があれほど伝えて来たのか、ヒュアキスは痛恨の念とともに、ようやく理解した。
 その名誉を汚し、侮辱の言葉を浴びせられながらも、「破壊の御子」がホルメア国の大いなる災いになると言い続けてきたダリウス将軍の想いが、ようやく心の底から理解できたのである。
 何のことはない。こうして目の前で対峙(たいじ)する自分らよりも、はるか遠い王都で謹慎の身でありながらダリウス将軍こそが、もっとも「破壊の御子」を理解していたのだ。
 しかし、とヒュアキスは思う。
 謹慎を申しつけられたダリウス将軍は、手の者を使い、その伝聞によってでしか「破壊の御子」を知らない。
 だが、こうして目の前にしてこそわかることもある。
 ヒュアキスは、ダリウス将軍が大きく見誤っている事実に気づいた。
 それは自分らを包囲する敵の中にあった。
 自分らを攻め立てる敵の中に、決して少なくはない人間の姿が見えた。彼らは当然、ボルニスの街の住人たちであろう。
 つまり、つい五年前まではホルメア国の人間だった者たちなのだ。
 そんな人間たちがかつての同国人を殲滅しようと奮戦している。
 しかし、彼らは金に目がくらんだわけでも、力で強制されたわけでもない。あたかも自分らの行動が正しい。自分らこそが正義という目で、今もかつての同国人を攻め立てているのだ。
 そして、彼らにそうさせているのは、間違いなく「破壊の御子」だろう。
 それは、恐ろしいことだ。
 とてつもなく恐ろしいことだ。
 ずっとダリウス将軍に憧れ、見上げ続けてきたヒュアキスだからこそわかる。数々の名将や猛将や智将といった者たちを知ろうとし続けてきたヒュアキスだからこそ理解した。
 これは、名将や猛将や智将のなせる(わざ)ではない。
 そのような生ぬるいものではありえない!
 これは怪物によるものだ。
 人の世の(ことわり)を破壊する、恐ろしい怪物の所業(しょぎょう)なのだ!
 奴は制圧した土地の人間すべてを飲み込み、さらに強大に成長する怪物なのだ。
 そんな恐ろしい怪物が、ホルメア国の災いで――たかがホルメア国だけの災いですむはずがない!
 その時、河向こうの投石機から放たれた石が、燃え上がる平衡錘投石機の支柱に直撃した。支柱を砕かれた平衡錘投石機は、火の粉を巻き上げながら、その機体を大きく傾ける。
 自分の上にのしかかるように覆い被さってきた燃える平衡錘投石機をヒュアキスは達観した顔で見上げた。周囲は悲鳴を上げる兵士に囲まれ、とうてい逃げる余地などありはしない。
 ヒュアキスが見つめる前で、さらに平衡錘投石機が音を上げて傾く。
 死を目前にしたヒュアキスは、胸の奥底から突き上げてくる激情のまま、声を張り上げた。
「閣下っ! ダリウス将軍閣下ぁっ!」
 自分の声がダリウス将軍まで届かないとは承知していても、ヒュアキスは叫ばずにはいられない。
「こやつは必ずやホルメアのみならず、西域全土に大きな災いをもたらしますぞ! 閣下ぁー!」
 その絶叫は、破砕音を立てて倒れる平衡錘投石機の下に消えて行った。
 名将の兜持ちと呼ばれた男は戦火の中に消えた。
 しかし、戦いはまだ終わらない。
 崩壊しようとする第二軍を救うために動き出していた第五軍が遅ればせながら戦場に到着する。

次話「スノムタの屈辱-命運」だと思う(-。-)ボソ
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