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更新が遅くなり、申し訳ありません。
今年もよろしくお願いいたします。

アライヴ
作:亜月 聖



第7章:高校にて


私立神藤高校。生徒の自由と権利を尊重し、規則なんてほとんど無く、なんとも荒れた学校である。せいぜい、一日の時間配分がきっちりと決められてるぐらいで、髪型も髪の色も、指定かばんの規制もない。また、この学校は非常に授業サボり人数が多い。オレのように、学校にすらほとんど来ない人間も少なくない。そのくせ、一学年の生徒は300人以上。同級生でも、名前を知らない奴はこの世にあふれる曲の数ほどいる(ちょっと大げさかもしれないが)。だから、オレがミナミのことを知らなくても不思議なんかじゃないんだ。

この学校には、荒れた奴(オレも含まれるらしい)が星の数ほどいるのに、金持ちのお嬢様ミナミのような人間も通っているのだから、不思議だ。大抵の学校には、七不思議というやつがあるという。こんなに自由で荒れた学校に、なぜ普通の一般の生徒や金持ちのお嬢様が、望んで入学するのか。この神藤高校最大の謎は、日本全国の高校に伝えられている七不思議全ての謎を合わせたぐらいのレベルだと、オレは思う。ちなみに、美形青年ナツメや、強面青年ジン、アイドルヤンキー青年アスカも、かつてはこの高校に通っていたらしい・・・。

ますます謎だ。

「いやいや、全然変わっていないな、この高校は」
校門の前で、アスカは楽しそうに言った。
「はあ」
そんなアスカの隣で、オレはため息をついた。なぜだ。なぜ、今朝、いつも通りサボった学校に、昼過ぎに来なきゃいけないんだ。
しかも、アスカと二人で。
いかにも、「不良少年とその兄」みたいじゃないか。
考えただけで悪寒がする。昔みたいで・・・。

「さあて、2年C組はどこかなあ♪」
校舎へ向かいながら、アスカは意気揚々と言った。何でそんなに元気なんだか。語尾に音符マークをつけるのは、ナツメだけだと思ってたぞ。
「2年C組はこっちの校舎だ」
ため息をつきながら、オレは2年の校舎へと入っていった。


校舎へ入ると、学校特有の音がたくさん聞こえてきた。女子のキャーキャーという甲高い声、男子が廊下をドタバタと駆け回る音、食堂のほうからは、人気メニューであるメロンパン(100円)の争奪戦の激しさを物語る音・・・。

・・・うるせえ。


「これぞ、学校ってカンジの音だな」
ふと横を見れば、アスカが苦笑して生徒達(アスカにとっちゃ後輩か)を見ていた。
「高校時代は、あんたも普通の男子学生だったのか?」
オレは長年聞きたかったことをアスカに聞いた。アスカは、少々眉間にしわを寄せた。いかにも心外だ、といわんばかりの表情だ。アスカは、仏頂面のまま言った。
「心外だね、ヒイラギ。オレは今でも普通の常識ある人間だぜ」
「ウソつけ」
オレは即座に言った。ヤンキー同士のトラブル(大抵、ジンが絡んでいた)を、面白がってみてるような奴が普通の人間のわけが無い。そんな人間を普通と呼ぶのなら、大抵の人間が「異常」となってしまう。
「ま、そんなことどうでも良いだろう?」
そういうと、アスカは唇の端をあげた。この男を知らない人間から見れば、何ともジャニーズ風の笑みなのだが、本性知っている人間から見れば、結構怖い。
ごたごた言っているうちに、C組にたどり着いた。

がやがやザワザワ・・・。
このクラスもずいぶんとうるさい。
ところで・・・さっきから周囲の視線がいたい。まあ、当たり前といえば当たり前か。
2年A組のヤンキー少年と、アイドルみたいな顔した、どう見てもこの学校の生徒じゃない奴が我が物顔で、歩いていれば。誰でも注目するよな。
「何ボーっとしているんだい、ヒイラギ? 入るよ」
前言撤回。気にしてない奴がここにいた。
アスカは何のためらいも無く、ガラッとC組のドアを開けた。


何人かの生徒がこっちを見た。
皆、不思議そうな顔をしている。当たり前か。
アスカは、満面の笑みを浮かべ(ジャニーズの営業用のスマイルだ)、教室全体に響き渡る声を出した。
「突然押しかけてきてごめんね。このクラスに、朝倉ミナミって女の子の友達いないかなあ?」
朝倉ミナミ、という名前が出た途端、教室にただならぬ同様が走ったのを、オレは見逃さなかった。そして、女子達がぺちゃくちゃと喋り捲る。おおかた、ミナミが事故にあったことを話しているのだろう。中には、オレを知っている奴もいるらしく、「どういう関係かしら?」なんて声も聞こえる。
「それで、一体誰なのかな」
アスカがもう一度クラスの奴らに聞いたときだった。
不意に、窓際にいた一人の女子がこちらへやって来た。












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