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二度目の私
作:シロクロ





「危ない!」
「え?」

プ――!!!

友達の声とクラクション音に振り向いた。
トラックが、目の前にあった。







暖かい…。
凄く気持良い。ここが何処かは分からないけど、何だかあったかくて気持良い。



もしかして…天国?

あは、それもいいかも。だって、今すごい心地よいから。
私は快楽のままに目を閉じ、どくんどくんという、いつだったか最後に聞いた音に包まれながら、私は睡魔に身を委ねた。







体が…重い…。
何だかずいぶん寝ていた気がする。ここは何処なのか今は何日なのか検討もつかない。
寝る前の暖かい場所とはあからさまに違う。
助けを呼ぼうと、私は喉を震わす。

「ぉぎゃあああ」

え? 何? 赤ちゃん? 何処に赤ちゃんがいるの?

「ぎやあぁぁ」

赤ちゃんに声をかけながら私は重い瞼を上げる。
私はどこか見覚えのあるようないやに広い部屋にいるが、赤ちゃんのようなものはいない。

「おぎゃあぁあ」

…と言うか、さっきから私が話すタイミングと泣き言が合ってるようなと言うか、私の声が聞こえないのだが?

「……」

泣き言は止まった。
私は恐る恐る口を開く。

「ぁ〜うぅ。……うぎゃ!?」

わ、私の声!?
ちょっ、マジすか!?

「あらあら、悠里ちゃ〜ん、どうしたのー?」

聞き慣れた声―お母さんだ。
ぱたぱたと足音をたててやってきたお母さんは私のすぐ側に座って、私の顔を嬉しそうに覗き込む。

「悠里ちゃん、お腹すいたのかな〜?」
「あ〜ぅ」

いやいやいや、お母さん!? わ、若っ!

「ん〜オムツも大丈夫だしぃ」
「おぎゃ!」

どこ触ってんの、って言うか! 認めたくはないけど…

「ほ〜ら、いい子いい子」
「あぅ〜」

お母さんは、私を軽々抱き上げると高い高いをする。

…間違いない。なんかよくわかんないけど、私、赤ちゃんになってる。
て言うかお母さんも若いし…もしかして私、タイムスリップとかしちゃってますか?










「ぉか、さん」
「きゃー、聞いた? 聞いたお父さぁん?」
「ああ、悠里は天才だな」

…親ばかめ。
て言うか、生後半年で話すのって早いの? 私早まった?


…だって、最初はともかく呂律が回るようになったのにわざとあ〜う〜言うのって微妙なんだもん。
あれから私はまた眠くなって、ちょっと起きては内心は冷静なのに泣いては寝てを繰り返した。

でも赤ちゃんがよく寝る生き物で良かった。じゃなきゃきっと、暇すぎて発狂しちゃう。
ちょっとしか起きてないけど凄く暇だった。だいたい高い高いなんて全然つまんないし。何故か涙は止まるんだけどさ。

「ぉと、さん」

ちなみに、舌たらずなのはわざとだ。本当はやろうと思えばいくらでもかつてのように話せるけど、いくらなんでも駄目でしょ。

「カワイーなぁもう、悠里はきっと美人になるぞう」

いや、18歳の私は別にどこにでもいる女のコでした。

暇だった間に色々考えた私は、寝る前のことを思い出したのだ。

私は18歳の誕生日に、トラックに跳ねられたのだ。

そして……死んだ。

あの暖かい場所はたぶん、胎内。
でもそれにしても、生まれ変わったわけではいらしい。
これは、何なのだろうか。いわゆる死にぎわに見る…そ、そーまきょう?
でも完璧に私の意思で動いてるし…。本当の本当に、タイムスリップなのだろうか。

だとしたら、本当にそうだとしたら……私の弟が死ぬのを防げたり、するのだろうか。

もしそうなら、私は…弟を助けたい。

弟が死んだのは私が5歳で弟が2歳の時だから…うん、頑張れば何とかなる。

「おか、さん、まんま」

とりあえず、一歳になるまでは単語を話すだけにしよう。


オチもヤマも何も考えずに書きたいから始めました。
自分が良ければいいという自己満足なので気分がのったぶんだけ更新します。
それでも良ければ付き合ってくださると嬉しいです。












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