35/158
《十九言目》宮沢賢治
――キミのように、
いじめられそれでも
ギリギリで生きている
その状況で――
泣きながら苦しみながら
それでも
頑張って頑張って
おぼえた勉強は、
大人になったらぐんぐん
強い芽を噴いて、
いじめた子よりも
クラスの子よりも
大きな、
大きな花を咲かせるよ!
――そう、
それがキミが今日から
勉強することの
《意味》なんだ!!
【参照】
名前:宮沢賢治
国名:日本人
生没年:1896年~1933年
きみのようにさ
吹雪や
わずかの仕事のひまで
泣きながら
体に刻んで行く勉強が
まもなく
ぐんぐん芽を噴いて
どこまでのびるかわからない
それがこれからの
あたらしい学問の
はじまりなんだ。
出典:
『春と修羅第三章』