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リズムゲームプラスパルクール 作者:桜崎あかり

エピソード8『変化していく環境、その行方』

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エピソード8-7

2017年1月30日付:加筆調整
 明石零あかし・ぜろ、彼女はある懸念を抱いていた。襲撃者事件、今回のプロデューサー逮捕――。
全ての事件はアカシックレコードがカギを握ると明石は思っていた。一部の反超有名アイドル勢力も思っていたのだが――。
「ARゲームが、超有名アイドル商法に対するカウンターコンテンツである事――それを自覚できる者もいるのだろうか?」
 運営でさえも把握している人物がいないとも言われている――ARゲームの存在意義、それを知ってこそのARゲームであると。
しかし、明石の考えが杞憂で終わる。
「ウィキやまとめサイトの様な存在が絶対悪と言われるのは、こういう事も意味しているからだ」
 数十分後に報道されるニュース、それが全てを物語っているのだが――。


 4月28日午前12時――何と、今まで報道されていなかった事件が全国区のニュースで取り上げられたのである。
『ニュースをお伝えします――』
 国営のテレビ局でも最初に表示されたテロップは――。
【不正パーツ流通の容疑で、芸能事務所を家宅捜索】
 他局では交通事故、豊洲のアイドルイベントホールに関する裏取引、株の不正操作、バラエティー番組でニュースなし――。
唯一、あのテレビ局は通販枠でスマートフォンを紹介していたのだが――別の意味でも衝撃が走る。
『先日に起きた不正パーツの流通に関して、埼玉県警は東京の芸能事務所数社を独占禁止法及び著作権法違反として――』
 他局では数日前から報道していたニュースを、国営のテレビ局――それもトップニュースである。
まるで、独占入手の様な感じにも見える気配だが、実際は独占ではなく出遅れと言うべき状態だった。
国営のニュースでは、芸能事務所の指示で報道を差し控えていたらしい。これに関してもニュース内で触れられていたのである。
「あの時の事件を繰り返すような報道――それに何の意味があるのか」
 アンテナショップでニュースを見ていたのは、比叡ひえいアスカである。ARインナースーツではなく、今回は私服だが。
アンテナショップに立ち寄ったのも、ニュースで気になるテロップを見かけたのが理由だった。
「超有名アイドルと言っても、強制捜査を受けたのはシェア4位と5位――1位の所を強制捜査でもしないと、状況は変わらない」
 比叡が懸念しているのは、シェア1位の芸能事務所がWEB小説のチート主人公物のように無双展開になることだ。
それを阻止しないと――ネット炎上が広まるのを食い止めるのも不可能に近い。
「超有名アイドルと言うコンテンツ自体が絶対悪であり、完全に駆逐すべき存在なのだ――」
 比叡は超有名アイドルの存在を絶対悪と感じており、必要悪とは考えていない。
むしろ、超有名アイドルの今までやってきた事は――比叡にとっては百害あって一利なしという判断なのだろう。


 それとは別にARゲーム用のセンターモニターでニュースになっていた話題、それも一つの勢力が壊滅したのを知らせる物となった。
【ARゲームプレイヤーを題材とした夢小説をイベントで販売していた勢力を摘発。中には未成年も――】
 このニュースに関しては詳細が触れられていなかった為、全容としては不明確な部分もある。
しかし、ARゲームプレイヤーを題材にした夢小説が存在し、それを実際のプレイヤーが見て通報したとしたら――。
その結果として夢小説勢とフジョシ勢が両者とも自滅すると言う展開となり、ARゲームフィールドからは姿を消す事になる。
「ARゲームも、ある種の2.5次元作品と言える。3次元の実況者や有名アイドルを題材とした夢小説、非BL作品をBL化しようという風潮――そうした流れは立ちきるべきだろう」
 こちらのニュースを見ていたのは日向ひゅうがイオナである。
ちなみに先ほどまではインナースーツ姿だったが、今は私服に着替えているのだが。
先ほどの有名アイドルのARアバターを利用した一件は、まさに一部勢力による風評被害やレッテル貼り――つまり、ネット炎上の縮図とも言える物だった。
「これで残るは、反超有名アイドル勢力とARゲーム反対派――」
 別の場所から同じニュースを見ていたのは、こちらも私服姿のアイオワである。
既にARゲームの方は終えて、別のエリアへと向かおうとしていたのかもしれない。その中で、今回のニュースを目撃する事になったのだ。


 アカシックレコードがどのような経緯で生み出されたのか、それは誰も暗黙の了解と言う事で調べようとしない。
分かる事と言えば、ある廃墟ビルに残されていたデータをサルベージした結果――というのが七不思議サイトで取り上げられている物だ。
以前に大和朱音やまと・あかねはアカシックレコードを探していた事があるのだが、残念ながら本体を見つける事は出来なかったのである。
アカシックレコードのサーバーと言うのは間違いなく存在し、今も百万人規模のユーザーが閲覧していると言う。
「アカシックレコードが、いつまでも尻尾を掴めないと思ったら大間違いだ」
 コンビニでタブレット端末を片手に、何かをネット上で検索していたのはローマである。
メイド服にも見慣れているのか、コンビニの店員や周囲の客もローマに指差す事はしない。
「迷宮入りや真相の語られない案件も、あるのかもしれないだろう。しかし、決着すべき案件は――完全決着すべきだ」
 ローマは超有名アイドル商法を巡る事件が、迷宮入りや未解決のままで終わる事を望んでいなかった。
アカシックレコードでも超有名アイドル商法は放置すべきでない案件として、解決を望んでいる声が存在する。
しかし、ローマはアカシックレコードに振り回される事こそ――懸念すべき案件とも考えているのだ。
「アカシックレコードと言う、ネット上のつぶやきサイトにも似たような存在――おそらくは、生みの親はネット炎上と言う非日常を体験させる為に生み出した必要悪と思っているだろうが」
 ローマの方も、アカシックレコードの存在が必要悪に該当すると薄々だが気づいている。
彼女は、誰がアカシックレコードを生み出したのかは把握していないようだが。
一連のニュースはARゲームランカーの耳にも届いており、明石の考えが杞憂で終わる事を物語る。
しかし、一部勢力が懸念していた事案は――。
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