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リズムゲームプラスパルクール 作者:桜崎あかり

エピソード7『架空と現実の境界線』

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エピソード7-9

2017年1月27日付:加筆調整

 2曲目が始まり、イントロパートと同時に白いオブジェクトが出現する。
このオブジェクトをリズムに合わせて接触、叩くなどをする事でスコアが上昇するのだが――初心者にとっては、この段階で混乱するプレイヤーも多いらしい。
ビスマルクの場合は、レールガンを的確に放ち、パーフェクトヒットを連続で出していた。
彼女もARゲームでは実力者であるのだが、それでもパワードミュージックでは判定やアクション、様々な部分で手探りの日々が続いたのである。
これに対し、日向ひゅうがイオナは――。
「ここまでタイミングを掴みにくいのか――」
 現在使用しているガジェットを使いなれていないというわけでなく、一種の判定が掴みにくいのである。
リズムゲームの場合、あるラインに到達する【まで】で判定する作品と、あるラインに到達する【寸前】で判定する作品で別れており――。
「最初よりも、空振りが激しい――どういう事だ?」
 今まで使用したガジェットと現在のガジェットでは、やはり判定が異なるようだ。
ノーツと呼ばれるオブジェクトが出現する速度は、使用しているガジェットのタイプで異なるだけでなく――。
「向こうは的確に命中出来ているのに、こちらはオブジェクトの速度に翻弄されている――?」
 日向は自分のスコアが低い事に関して、疑問を持つようになった。チュートリアルでもパーフェクト判定に近い程、スコアが上昇する。
それは頭の中でも分かっているのに――実行に移す段階が出来ないでいた。
「こちらとしても、負けられない理由がある! 貫き通すべき意地がある!」
 日向はガジェットタイプやプレイ経験と言うハンデを、今まで持っていた技術で補おうとしている。
他のARゲームプレイヤーでもFPS未経験者が第六感を発揮するケースがあったり、格闘ゲーム経験者がベルトアクション系で雑魚を一撃で倒したり――色々と事例がある。
「ARゲームを守りたいという気持ちは――こちらとしても負けてはいない!」
 ビスマルクの方も自分が達成すべき目的を持っている。その為にも――。
お互いに譲れない物、それは皮肉な事にも共通する物が存在していた。それが――ARゲームを荒らすネット炎上勢を駆逐する事だったという。
ただし、その規模はお互いに違うのかもしれないが――。


 日向のスピードとビスマルクのスピードは同じであり、一部プレイヤーが使用するスピード重視のカスタマイズと言う訳ではない。
それなのにスコアの差は圧倒的だ。ビスマルクの使用するガジェットがチートなのでは――とギャラリーも疑うのだが、その余地がないのは誰の目から見ても明らかである。
「スピードは同じ重装甲タイプなのに――何故、あそこまで差が出る?」
「ガジェットを1回1回でチェンジしていたら――今まで慣れてきたタイミングもずれるのは明白だ。日向の判断ミスと言うべきか」
「しかし、様々なリズムゲームをプレイしていたり、イベントで別機種を兼業していると――同じような症状になる可能性もある。単純な判断ミスとは言えないだろう」
「だが、リズムゲーム初心者が陥るような動き方――その典型例なのは間違いない」
「リズムゲームは格闘ゲームとは違い、専用コントローラを使う物が多い――」
「しかし、画面表示的には似た者同士じゃないのか?」
 ギャラリーの方も、日向不利に関して色々と考えているようだが――意見としては似たような物ばかりだ。
【プレイ回数的にはビスマルクが上か?】
【スコア的な意味でも同じだろうな。日向の方は他のARゲームに関するノウハウはあっても、ARリズムゲームは――】
【ARゲームもVRゲームも同じようなバーチャルゲームではないのか?】
【それは全く違う。VRゲームは狭い空間でもプレイ可能だが、ARゲームは広いフィールドが必要だ】
【だからこそ、街を1つ丸ごと使うような場所が必要だった――と?】
【バラエティー番組でショッピングモールをまるごと鬼ごっこで使う様な感覚――それと似ているのかもしれない】
【しかし、あそこから日向は逆転できるのか?】
 ネットの実況勢やつぶやきサイトのタイムラインも似たような物で、目新しいと感じる意見は見当たらない。
これでは新たな光景でさえもテンプレのWEB小説で見るような光景になってしまう可能性があり、コンテンツ流通の危機でもある。


 2曲目も大詰めと言う場面で、ギャラリーは驚いた。その衝撃的な結末に。
「なるほど――そう言う事か」
 某所でセンターモニターに映し出された中継映像を確認していたのは、比叡ひえいアスカだった。
彼女は日向に対して、自分に敵対するような存在とも考えていたようだが――。
「一部の芸能事務所が儲かるようなシステム――それを生み出してしまった超有名アイドルを、許せるはずはないだろう」
 比叡は何か思う部分はありつつも、結果を確かめる事無く――その場を後にしていた。
一体、比叡が憎むべきシステムとは炎上マーケティングなのか、それとも超有名アイドル商法なのか――?
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