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リズムゲームプラスパルクール 作者:桜崎あかり

エピソード5『炎上マーケティングの始まり』

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エピソード5-4

2017年1月18日付:加筆調整

 4月20日午前10時35分、コンビニ前でコンビニおにぎりをかじりつつ、店内に置かれているモニターに視線を向けていたのは――長門ながとクリスだった。
口にしていたのは鮭のようだが、手にしている飲み物は何故かコーヒーである。
「あのデカリボン――何処かで見覚えがあるような」
 鮭おにぎりを食べ終わり、次に手に取ったのはおかかおにぎり。
長門が食べているおにぎりは違うコンビニの持ち込みではなく、この店で購入した物だ。
その後、会計を済ませてフードコートで食べている訳だが――コーヒーに関しては、缶コーヒーではなくコンビニの淹れたてコーヒーらしい。
「名前を見る限り、別人の可能性もある。他人の空似か――」
 この時に長門が見たのは、別人の方だった。
後に動画サイトにアップされていた物を視聴し、他人の空似だと確信したのである。
「ネームの被りと言うのは、他のARゲームでもよくある。それを踏まえれば珍しい事ではないのか」
 ネーム被りは他のジャンルでも行われており、この辺りはARゲームでも禁止はされていないようだ。
ただし、あまりにも有名なプレイヤーを名乗ろうとすると危険なのは間違いないだろうが。


 午前10時40分、竹ノ塚駅近辺では何故かガーディアンの勢力が集まっている。
この様子を見たギャラリーは、一斉にスマホで撮影をしようとするのだが、何故か撮影しようとするとデータの記録に失敗し、撮影が出来ない状態になっていた。
「カメラ機能の故障か?」
「単純に故障であれば、数人程度のはず。ここに来ている数十人規模で一斉に故障と言うのは聞いた事がない」
「これと同じような光景――見覚えがあるな」
「見覚え? テロ事件か何かか?」
「そうじゃない。似たようなARゲームでこういう事例が――?」
 ギャラリーの方でもカメラ及びスマホのカメラ機能の故障が叫ばれている中、ある男性はこの光景に見覚えがあると言う。
しかし、見覚えのある光景であれば――この場から引き返すべきと考えるアイドル投資家等は存在する。
実際に一部の勢力は撤退し、難を逃れていた。その理由は――。


 同刻、谷塚駅のパワードミュージックフィールド、そこには異様とも言えるような装備の人物がいた。
外見はブルーとホワイトのツートンカラーのインナー、全身にアーマーを装備、ARメットは全体を覆うタイプでツインアイという特別仕様である。
これでも他のARアーマーと共用の物であり、パワードミュージック専用ではない。
『このARアーマーで参加できそうな機種はないだろうか?』
 さすがにアンテナショップの男性スタッフも、この姿を目撃したら驚くのも無理はない。
ARアーマーを装着した状態でアンテナショップへ入っても問題がない為に、この姿でも問題はないのだが――これを銀行等でやると強盗と間違えられるのは間違いないだろう。
「フルアーマーですと――サバゲ―系列とかFPSでしょうか?」
『そちらのジャンルは既に制覇と言っていい状態だ。他のジャンルを希望したい』
 別のジャンルを希望している客に対し、スタッフの方も若干の困惑気味である。
フルアーマーでプレイするようなARゲームのジャンルと言えば、かなり限定されるだろう。
実際に不可能ではないが、フルアーマーでリズムゲームやアスリート系ジャンルをプレイするのは縛りプレイ位なものだ。
「しかし、他のジャンルとなると軽装型やARバイザーだけの物もあるので、難しいですね」
『そこまで深刻なのか? 新作の中では可能な物もあると聞いて、直接来ているのだが?』
「――確かに新作ならありますね。しばらくお待ちを――」
 彼が新作と言うので、スタッフの方も心当たりがあるようで、何かを確認する為に何処かへと姿を消す。
今回尋ねてきた人物、それは西雲響にしぐも・ひびきである。
諸般の事情で素顔を見せる事が出来ない為、一部の特殊条件を飲む事でアーマーの装着可能エリアが通常のケースと比べて多い。
『ARゲームのジャンルも増えていると聞くが――まだ、解禁になっていないジャンルもあるのか?』
 アドベンチャー系や謎解きタイプはARゲームのシステム的にも適合しないケースもあり、実況動画も制限される等の影響もあってARゲームでは存在しない。
RPGに関しては一部で存在するかもしれないが、体験プレイするにもチュートリアルが長い等のネックもあって敬遠されがちだ。


 5分後、男性スタッフが持ってきたのはARガジェットの入っている箱だ。見た目、変身ヒーローの玩具にも見えるのだが――。
「それだけのアーマーを装着していても問題がないのは、このパワードミュージック位でしょうか」
『パワードミュージック――ネット上でも話題のARゲームか』
「最近はプレイヤー数も増えていて、ゲームルールが複雑なので人を選ぶと思いますが」
『人を選ぶか――ジャンルは?』
 西雲はジャンルを訪ねたので、男性スタッフは真顔で答える。
「リズムゲームです」
 その後、数秒の沈黙が発生し、西雲も頭を抱えていた。
重武装でもプレイ出来るリズムゲームとは――どれだけ危険なジャンルなのか? 飛行ユニットを使ったり、魔法的な何かや超能力使いでもいるのか?
西雲もARゲームでは有名なプレイヤーだが、苦手なジャンルと言うのも存在する。
それが、パワードミュージックのメインジャンルであるリズムゲームなのだ。
 改めて西雲は頭を抱える。苦手なジャンルに片足を突っ込む事になるとは――と言うのもあるが、彼女がリズムゲームを敬遠する理由は他にもあるだろう。
格闘ゲームはイースポーツ化がすんなり移行で来たとまではいかないが、他のジャンルと比べると人気ジャンルと言う事もあって受け入れられた。
しかし、リズムゲームの方は――未だにイースポーツとしてはメジャーなジャンルとは言えず、様々な壁もあって一部ゲームで小規模大会が行われている程度でしかない。


 西雲もパワードミュージックは都市伝説として、全く信じようとはしなかったのだが――それはアンテナショップで現物を見るまでの事である。
アンテナショップで見た現物、それはリズムゲームのコントローラを思わせるデザインのスナイパーライフルだった。
『これでリズムゲームをプレイするのか――ガンシューティングテイストのリズムゲームあると言う話は聞いているが』
 ガジェットを見てもプレイする様子を見るまでは、どのように使うかの見当が付かない。
実際、AR対戦格闘も普通の格闘技などと同じと考えていたら、まさかの格ゲーを再現したような必殺技も出せる物だった。
ARFPS等に至っては、世界大戦等を下地にした架空戦記であれば――シミュレーションマシンと大差がない。
自分が言えた義理ではないのだが、ARゲームが戦争の道具として悪用される未来、あるいは玩具で世界征服と言う展開もイメージさせる。
『一体、何が始まると言うのか?』
 そして、西雲はアンテナショップに入り、現在の状況に至っているが――。
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