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リズムゲームプラスパルクール 作者:桜崎あかり

エピソード12『次のステージへ、ゴングを鳴らせ!』

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 午後3時45分、参加するメンバー4人がARアーマーを装着し、準備が完了した。
リザーバーであるローマと木曾きそアスナは参加プレイヤー4人がそのまま出場する為、出番なしと言う事になったのだが。
「この場にいると思われた比叡がいない――」
 木曾は人影の中に比叡ひえいアスカがいると思っていたが、その姿は全くない。
彼女が蒸発したとは考えにくいので、帰路についた可能性が高いのだが。
「このレースは直接目撃するか、動画サイトで見るかで印象は変わるだろう。見ているとすれば、遠くから――と言う可能性もある」
 大和朱音やまと・あかねは今回のレースが直接目撃するか、動画サイトで見るかで印象が変化すると断言した。
おそらく、それ位の価値があるのだろう。あるいは――。


 スタート地点に最初に現れたのは、ヴェールヌイである。アーマーの方は決勝用に用意した物ではないが――。
「ここまできた以上は――全力で挑むまで!」
 バイザーごしで確認はできないが、その目には以前の様な迷いがあるような眼ではない。
今の彼女は――ARゲームに挑もうと言う1人のプレイヤーとしての目をしていた。
 2番目に姿を見せたのは、リベッチオ。しかし、彼女はヘッドフォンを耳にしており、ARバイザーは装着していない。
ARアーマー及びインナースーツは装着済みだが――何があったのだろうか?
「さて――と、始めますか」
 ヘッドフォンを外した後に指をパチンと鳴らすと、ヘッドフォンはARメットに変化したのである。
これだけでも周囲は驚くのだが――そのARメットをそのままかぶったのだ。


 3番目に姿を見せた人物は、以外にもアイオワの方だった。
両腕にはアガートラームにも類似したARガジェットを装着し、背中のバックパックは大型主砲を思わせる。
モチーフ自体は戦艦アイオワではないのだが――そう見られてもおかしくはない可能性も高い。
さすがに――リアル乳を見せるようなスーツはスポーツ系ARゲームでは禁止されているので、そこまで露出度が高い訳ではないが。
「ランカーの称号を得たと言っても、それが終着点にはならない。すぐに飽きてしまう様な人間やネット炎上勢力と違う所を――見せてあげる!」
 アイオワはナックル型のガジェットでグーを作り、その拳を目の前に突き出した。
それはまるで、空手の型を披露するような――そんな気配を感じるだろうか。
 最後に姿を見せたのはビスマルクである。彼女が立っているラインは、他のメンバーよりも後ろに位置しているが――これは予選スコアによる物が高い。
予選のスコア、今回のトーナメントでのスコアを考慮した結果が――スタートラインに関係している。
しかし、リズムゲームプラスパルクールはあくまでもリズムゲームがメインとなっており、スタートラインは関係ないと言ってもいいが。
トラック競技やレースゲーム等の様にポールポジションを取る事でアドバンテージを得るようなゲームとは違い、ここで試されるのは演奏のミスを減らす事だろう。
フィギュアスケートでミスが減点に影響するのと同じように、リズムゲームでは1つのミスが致命傷になる事さえある。
「完璧な演技――それこそ、マニュアルに載っていないような技術を、リズムゲームでは求められる。攻略本片手のプレイが、本当に正しいのか――」
 ビスマルクは気持ちを落ち着かせようと色々と試すのだが、それでも極度の緊張で固まってしまいそうだ。
「今までのARゲームでも、ここまでの緊張はなかった。これが――リズムゲームの緊張なのか」
 彼女は改めて思う。今までのプレイ以上に、今回のランカー決定戦は少ないミスが求められるだろう。
しかし、パーフェクトなプレイが全てなのか――それ以外は否定されてしまうのか? そこで彼女は悩み続けていた。
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