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リズムゲームプラスパルクール 作者:桜崎あかり

エピソード12『次のステージへ、ゴングを鳴らせ!』

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エピソード12-3

2017年2月13日付:加筆調整、サブタイトル調整
 ルールの説明も終わり、スタート地点で準備を行っていたメンバーもスタートの合図を待つのみになっている。
「ARゲームは自分の知名度アップに利用しようとしていたが――そう言う流れではなくなっているように見えるな」
 実況者でもあるリベッチオは、他の実況者がプレイしているようなジャンルのゲームでは動画再生数が伸びないと考えていた。
その中でネット上の噂を経由してARゲームを発見する。
この辺りは他のARゲームプレイヤーときっかけは同じだったが――彼女の場合は知名度上昇と言う理由でARゲームを始め、その予想は見事に的中したのである。
 その一方で、リベッチオの動画は初回こそは伸びが他ゲームの実況動画を投稿しているユーザーよりも上にいた。
中には禁忌とも言えるようなADVゲームやネタバレが厳重管理されているようなゲーム実況を行い、それで干された人物もいるほどには――リベッチオの存在は大きくなっていった。
それでもアイドル化した実況者の前には勝てず、そこから再生数の伸びが以前よりは鈍くなったのである。
「アイドル実況者とは違う。それを証明したいが為に自分は――」
 その後、ある人物がARゲームを自己アピールの道具として利用している現場を目撃し、そこから自分がやってきた事が悪い事なのに気付く。
まさか、他のプレイヤーの行動から学ぶ事になるとは――ある意味でも反面教師と言えるのかもしれない。
「今はARゲームが楽しいと思っている。そうでなければ、あの段階でライセンス凍結されていてもおかしくはないのだから」
 リベッチオは新たな決意でARゲームに挑むと決めた。
その後はARゲームの現状をアンテナショップなどで調べ、自分が本当は何をすべきなのか――そこで知ったのである。


 スタートの合図が鳴る前に、4人のARバイザーには何かのジャケットが表示された。
今回のプレイする楽曲のジャケットは直前に公表されるようだが――。
天神あまつかみ
 そこには漢字でジャケットサイズギリギリに書かれた2文字、それと北欧神話をモチーフとしたような鎧騎士――。
しかし、このジャケットを見て何かを感じていたのはヴェールヌイだったのである。
「リズムゲームプラスパルクールには、J-POPに代表されるような楽曲はない。しかし、こういう変化球があったか」
 ヴェールヌイとしてエントリーしているが、彼女が女性と言う事実を知っている人物は決して多い訳ではない。
それを利用する形で名前こそはヴェールヌイでエントリーしたが、西雲響にしぐも・ひびきの時に使用したボイスチェンジャーアプリは、そのままにしてある。
彼女が変化球と言及したのは、この天神が一種のソーシャルミュージックである事に由来していた。
それを知っていたからこそ、ヴェールヌイはニヤリと表情を変えたのである。
【課題曲が出たな】
【J-POPは収録されていない話を聞いていたが、こう来るとは】
【確かに、収録曲数が200曲以上には強化されている――ランダム選曲をしても、こういう事は起きるだろう】
【しかし、この曲をクリアできるのか? 下位のプレイヤーだぞ】
【下位と言っても、32人の選ばれたプレイヤーである以上、油断していると怪我をする】
【天神はレベルで言うと8クラスに該当する。予選と言う意味でふるいにかけるには好都合だろう】
【難易度詐称ではないし、これは妥当だろうな】
 つぶやきサイト上でも楽曲に関しての話題が上がる。
さすがに難易度詐称の曲を予選に入れるのは問題がある――という意見もあった。しかし、本当に難易度に問題があれば対象外にするはず。
それを踏まえれば、今回の楽曲収録はイレギュラーでも何でもない。
この楽曲があるゲーム作品のアレンジ楽曲であるという事実も――と思ったら、そこはあまり触れていない。
別の事情があるという事ではないようだが――詳細は省く。


 楽曲が発表された段階で、リベッチオは別の意味でも笑っていた。
「まさか、この楽曲が来るとは――想定内と言うべきか」
 リベッチオが笑っていた理由、それは数日前から天神をプレイしたいたという事もある。
自分がプレイしていた楽曲が、こうした形で再びプレイする事になるとは。
「――上級難易度の楽曲を投入されるとおもっただけに、これは別の意味でも驚きだ」
 ヴェールヌイはこの曲が来た事には別の驚きを感じている。
何故かと言うと、2ケタレベルの難易度を誇る楽曲――それが予選から投入されてもおかしくなかった環境だった為だ。
上級難易度楽曲が大会では好まれると言うのも理由の一つかもしれないが、ARゲームでは高難易度譜面で大コケするよりも安全牌をプレイする傾向が強い。
それこそ、高難易度譜面をプレイして失敗した場合にネット炎上する事を防ぐ為にも――。
「さぁて、こちらも楽しむとするか」
 リベッチオの笑い方は、何か皮肉とか憎悪的な物ではなく――単純に楽しんでいるようにも思える。
もはや、実況者のアイドル化等がどうでもよくなったのだろうか?
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