挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
リズムゲームプラスパルクール 作者:桜崎あかり

エピソード11『強豪が集いしゲームフィールド』

111/137

エピソード11-5

2017年2月9日付:加筆調整
 午前11時20分、外の騒ぎを目撃したアイドル投資家が増援として姿を見せ始めた。その数は50人近く――。
比叡ひえいアスカが姿を消したのをチャンスと見て姿を見せたアイドル投資家もいる為、おそらくは日向ひゅうがイオナをターゲットにしていた可能性も否定できない。
それに加え、他に歯向う様な人物がいれば――という考えの人物もいる可能性は否定できないが。
「我々は超有名アイドル以外のコンテンツは認めない! 投資の材料にもならないような存在は――我々に必要ない。超有名アイドルの栄光の為、ネットを炎上させて黒歴史になるがいい!」
 あるアイドル投資家がアナログチックな装置のスイッチを入れると、突如として周囲のテレビに超有名アイドルの映像が映し出されていた。
どうやら、彼らなりのARゲームに対する抵抗と言う事なのだろう。
「――馬鹿な! 一体、どうなっている?」
 しかし、ARモニターは映像が切り替わっていないので、アイドル投資家は装置の不発を考えた。
何を仕掛けたのかは不明だが、リアルに時限爆弾の様な物ではないとは分かる。そんなものを使えば、芸能事務所がテロ組織の様であるという認識を海外に拡散し――事実上の自滅となる。
「装置の方は完璧のはず! 我々に慢心などないはずだ――」
 別の投資家も、この装置に関しては自信があると考えていたのだが――現実は違っていた。
リアルで爆弾だった場合は警察が出動するのは避けられない。そうした状況ではないと言う事は、彼らが仕掛けたのは別の物であるという事を物語る。
『残念だが、君達の装置ではARゲームのハッキングを行う事は不可能だ』
 突如として、ARモニターの一つの映像が変化し、そこに映し出されたのはARメット及びアーマーを装着した飛龍丸ひりゅうまるだったのである。
普通ならば、運営のメンバーが姿を見せるような場面なのかもしれないが、何故に彼女なのかは分からない。
これには日向の方も目が点になっていた。つまり、これに関しては日向も全く把握していなかった事になる。
おそらくは誰も気づかなかったような計画を――飛龍丸が発見した為に阻止をしたとも読み取れるような光景だろうか。
『以前のARゲームと同じと思ってプログラムを設定していたのかもしれないが、それが仇になったようだな』
 その後、映像は再び元のPVに戻る。
どうやら、数十秒程度のハッキングと言う気配だろうか? あるいは、ブービートラップかもしれない。


 10分経過――その頃には日向が襲い掛かってくるアイドル投資家を撃破していく。
当然だが、撃破に関してはARゲーム内での出来事であり――リアルで投資家を鎮圧した訳ではない。
警察だとフラッシュグレネード等で気絶させるような流れかもしれないが、そうした強引な力押しはARゲーム運営が認めていない――はずである。
しかし、日向は自分なりのプレイスタイルを貫き通した結果として――力押しに見えなくもない物になっていた。
使用したのは、当然のことながらリズムゲームプラスパルクールで使用しているガジェットではなく、ARFPSで使用している大型レールガンである。
その火力は――数十人単位で密集しているアイドル投資家を一発で行動不能に出来るレベルだ。


 午前12時、ニュース番組では速報である事件を報道していた。
午前11時50分頃には速報テロップも出ているレベルだが――通販番組を放送している某テレビ局は無反応と言える。
これに関してはネット上でも『あのテレビ局なら仕方ない』と言われており、それ以外が同じニュースと言うのが問題かもしれない。
『大手芸能事務所から特定グループの炎上を依頼されていた、まとめサイトの管理人が一斉に検挙されました』
 このニュースは、文字通りの意味しか持っていない。芸能事務所が特定アイドルに限らず、ライバルコンテンツを金の力で炎上させていたという事の証明である。
炎上マーケティングを主導していたのが芸能事務所だったとは――それを事前に規制できなかったのか、と言う部分に関しては――政府も協力していたと推測する声も。
「まさか、芸能事務所が一連の炎上マーケティングを主導していたとは」
 ファストフード店でタブレット端末に表示されていたニュースを見て、ビスマルクも驚いている。
さすがに食べている途中のヤキソバパンをのどに詰まらせる事はないが。
「しかし、今更つぶやきサイトのユーザーは芸能事務所に操られていたと――そういう考え方をする可能性も否定できないか」
 ネット上のタイムラインを見て『騙されていた』や『俺達が芸能事務所から金を貰えてもいいはずなのに、タダ乗り宣伝に利用された』と言う声もある。
そこから更なる炎上を危惧していたのは、ビスマルクだけではなかったのだが――。


 同じタイミング、ガーディアンの一部勢力がテレビ番組の違法アップロード勢力を摘発した。
本来は門外漢なカテゴリーなのだが、そこから一部勢力に関する情報が手に入れば――と言う流れで逮捕したのである。
こうしたような理由で違法コピーのゲームを流通させようと言う勢力、違法ガジェットを流通させようと言う人物を摘発する流れは――別の意味でも相互協力と言えるかもしれない。
「ここまで違法配信をしていたとは――?」
 音楽番組やバラエティー番組等の録画したHDDを押収する中、ガーディアンの一人がある動画の存在を確認していた。
その動画はテレビ番組とは全く違う物だ。その内容は――違法動画をアップロードしている勢力に対し、制裁を加えている人物が映し出されている。
「テレビ番組の違法アップロードだけで、ここまでの事をやるのか」
 ガーディアンの男性は、思わず自分の口を抑える。他の動画を見ていた人物も、こちらに集まるように指示が出たので同じ動画を視聴していた。
思った以上にグロテスクと言う訳ではないが、その女性はサイコパスとも言えるような表情で容赦なくチェーンソーで犯人を痛めつけている。
ある意味でも、その表情に躊躇と言う物はない。情け容赦ない――とはこのことか。
「一体、この動画に何の意味があるのか?」
 ガーディアンのメンバーは、動画の詳細に関して言及する事はなかったのだが――過激な行動も、ここまでエスカレートしてしまうのだろうか?
彼らの行く末は、この人物と同じような行動をとるようになってしまう可能性も否定できない。


 この一連の流れが変化するのは、このニュースが報道されてから一週間後となる。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ