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リズムゲームプラスパルクール 作者:桜崎あかり

エピソード11『強豪が集いしゲームフィールド』

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エピソード11-3

2017年2月8日:加筆調整

 5月27日、様々な騒動を見ていく内に――ふと違和感を感じるような光景もあった。
それに対して探りを入れていたのは、意外な事に大和朱音やまと・あかねである。
「ARゲームを炎上させる勢力が、超有名アイドル投資家やまとめサイト系から別の勢力にシフトしているような――」
 大和がタブレット端末で確認していたのは、イースポーツを取り扱ったサイトだった。
最近、イースポーツ系のサイトでARゲームの批判をしている勢力を確認していたのである。
記事その物は炎上を誘発するよう物ではないのだが――まとめサイト勢等が炎上狙いで事実をゆがめて記事にするのは目に見えていた。
「やはり、過剰炎上と見るべきなのか――」
 大和はARゲームの方で新たにガイドラインとして設定した過剰炎上を疑う。
過剰炎上とは、ネット炎上を偽装して別コンテンツの人気を落とす等のマッチポンプ的な物を規制するガイドラインだ。
これを追加した理由は、言うまでもなく比叡ひえいアスカの発言による物である。
「炎上商法に便乗し、更に炎上し続けるような事例もあるが――それ以上に許せないのは超有名アイドルの人気を上げる為に特定コンテンツの人気を落とすパターンか」
 大和は未だに続く同じような事例のネット炎上を見て、どんなにガイドラインを変更してもそう簡単に変わらない物があると痛感した。
だからと言って、今更保護主義的なガイドラインに戻せば――何処かの国の様な状態になるのは目に見えている。
大和にとっては過保護過ぎたガイドラインからの脱却こそが、ARゲームが新しいステップへ進む為のスタートラインだと確信していた。


 5月28日、日向ひゅうがイオナは今回のイースポーツ記事が炎上の原因ではないと考えていた。
何故かと言うと、炎上に繋がるようなキーワードが存在しなかった事である。
もしかすると、ワードサラダ的な――とも思ったが、それだと同じニュースを扱っている所も対象になりかねない。
無差別に同じニュースを扱っているまとめサイトを通報していくのでは、別勢力に動きを読まれる可能性が高いだろう。
その状況下で、日向が思いついたのは――ガイドライン変更で変わった、ある行動だった。
「確か、ARゲームでバトルを挑めば――」
 日向は、タブレット端末の電源を入れ、手始めに超有名アイドルの投資家勢力を潰そうとも考える。
以前の場合は無差別乱入はARゲームの一部ジャンルによっては禁止、襲撃クラスになるとライセンス凍結もあった。
実際に、そうした強引な行動が原因で日向はARゲーム内でブラックリストに登録される程の行動を起こしていたのである。
今のガイドラインで同様の事を起こせば、ブラックリストでは済まないだろう。下手をすれば、永久追放は避けられない。
「以前は乱入が認められていないジャンルでは、ペナルティを取られたが――今度は段取りを取れば問題はない」
 日向のいう段取りとは、前日にビスマルクが行動を起こした際のフィールド展開及びバトル申請である。
これに相手が承認すればバトルは成立、正当な理由として悪質プレイヤー等を裁く事が可能になった。
これが一種の魔女狩りに悪用されるのでは――という意見も存在した。これに関しては、提案者の比叡ひえいアスカも言及している。
以前は一部のガーディアンを初めとしたメンバーのみ、それも上層部メンバーやランカーにしか認められていない状態だった。
何故に上位ランカーなのかと言うと、それなりのARゲームへの知識を持っている事が前提条件だった為でもある。


 午前11時、日向は行動を起こそうと、ネット上でアイドル投資家が集まるとされるアイドルのアンテナショップへ向かおうとする。
場所としては草加駅の近辺だが、徒歩で10分はかかるだろうか。シャトルバスの様な手段はなく、県営バスのバス停も近くにはない。
色々と交通に不便を感じつつも――日向はアイドルのアンテナショップと思われる看板を発見した。
その近くには駐車場もあり、車で行く分には有利なのかもしれない、とふと思う。
駐車場は合計で100台は止まれるほどの物で、2階建てと言う豪華仕様でもある。既に駐車場は満員のランプが点灯していた。
「ここで間違いない――」
 日向は上着に手をかけ、今にも脱ぎ捨ててARアーマーを装着しようと言う直前でもあった。
しかし、それを正面で見ていたのは、私服姿のある女性だったのである。
彼女の方は、日向が取ろうとした行動を分かった上で、駆け寄ってきた。一体、何者なのだろうか?
「早まるな! それこそ向こうの思うつぼだ!」
 日向は、彼女の声に聞き覚えがある。外見こそは普段の統一感のないような服装とは嘘みたいな状態だった為、声を聞くまでは誰かが分からなかったようだ。
その人物とは、長門ながとクリスだったのである。
彼女の方は近くにある模型店へ行く目的があったのだが、そこで偶然にも日向を発見して止めたという――。
「向こうとはどの勢力だ? まさか、イースポーツ反対派とは言わないよな?」
 日向の態度的には、止めるべきではなかった――と言う位の状態で、今にも切れた勢いで長門を殴りかねない。
しかし、それでも長門は怒りにまかせた行動はするべきではない、と日向を正す。
「今回の別勢力は、運営側でも調べている途中だ。迂闊に個人で対抗するべきではない――と言っている」
 さすがに日向をひっぱたく事はしなかったが、その代わりとして手持ちの冷たいペットボトルのコーヒーを日向のおでこに当てた。
「!?」
 唐突な行動に日向はかわいい声でビックリするが――。それに対して、長門がリアクションをするかと言うと、そうではない。
彼女の表情は堅いままだったのである。一体、どういう事か?
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