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リズムゲームプラスパルクール 作者:桜崎あかり

エピソード11『強豪が集いしゲームフィールド』

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エピソード11-2

2017年2月8日付:加筆調整
 5月27日、ある発言がネット上でも話題となっていた。
特に地震や電車の停止、高速道路の渋滞という緊急性の高いワードもなかった為に上位ワードとして残っている。
その勢いは、午前12時段階でのホットワードにも木曾が入っているほど。
つまり、影響力としては非常に高いと言えるかもしれない。一部勢力が持ち上げている可能性も否定できないが――。
芸能人の不祥事関係もトレンドワードに入ったが、それより上なのは周囲から見れば困惑するのは間違いない。
「今度はお前達が、ARゲームの未来を守って行く時だと言える。いつまでも過去の栄光にすがるな! 平和を勝ち取る為に――ARゲームは新たなフィールドへ進出する!」
 木曾きそアスナの発言――これはあまり時間が経過しない内にネット上へ拡散され、ホットワードに入る程に至る。
拡散の意図は不明だが、拡散していたのがまとめサイトの残党やアイドル投資家のなりすましアカウント等と言うのも、何かの陰謀を感じさせる。
一体、彼らは木曾に何を望んでつぶやきを拡散しているのか?
【あの一言、まさかここまでの影響力があるとは予想外だ】
【彼女はパワード……今はリズムゲームプラスパルクールか、そのトップランカー。影響力はこちらの予想以上だ】
【それ以外にもいくつかのリズムゲームでトップクラスの実力も持っている。そして、その実力は衰えを見せないという】
【不祥事を起こした芸能事務所は、テレビでも有名な所だ。それより影響力があると言うのもおかしい】
【F5連打などの疑いがあると言うのか? 確かに、あの芸能事務所のタレントはテレビで見ない日はない程の知名度だが――】
【事件の内容が薬物とかだったら、話は変わっただろう。不祥事と言っても、政治献金程度では――】
【政治献金でも相当だぞ! 超有名アイドルの芸能事務所が裏金疑惑を疑われた時のホットワードがどうなったのか、忘れた訳ではないな?】
 ネット上でも木曾がホットワードに入っている件に関しては、賛否両論になっている。
ソーシャルゲームの最新情報がホットワード1位になる事もザラだと言うのに、今更ARゲームで批判的な意見を出すというのもネット炎上勢力と言われて叩かれる末路しかない。
そうした状況でも、自分が瞬間的でも目立ちたいと言う事で遊び半分にネット炎上させる事は、未だに続いている。
こうした現状を変える為につぶやきサイトに規制を加える事を低減しようとしても、それではディストピアを加速させるだけだと言う事で否定されるのが関の山だ。


 その一方で、今の状態を本当に変化したのか――疑う人物もいる。
つぶやきのタイムラインでもネット炎上の延長と言及する者もいれば、新たな体制に入る前の準備と考える者もいた。
「結局は同じ事を繰り返す――ネット炎上を誕生させた経緯その物を過去にさかのぼって消滅させないといけないのか」
 ため息交じりに一連のタイムラインを見ていたのは、比叡ひえいアスカである。
この時代にはタイムマシンはないし、時間旅行と言うのはSFやフィクションの世界にしか存在しない。
それは百も承知で、ネット炎上の根源を断たなければ平和は来ないと考えていた。
しかし、それらが原因となり――無自覚の内にネット炎上に加担していた事実は、いまだに消えていない。
それに加えて、ARゲームの大改革に協力するのだが、それでも罪滅ぼしには程遠いだろう。
自分が起こした罪は消える事はない――それは変える事が出来ない事実だ。それは、これからも残るだろうし、アカシックレコードにも記録される。
「ネット炎上のループを繰り返す状態、それに終止符を打たないとARゲームの炎上問題に解決の糸口は見えない――」
 ネット炎上が繰り返され、それがループ化している現状を打破する為にも、何とかして炎上問題を解決させないと――と比叡は思う。
しかし、ネット炎上を金の稼ぎ場と考えているような勢力が存在する限りは、そうした情勢が改善される事はない。
結局はネット炎上も一種のお祭り的な物と認識しているユーザーが、今回の件を更に悪化させているのだろう。
それこそ、自分と同じ無自覚な荒らしを増やす事にもなるのだが――。
アカシックレコードをチェックした人物が、それを行ってくれれば――とも比叡は思う。しかし、他力本願が本当に正しいのかどうかは分からない。
「誰かが終止符を打たないと、エンドレス化して――」
 比叡は今回のコンテンツ流通を阻害する存在に関して対策を行う必要性――事の重要性を訴えようと考える。
しかし、今の自分では信じてもらえるかどうかも分からない。それが、一番のネックとなっていた。
「自分が出来る事は――」
 比叡は自問自答していた。今回の一件を生み出した事、今までのパワードミュージック環境を変えてしまった事――。
それらに対して、自分で答えを出す必要性があった。それは――。


 午前12時30分、つぶやきサイトのタイムラインからは木曾がトップではなくなったが、未だに根強く残っていた。
それ以外では超有名アイドル絡みの物が拡散している一方で――。
【何だ、このブラクラ映像は?】
【新たなスパムと言うのだろうか】
【おそらく、超有名アイドルの不祥事絡みの情報を抹消する為に動き出しているのだろう】
【第4の壁を認識できる能力――あれはガセじゃなかったのか?】
【回線がパンクしているという情報もある。まさか、ネットその物を沈黙させるのが芸能事務所の目的なのか?】
 様々な情報が拡散する中、本当の意味でソースが不明になっている情報があふれ、そこから通信エラーが続発するようになる。
【ARゲームは別回線扱いだが、ブラウザゲームやソーシャルゲームが全滅と言う気配がするほどにメンテナンスに突入している】
【一体、何があった?】
【どうやら、スパムニュースが大量に送信されている影響が、オンラインゲームに影響しているようだ】
【このままでは、恐怖や不安を煽るようなニュースでネットが独占され――】
【まさか、ネット上で戦争が起こるとでも?】
 何気ないニュースでも、受け取り方次第では恐怖を感じ、それに反応して不安をあおるような文面に改ざんして拡散する事も――現実で発生する事はあるだろう。
まとめサイトは【第4の壁】と言う単語を悪用し、あたかも予言者を騙るような口調でネット上を恐怖に陥れる。
またあるつぶやきユーザーは、何気ない注意喚起のつぶやきを改ざんし、まるで地球が滅亡でもするような口調のつぶやきに改悪し、人が恐怖する様子を観察していた。
「これは使える。超有名アイドルが全ての恐怖や不安を解放する存在だと、改めて証明する為にも」
 ある一般ユーザーは思う。これこそが、無自覚な荒らし誕生の瞬間であり――タイムラインが戦場となる瞬間でもあった。
しかし、つぶやきを拡散しようと文面を考え、書きこもうとした瞬間、彼のスマホは唐突に電源が切れたのである。
「なんてことだ! これを利用してまとめサイトのアフィリエイト収入を得ようと思ったのに」
 この男性の発言を聞いたと同時に、周囲のフィールドが突如として変化した。そのフィールドは何とARフィールドである。
彼の方も危機感を感じ、ARアーマーとガトリングのARガジェットを装備し、襲ってくるであろう敵に対抗しようとした。
「超有名アイドルは唯一の存在! デウス・エクス・マキナと言える――」
 彼がガトリングを撃つと同時に叫ぶのだが、最後まで発言する事無く瞬時にARガジェットは無効化された。
無効化したのは一体誰なのか――周囲のギャラリーが姿を確認しようとしたが、男性の目の前に現れたのは予想外の人物だったのである。


 5分後、男性の目の前に現れた人物がビスマルクと言う事が判明する。今回装備しているのは改造軍服ではなく、リズムゲームプラスパルクールで使用されるインナースーツだ。
アーマーは既に解除されており、ビスマルクはインナースーツとARバイザーを装備しているだけ――倒すなら今の内だと思うが、既にフィールドは展開されていない。
「ARゲームが終了すれば、ノーサイド。これは最近になって決まった事か」
 本来であれば、違法情報を拡散しようとした人間を魔女狩りの如く検挙しても特に問題はなかった。
しかし、それが事実上不可能となったのでARゲームと言う形式でバトルを行う形式に変更されたのだが――よくあるバトル物のルールに変わったとネット上では言われている。
向こうはそれを把握していないのでは――と言うと、実際には把握している。その上で、あの抵抗をしてきたのだ。
「ARゲームのガイドラインその物がご都合主義と言われている噂はあったが――改めて、今回の変更は成功と言うべきなのか」
 ビスマルクは思う。しかし、アガートラームに代表されるガジェットが封印されたという話は聞かないので、まだ懸念材料はあるのかもしれないが。
「一連の炎上騒動は、やはり一部勢力が満足する為に仕掛けられた物だったと言うべきなのか――」
 この一言がネット上で拡散する事で、一部勢力がコンテンツ炎上を目的としたまとめサイト等は閉鎖された。
それこそご都合主義と言われるようなまとめサイトや炎上サイト等は減って行く事になる。
一連の炎上事件も犯人が特定され、警察でも本格的調査が入った事で――今度こそ一連の事件の幕はとじた。
残るは――未解決となっている案件のみだが、それを特定するのはARゲーム運営の仕事でもある。
「全ての決着がつくとすれば――炎上勢力を完全駆逐するというエンディングだったのか。それは違うだろう――完全駆逐出来ないのであれば、光堕ちをさせるしかない」
 ビスマルクのバトルを見て思ったのは、天津風あまつかぜいのりだった。
「比叡アスカは、フレンドやギルドの様な概念がARゲームでマイナーだった物を――調整したうえでメジャーに格上げするにいたった」
 天津風が見ていたのは、ARゲームモニターである。そこでビスマルクのバトルも中継されていたのだ。
そして――ARゲームは新たな進化を遂げる為のフェイズに移行しようとしている。
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