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最終回です。
『切ない胸に聞こえるのは、あなたの鎮魂歌』
 午後4時。都内某所の橋の下。ここで、イッサとビッグ齋藤、サンシャイン池田、メトロポリタン新次のチーム『未確認生命体4号』の4人が、明日のパラパラコンテストへ向けた振り付けの最終チェックを行っていた。
 彼らは、春夏秋冬のいくつものの季節を重ねて、練習しただけあり、難曲とも言われる『内藤・オブ・ファイヤー』、『ラブ・ソイ・ジョイ』の振り付けを完璧にマスター。目をつぶって、コーヒーをブレンドしながらでも踊れるくらいにまでにパラパラをマスターしていた。

「よし、今日はここまで、お疲れー」

 イッサがそう言って、ラジカセを止めた。ビッグ齋藤、サンシャイン池田、メトロポリタン新次の三人は汗を拭いながら、その場に尻餅をついた。
 息を切らし、汗を滝のように流す三人。かなりハードな練習だったようで疲れているようだ。

「フー、疲れたよ」
「コンヤガヤマダ」
「カメンライダーカブト!」

 4人とも疲れてはいたが、満足の行く練習に充実していた。
 イッサは三人にタオルを配りながら、明日のコンテストへ向けて意気込む。

「明日は、待ちに待ったコンテストだ…。だから、みんな…、今日はゆっくりしていってね!」

 リーダー、イッサの激励に、ビッグ齋藤、サンシャイン池田、メトロポリタン新次の三人も意気込む。

「おう、明日はベリーDAYにしてやるぜ」
「コンヤガヤマダ」
「カメンライダーデンオウー!」

 イッサは思う。彼らの気迫と高度なパラパラテクニックなら、かって自分の祖父が実現出来なかったコンテスト優勝も夢ではない…、と確信した。



 翌日の早朝…。
 会場の『ゲゲル』には多くの参加者や観客達が詰め掛ける。彼ら、老若男女の血に飢えた選手達に、刺激に飢えた観客達は、このパラパラコンテストに大きな期待を寄せていた。間違いなく、とんでもない量の血の雨が降るだろうと、誰もが予感した。

 一方、会場内にあるチーム『未確認生命体4号』の控え室。すでに会場入りし、控え室で待機していたビッグ齋藤、サンシャイン池田、メトロポリタン新次の三人は、あるアクシデントに襲われていた。

「なんてことだ!!」
「コンヤガヤマダ」
「カメンライダーキバ!」

 コンテスト開始前だというのに、リーダーであるイッサの姿がない。あれ程、このコンテストに意気込み、みんなに『ゆっくりしていってね!』と言っていたリーダーのイッサが会場入りしていなかった。
 ビッグ齋藤は手を震わせながら、控え室に置かれていた今日の新聞を握り絞めた。強く握られ、クシャクシャになった新聞には、こんな文字が…。


『中野ウェイ、電気ビリビリ事件の真犯人逮捕!』
『犯人は、特技がバドミントンの幕張イッサ!』


 と大きな見出しで書かれていた。
 なんと、イッサは昨日の練習後に捕まってしまったのだ。『ゆっくりしていってね!』と言ったそばから、捕まったのだ!だから、今現在、彼は留置所に拘束され、会場に来ることは出来ない。
 テレビを点けると、ワイドショーにて、中野ブローネが生放送でインタビューされていた。しかも、勝訴したら、その慰謝料で家族でサイパンに行くと半笑いで答えている。
 これを見たビッグ齋藤は、シット!と叫びながらテレビを消す。ちなみに、逮捕の決め手とになったのは、凶器となったバッテリーが、イッサの愛車『テスサロッサ』に使われているものだと判明したからだ。
 リーダーである幕張イッサが居ない今、このコンテストに出る意味はない…。と早々に決断した三人は荷物を整理して帰ろうと意見を一致させた。そして、カバンを背負い、忘れ物はないなと確認したあと、三人は控え室から出た。
 すると、控え室の外には1人の筋肉質の男が立っていた…。

「あんた、誰だ?」

 とビッグ齋藤が聞いた。
 すると、その筋肉質で髭を生やした男は、彼ら三人の前に立ちはだかった。

「私はジャイアン・マコト…。通りすがりのゲイだ…」

 ジャイアン・マコトと名乗る男が、ビッグ齋藤の顔に目をやる。すざましいオーラと気迫の籠もった眼差しで、ビッグ齋藤を見つめる。

「んっ!」

 なんと、その威圧は、ビッグ齋藤の片膝を崩した。
 タダ者じゃない!と確信したビッグ齋藤は、ジャイアン・マコトに恐怖した。
 そして、ジャイアン・マコトはビッグ齋藤に向け、こう言い放つ。

「好きです!付き合ってください!」

 ジャイアン・マコトのその一言に、ビッグ齋藤は無意識にパンチを放つ。
 パンチは、ジャイアン・マコトの顔面に当たり、彼の意識を奪った。
 バタン!とジャイアン・マコトは倒れた。
 ジャイアン・マコトを倒したビッグ齋藤は、自分の拳を震わせた。顔面を殴った時の感触の不愉快さに…。でも、この場合は仕方なかった、と自分に言い聞かせた。
 ビッグ齋藤は、サンシャイン池田、メトロポリタン新次に告げた。

「帰るか…」

 二人は即座に返事した。

「コンヤガヤマダ」
「カメンライダーディケイド!」

 こうして、彼らのパラパラコンテストの夢は潰えた。





『イッサイガッサイ 〜反吐を吐け!青春編〜完』


:幕張イッサ(敗訴したが、保釈金ですぐ出る)

:中野ブローネ(勝訴したが、銃刀法違反で逮捕)

:ビッグ齋藤(後日、故郷キューバに帰る)

:サンシャイン池田(後日、総合格闘技へ転身)

:メトロポリタン新次(レンタルビデオで借りたDVDが二週間も返却を延長していたのに気付き焦る)

:橘梅男(何者かにより、校長室が爆破される)

:弾・D・メン(自分はダンディーメンだが、イケメンではないことに気付く)

:武田剛志(焼野原九乃助にサプリメント返す)

:高田馬場シスカ(彼氏が出来る)

:バイトの面接を受けに来ていた人(違うバイト見つける)

:ジャイアン・マコト(次は、君の街に現れるかもしれない…)





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