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010 収集

 あれから一週間かけていろいろなゲームに入り込んだ。オンラインゲームだけでなく、コンシューマゲーム機でも問題なく入れたのだ。

 そして何度か入っているうちにあることが判明した。


 それは、ゲームの主人公やら登場人物にはなれないということだ。中に入るとオープニングと思わしき場面に遭遇するのだが、登場人物ではなく第三者として眺める立場で出現する。

 例えば四人の主人公が穴に落ちてその先の洞窟を進むといったオープニングだと、なぜか五人で穴に落ちて洞窟を進むことになってしまったり。

 あ、ちなみに小説や漫画の類にはまだ入っていない。ゲームほどシステム化されてないってのもあるけど、主人公になれない第三者だと、なんとなくチートというか特殊能力に恵まれてなさそうで……。まあ、今更感はあるけどね。


 ちなみに職業を増やすという点においてはコンシューマゲームがダントツでした。

 初期職業は二種類だけど、レベルと上げると新しい職業が出るというシステムはすばらしかった。ストーリーを進めなくても問題なかったからだ。

 スキルに『ジョブチェンジ』と出たので、あとは自分ががんばればいいのだが、それはゲームの中である必要がない。

 もちろんゲームと同じく、そのジョブで手に入れたスキルはジョブチェンジしてもそのまま使えるのだ。それだけでなく、本来なら空きスロットにセットしたスキルしか使えなかったのだが、全て問答無用で使えたときには驚いた。


 そして現在は、最初に入ったロードライフオンラインでマジシャンの上級職、ハイウィザードになり、次に入ったモンスターズワールドで剣士の上級職である騎士になろうとしているところだ。

 二回目のロードライフオンラインは街の外から始まった。どうやら自宅へと帰ってきた場所から再開するようだった。

 なので二回目のモンスターズワールドも例外なく、寂れた裏路地から始まった。幸いなことに人から見られることはなかったが、ちょっと気をつけないといけないかもしれない。


「ええと、騎士はどこだったかな」


 ゲームに入る前に攻略サイトで調べた内容を思い出す。

 確か剣士になった詰め所で受付を済ませてから試験があるんだったか。とりあえず詰め所へ行ってみる。


 詰め所へ顔を出すと、剣士に転職したときの受付の男が同じくカウンターに置いた肘に顔を乗せて、あの時と同じようにぼけっと斜め上を見上げていた。

 辺りを見回すが、剣士のカウンター以外には人がいない。騎士はここじゃなかったっけ?


「お、お前さんはこないだ剣士に登録した……」


 カウンターの男はどうやら俺を覚えていたようだ。登録した後に王女様が登場したインパクトが強かったのかもしれない。


「覚えていてくれたんですか。マコトと言います。よろしく」


「ああ、オレはギロリスってんだ。よろしくな。

 で、今日はどうしたんだ?」


 なんだか睨まれそうな名前ですね。

 カウンターの前まで来るとギロリスは微妙な顔をしている。


「こないだ剣士に登録したばっかりだろ。しばらくここには用はないと思ったが」


「ああ、ええっと、騎士登録受付をしようと思いまして」


 確か上級職はジョブレベル25以上になれば受け付けてもらえるはずだ。


「……まじかっ!? まだ剣士になって一週間じゃねえか! 早すぎんだろ!」


 えっ? いやいや、ゲームじゃスパルタすればそれこそ上級職なんて一日二日あればなれるでしょ。大抵は同じパーティの人らに守られて弱った敵を倒していくだけの簡単なお仕事のはず。

 ……って、この中はそうでもないか。まだ街周辺の初心者エリアしか出歩いていないが、ベテランの傭兵が初心者を過保護に守りながら育てるなんぞ、何の得にもならないことをやるはずもない。

 大金を積めば不可能ではないが、そもそもそんな金があれば他の事につぎ込んでるはずだ。


「ちゃんと剣士のレベル25以上にしましたよ?」


「いや、ああ、悪い。疑ってるわけじゃないんだ。調べればすぐわかるからな」


 ギロリスは単純に驚いただけのようだった。にしても一週間か。ゲーム内の時間と現実時間は同じ流れなのかもしれないな。少なくとも夕方にゲームから抜ければ現実でも夕方だった気がする。

 今度しっかり確認しないと。


「じゃあ受付お願いしたいんですけど、ココでいいんですか?」


「おう、ここで大丈夫だ、ちょっと待ってろ」


 後ろの戸棚まで行くと足元の戸を開き、中から拳大の水晶玉を持ってくる。


「これに触れてくれ。光ったら騎士の条件は達してるということで問題なしだ」


「へえ、これで調べるんだ」


 きちんとした玉ではなく、若干いびつな形をした水晶玉である。丁寧に磨かれてはいるが、人の手によるものなのか、日本の工業製品のように綺麗な球状ではない。

 右手をそっと添えるように水晶玉に触れると、淡い光が中から漏れてきた。


「よし、問題ないみたいだな。騎士への試験は毎週あるが、次は……、明日だな」


 おや、その場で試験じゃないのか。ゲームじゃいきなり試験会場に移動させられて適当なモンスターを倒せば終わりだったんだけどどうなるかな。

 というか、上級職試験のモンスターを暴れさせずに管理なんて実際にできるとは思えないし、試験内容は違うものかもしれないな。


「明日の午前中にまたここに来てくれ」


「わかりました」


 さてと、自宅に帰って明日来ようかとも思ったが、時間の流れが同じかどうかいまいち確信が持てないので初のゲーム内泊といきますか。

 そうして詰め所を出て、ステータスを確認しながら宿を探すのであった。


 ――――――――――――――――――

 名前:サワノイ マコト

 種族:人族

 性別:男

 年齢:31

 職業:マジシャン Lv31

    ハイウィザード Lv3

    剣士 Lv29

    モンク Lv27

    シーフ Lv23

    商人 Lv20

    僧侶 Lv21

    ソーサラー Lv18

    魔導師 Lv17

    召喚師 Lv14

    時空魔道師 LV12

    調教師 Lv10


 Lv:30

 HP:15632/15632

 MP:24564/24564

 STR:3434

 VIT:3432

 AGI:3543

 INT:5143

 DEX:4365

 LUK:5894


 スキル:

 火【フレアアローLv9】【ファイアボールLv7】【ファイアウォールLv7】

  【フレアボムLv6】【ファイアランスLv5】【エクスプロージョンLv4】

 水【ウォーターボールLv9】【ウォーターカッターLv7】【アクアブレスLv6】

  【アシッドレインLv5】【アイスランスLv5】【メイルシュトロームLv4】

 風【ウィンドカッターLv10】【エアハンマーLv7】【サイクロンLv6】

  【サイレンスLv5】【フライLv3】【ゴッドブレスLv1】

 土【アーススパイクLv9】【アースウォールLv8】【クエイクLv6】

  【ストーンウォールLv5】

 雷【ライトニングLv8】【チェインライトニングLv6】【サンダーストームLv5】

  【パラライズLv2】

 光【ライトLv10】【ホーリーランスLv8】【サンクチュアリLv6】

  【ホーリーブレスLv2】

 闇【ダークショットLv7】【ダークネスLv5】【ドレインLv3】

  【イビルブレードLv1】

 癒【ヒールLv10】【エリアヒールLv8】【ディスペルLv7】

  【リジェネレーションLv6】【キュアLv5】【マジックバリアLv4】

 補【プロテクションLv7】【シェルターLv6】【パワーブーストLv5】

  【マジックブーストLv5】【スピードブーストLv3】

 時【ヘイストLv7】【スロウLv5】【ストップLv4】

 空【テレポートLv7】【レビテーションLv6】

 剣【ハードアタックLv8】【ハードブレイクLv6】【シールドバッシュLv4】

  【ハードストライクLv4】【十字切りLv4】

 拳【気孔Lv7】【発勁Lv6】【錬気孔Lv3】


 特殊スキル:

 【アイテムボックス改Lv10】【身体強化Lv10】【魔闘法Lv8】

 【気闘法Lv6】【縮地Lv6】【空地Lv5】

 【料理Lv4】【ジョブチェンジ】【鑑定Lv9】

 【HP上昇補正Lv8】【MP上昇補正Lv10】【忍び足Lv8】

 【気配察知Lv6】【俊敏上昇補正Lv5】【空間認識Lv4】

 【魔獣語Lv4】

 ――――――――――――――――――


もはやスキルとか適当になってきました

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