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FBIから来た女:4〜清流・青の章
作:ユーリ



ファイル340:江戸川コナンの苦悩の1日『3』


ピシッ!

歩美
「あ!当たった!!当たったわオジサン!!」

「ハハッ、上手じゃねぇかお嬢ちゃん。」

歩美
「やっぱり?私、何やらせても天才なのよ。」

「んじゃ、カワイイお嬢ちゃんにサービスだ。」

歩美
「うわー、ありがとうオジサン♪ヘッヘ〜、見て見てたくま君。オマケしてもらったわ♪私がカワイイから♪私がカワイイからオマケ。」

たくま
「そこを強調するな。ところで、コナン君は探さなくていいのかよ?」

歩美
「ん〜、光彦君と暁君にも探してもらってるけど、お祭りだからやたら人いるしね〜。」

たくま
「それよりも歩美ちゃん、綿菓子食べたくないか?綿菓子。オレがおごってやるよ。」

歩美
「本当に?欲しい欲しい!!」

たくま
「後、あっちで金魚掬いしたくないか?金魚掬い。おごってやるよ。」

歩美
「何?何?たくま君、今日は随分太っ腹ねぇ〜!」

そんな風にたくまと歩美がお祭りを満喫している頃、江戸川コナン(女装中)は・・・





ジュネ
「イヤ、しかし・・・コーラルリーフさんにケガがなくてよかった。」

コナン
「あ・・・ハァ・・・そうですか?」

相変わらず何の疑いもなく、女の子だと勘違いされていた。

コナン
「(イカン・・・まさかこの姿をジュネに見られるとは・・・っていうか、どうしてジュネがここにいるんだろう?まぁ幸い、女の子だと思われているからいいけど・・・男の子だとバレたら・・・)」

女装して夜な夜な学校に来る変態少年と・・・

コナン
「・・・(ダメだ!!そんな勘違いを許すワケにはいかない!!探偵として!!哀の彼氏として!!ここは無難に乗り切らないと!!とにかく、一刻も早くここを離れよ・・・)」

そう思うと、コナンは走り出していた。

ジュネ
「あ、そうだコーラルリーフさん。何かお祭りみたいだから、一緒に踊りませんか?」

しかし、すでにコナンはいなかった。

ジュネ
「あれ?コーラルリーフさんどこに行ったんだろ?仕方ない、とりあえずシェリーを探すか・・・」






「どうして私が!?」

ところ変わって体育館。

騒いでいるのは哀である。


「もう登録しちゃったんだから逃げられないわよ。」

刃が不適に笑いながら言う。

今ここにいるのは哀と刃にユリ、そして風月の3人である。

哀はサッサと校舎に入りたかったのに、3人によって足止めを喰らってしまった。

で、今体育館にいる理由は、3人はただ足止めするだけでは逃げられると思ったのか、なんと勝手に体育館で行われていたコスプレカラオケ大会に出場登録していたのである。

ユリ
「多くの市民の皆さんがお待ちかねよ。今話題の美少女名探偵の歌を聞きたいってね。」


「ううぅ・・・・」

ユリの言葉に言いくるめられてしまう。

「さっ!!って事で、2秒で着替えもすんだところで!!」

いきなり司会の声が入り、スポットライトが点く。


「ハ!?」

哀は自分の姿を見てみる。

まるでアイドルのようなきらびやかでフリフリな服を着せられていた。


「ちょ!!今どうやって着替えさせられたの私!?ってか、ここどこ?!」

正解は、刃達が応援に呼んだ遠蘭鈴の仕業です。

「では歌っていただきましょう!!歌は高橋洋子で『残酷な天使のテーゼ』!!!」


「ええ!!」

ワァァという大声援と共に曲が流れ始めた。


「イヤイヤちょっと待ってよ!!私、歌なんて・・・・!!」

「それでは歌って戴きましょう。」

有無を言わさず始められた。

もう無理だ。

哀はうろ覚えの歌を歌い始めた。

そして、見事歌を歌いきった。

場内は大喝采である。

ユリ
「さすが哀ちゃん、空気の読める()ね。」


「あの状況で、うろ覚えの歌を熱唱できるとはね。」

しかし、哀は3人の思わぬ事を口走った。


「それではお次は刃ちゃん、ユリちゃん、風月ちゃん達美少女3人娘による・・・『時をかける少女』!!!」

逆襲。

風月
「はひ!?」

ユリ
「ほぇ!?」


「ええ!?」

3人の顔からサーッと血が引いた。






「全く、あの3人ときたら・・・」

哀は忌々(いまいま)しげに、今ステージ上で『時をかける少女』を熱唱している3人の美少女、刃、ユリ、風月を見つめる。


「早くコナン君と会いたかったのに、余計な事を・・・」

歌を歌わされたせいで余計な時間を喰ってしまった。


「まぁいいわ。さてと、早く行こう。」

着替えを終え、歌を歌う3人を横目に見ながら、彼女は足早に体育館から出た。

一方、ステージ上の3人は・・・

ユリ
「(ああ、哀ちゃんが逃げる!!)」

風月
「(ちょっと刃ちゃん、何とかしてよ!!)」


「(そんなの無理に決まってるでしょ!!)」

今何か、テレパシーを使っていた気が・・・

ま、それは置いといて・・・

3人は哀が出て行くのを見ているしかなかった。

そりゃ歌を途中で止めるワケにはいかないからだ。

そんな事したら町内の皆さんを確実に敵に回す。

ちなみに3人とも、哀と同じようなステージ衣装を着てノリノリで歌っている。

この数分後、彼女らはなんとか歌い終えるが、観客達に足止めされ、哀をすぐに追う事が出来なかった。





体育館を出た哀はなるべく人混みを避け、校舎に向かっていた。


「(早く行かないと!)」

はやる気持ちを抑えながら、哀は校舎へ向けて進んでいく。

しかし、焦った事が彼女から警戒心を奪ってしまった。

後ろからそっと近づいてくる影に気づけなかったのだ。


「(もう少し・・・)」

そう思った次の瞬間・・・

哀は口と鼻を布で覆われた。

そして、その布が何かで濡らされているのがわかった。


「うっ!!?」

すぐにその液体はクロロホルムだとわかった。

だが、わかった時にはすでに手遅れだった。


「うぅ・・・」

もはや体の自由は利かず、そして彼女の意識は闇の中へと落ちてしまった。





しばらくして、哀は意識を取り戻した。


「ここは!?」

周りを見てすぐにわかった。

校舎裏の器具庫だ。

体を動かそうとするが、力が入らない。

「ムダだよ。特製の(しび)れ薬を打っておいたからね。」

聞き慣れない声。

イヤ、ちょっとだけ記憶に引っかかる声。

哀がそっちに顔を向けると、彼女の前に見知らぬ男が立っていた。


「あ、あなたはジュネ・・・!!」

そこに立っていたのは、かつて帝丹小学校に潜入し、哀を誘拐しようとしたジュネリック・・・

通称ジュネであった。

ジュネ
「久しぶりだね、シェリー。」


「あなた、記憶を失ったんじゃなかったの!?」

そう、彼は自身で作った記憶を操る薬で記憶を失ったハズだ。

だが、彼は今ハッキリ『シェリー』と言った。

ジュネ
「確かに、ボクは一度記憶を失ったよ。けど奇跡が起きたのさ。こないだ階段から転げ落ちたら記憶を思い出したのさ。」


「(そんな奇跡起きなきゃいいのに!!)」

本気でそう思う哀であった。


「で、私をどうする気?」

大方予想はつくが、一応聞いてみる。

ジュネ
「そんなの決まっているさ。今度こそ君の記憶を操作して、ボクのお姉さんになってもらうんだよ。」

やっぱり。

ようは洗脳である。

そんなの、哀にとっては迷惑千万である。

だが、今回はあまり怖くはない。

ジュネ
「まぁ、祭りが終わって人がいなくなるまではここで待たなきゃいけないけど。」


「あら、そんな余裕はないでしょ。すぐにコナン君が助けに来てくれるハズよ。」

そう、彼女には信頼できる、愛すべきホームズがいる。

だから恐怖なんて微塵もない。

だが、ジュネは首をかしげながらこう言った。

ジュネ
「コナン?・・・誰だっけ?」


「あら!!」

ズッコケそうになる哀。

どうやらコナンについては思い出せなかったらしい。

なんとも中途半端な奇跡だ。


「まぁ、覚えてないならいいわ。彼がスゴイとだけ言っておくわ。」

ジュネ
「スゴイ・・・スゴイって、まさか夜の首都高を、屋形車引いた自転車で80キロの法定速度ギリギリを守って走れるとか?あ!それとも・・・300キロの虎を首投げしたり、女装させられたり、ヤクザを蹴散らしたり、巨大ロボットを必殺技でぶっ壊したり・・・」

再び哀はズッコケそうになる。

確かに、コナンは何度か女装させられた事はあるにはあったが・・・


「コナン君を『ハヤテのごとく!』の綾崎ハヤテ君と同じにしないでよ!!っていうか、あなたがサンデーを読んでいるとは意外だわ。」

ジュネ
「そりゃあ、ボクだって今は小学生だからね。ちなみにサンデーを読んだんじゃなくて、アニメを先に見てみて知ったんだよ。」


「・・・」

ジュネ
「まぁとりあえず、君が逃げないようにしておかないとね。」

そう言うと、ジュネは哀に近づいていった。


「あ・・・キャ〜ッ!!!」












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