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FBIから来た女:4〜清流・青の章
作:ユーリ



ファイル362:越水七槻VS室闘樹『前編』


コナン達が深海の王女セーラと出会っていた頃、越水七槻は大クジラのガーディアン・ホエルアーのアルルの背中に乗って九州の海を進んでいた。



七槻
「見えてきた!あれが佐賀県ったいね!何日もかかったけん、久しぶりに陸に上がれるのは嬉かね!アルル、疲れてなかと?」

ムズムズ・・・

アルル『オァァックショオン!!』

七槻
「アハッ!!」

ザザザザザッ・・・

七槻
「すさまじか〜。アルル!アンタのクシャミで大津波が起きたとよ〜。・・・ん?アルル!ボクを上に噴き上げて!」

アルル『スゥゥゥゥゥ・・・』

バシュアアアッ!!

七槻
「たぁぁぁぁーっ!!」

その先には、浜辺の人達が見えていた。

七槻
「マ、マズか!!アルルのクシャミで起きた大津波が浜辺の人達を・・・!!」

大津波の先には、サーフボードの上でノンキに寝ている男がいた・・・

七槻
「危なぁぁぁい!!」

しかし、その男は急に立ち上がると、大津波に向かっていった。

バババババ・・・

「フゥ!ビッグ・ウェーブ!!」

ザザァッ!

ザン!

「ヘヘッ。」

七槻
「お〜い!」

「?」

七槻
「大丈夫やったとか〜っ。」

バシャバシャ・・・

七槻
「スマンち!ボクが乗ってたアルルがクシャミばしたけん、あげな大津波がここへ・・・」

「おぉ〜!あのビッグ・ウェーブはホエルアーのクシャミだったのか!?それなら気にしないでくれ!サーフィンするなら、あれぐらいのビッグ・ウェーブじゃないとね!むしろ、乗り心地の良い波が来て、気持ちよかったさ。」

七槻
「良い波て・・・アンタ、スゴか男ったいね〜・・・」

「それに、コイツの訓練にもなったし。」

七槻
「この子、格闘系のガーディアンに見えるやけど・・・『波に乗る』訓練させとぅっとか?」

「フフッ、訓練といっても、波に乗る事そのものを覚えさせようとしてるワケじゃないのさ。君の言うように、コイツは格闘系のガーディアン:RING。オレがコイツに教えようとしてるのは、波から学べる体術、『柔の奥義』さ。格闘には、大きく分けて2種類、『剛』と『柔』があるんだ!『剛』は(オノレ)の力だけで相手を倒す戦い方。『柔』は相手に逆らわず、逆に相手の力を利用して勝機を導き出す戦い方さ。寄せては返す波の(ごと)く、流れに逆らわずむしろそれに乗る体術。な、サーフィンに似てるだろ?」

七槻
「なるほど〜。」

「だから君も、このオレに挑戦しようというんなら、そこんトコを頭に入れといた方が良いよ。」

七槻
「挑戦って事は、アンタが・・・!!」

(ムロ)闘樹(トウキ)『佐賀県ディティクティブマスター』
「そう!オレが佐賀県の修練所を任されたディティクティブマスター、室闘樹だ!金泉(カナズミ)躑躅(ツツジ)から既に連絡は来てる。『(ワタクシ)を倒した女子大生が、次はあなたの所に向かうでしょう』ってな!ガーディアンに乗って海を渡って来る程の根性の持ち主だ、もちろんこのオレにも挑むつもりなんだろ?」

七槻
「うんうん!」

闘樹
「だけど、オレは明日から格闘会の訓練遠征に参加するから、しばらくジムは休みにするつもりなんだ。だからもし挑戦するんなら、今晩から明日の朝までの間にしてくれ。」

七槻
「ええ!?」

闘樹
「じゃあな。」





越水七槻は訓練のために、佐賀市の外れにある洞窟に来ていた。



七槻
「さぁ、ここでよかね!チャモ!リララ!これから特訓ば始めるよ!」

その瞬間、コウモリ達が襲いかかる。

七槻
「チャモ!」

フレイムスパロウは強力な炎で、コウモリ達を焼き尽くした。

続いて、岩石のような生物が向かって来た。

七槻
「リララ!」

アイアンキャットも突撃で対抗する。

七槻
「まだまだ!!」

チャモとリララは、特訓を続けた。

七槻
「(佐賀のディティクティブマスター・室闘樹!あん人の力は本物ったい!!ちょっぴり話しただけで・・・ものスゴくビリビリしたスゴみ・・・闘樹という名前に恥じない闘気ば感じたけん。しかも、こっちが挑戦者とわかっていながらあえて自分の手の内を明かしてきよった自信といい、ボクが今の実力で挑んでも・・・たぶん負ける・・・!!あん人の言葉通り、力で押していっても全ていなされてしまうやろね。待てよ?今晩しか戦えない?もしかして・・・あん人・・・)」





七槻
「ハァ、ハァ・・・できた・・・よし!!」





『佐賀Detective・Gym』

七槻
「たのもぉ〜っ!!ディティクティブマスター様はおるか〜!?挑戦しに来たったい!!」

ガガガガガ・・・

闘樹
「やっぱり来てくれたね。オッケー!相手をしよう。使用するガーディアンは2体ずつ。入れ替えは自由。でも、手持ちの中で1体でも戦闘不能が出たら、その時点でゲームセット!了解(オーケー)?」

七槻
「よかよ!」

ザッ!

闘樹
「ガーディアン:RING・ワンリキーソルジャー!」

カッ!

七槻
「ハッ!!」

カッ!

闘樹
「む!!」

ギュオオオオオ・・・

闘樹
「(素速い!!相手は何だ!?)」

七槻
「“ドリルクチバシ”!!」

ガガガガガ・・・

ズザァ!

ギュオ!!

ドスッ!

闘樹
「スッゲースピード!やるじゃん!」

七槻
「隠しててもしょうがないけん、もう1体も見せるとよ!鋼鉄猫(メタルシャム)と、若炎烏(スパイラルスパロウ)!ボクはアンタに勝つために、力ば蓄えて来たけんね!そっちも早う主砲を出すとよか!!」

闘樹
「ホゥ・・・コイツはなかなかのビッグ・ウェーブだ!」

チラッ・・・

闘樹
「(・・・よし、そろそろだな・・・)君のその意気込み・・・ワンリキーソルジャーで様子見ってワケにはいかないな。」

スッ・・・

七槻
「(来る!)」

闘樹
「じゃあ、望み通り!オレの主砲のガーディアン、マクノハナが相手だ!!」

バシュッ!

七槻
「そうったい!実力の極まったガーディアンで見せてみぃよ!!ディティクティブマスター様の言う『柔の奥義』、その真骨頂ば・・・リララ!!“メタル・クロウ”、“アイアン・クラッシュ”!!」

スス・・・

七槻
「!!」

スススス・・・

ブン!

ゴロゴロゴロ・・・

闘樹
「良いね良いね良いね〜!!そうだ!寄せては返す波のように、戦いの流れに逆らわず!相手の力に逆らわず!むしろそれに・・・乗る!!」

ズドン!!

七槻
「リララ!!」

グ・・・

グラ・・・

スッ!

七槻
「クッ!!」

闘樹
「ギリギリだったね!まさにギリッギリッ、戦闘不能寸前の寸前。君がわざわざガーディアンを鍛えて来たのは立派だけど、どれだけ攻撃力や速度を上げようと『柔の奥義』の前では無意味だ!!」

七槻
「チャモ!“火炎放射”!!」

闘樹
「組み手ではかなわないと見て、炎攻撃に切り換えたか!でも、それもどうかな?オレのマクノハナ、特殊能力は『熱き脂肪』!!体を覆う分厚い皮下脂肪に守られて、炎の威力が半減する!!・・・そして、」

ズガシャッ!!

闘樹
「決まったね。」

七槻
「ハァ〜。やっぱりこんディティクティブマスター様も強か〜。『柔の奥義』、ホンにすばらしかよ。こっちの攻撃ば全部受け流されて、これはこのままじゃかなわんたい。」

闘樹
「ハハハ・・・ホメてもらってこりゃどうも。」

七槻
「でも実はそれだけじゃなかとでしょ?『柔の奥義』にはまだ隠された秘密がある。ボクは野山で遊んでたけん、よぅ木登りばしよう。高い木にはツタば引っかけて登るとよ。」

ズルズル・・・

七槻
「そしてツタを投げる時には、ただ普通に投げても狙う所までなかなか届かん。やけん、こうして振り回してから投げるったい!少しずつ、少しずつ・・・力ば溜め込んでいくように、バラバラの力ば1ヶ所に集めていくように・・・やっ!」

ヒュンヒュン・・・

シュパン!

七槻
「『柔の奥義』も同じじゃなかと?相手の攻撃を受けては流し、これを繰り返す事で少しずつエネルギーを溜め込み、体中の力を中心に集めていく。そうじゃなかと?」

闘樹
「ヒュウッ、ご名答!スッゲェ読みだよ、大正解!!そこまでわかっているのなら、蓄えたエネルギーが何のためのものかも・・・ヘヘヘ、気づいてるよね?相手の攻撃を受けながら体内に蓄積していたのは・・・そう!マクノハナがハリテマルにパワーアップするための、エネルギーだ!!」

ギュオオオオオ!!!












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